おうちでもファッションを求めている人たち
「結局、自己満ですね」
ウチのお店でお買い物をしてくれるお客様の多くは自身の購買の動機を
「自己満足のため」と言う。
ある意味それはよくわかる。
生活必需品としての衣類を求めるお客様は代官山の古着屋なんかにわざわざ来ない。
とはいえ、ファッションはやはり「見られる」ことが前提で、そこに他人からの共感を求めないことを「自己満足」としているのではないかと思っていた。
2020年・春
着ている服を人に見られる機会が激減した状況の中、
生活必需品ではないウチの商品は…何故かそれなりに売れている。
もちろん店舗は休業中。オンラインショップもオープンしていない。
SNSで商品を紹介して、お客様からご連絡をいただき対応するという個人商店ならではのちょっと面倒なやり方。
そのSNSもとくに素敵な見せ方をしているわけではない。
しかも、わたしのお店で扱っているのは所謂コレクターズアイテム的な「所有するための服」ではなく、ファッションアイテムとして着ることに意味があるタイプの古着。
いつ着て出かけられるかわからない。いま買う理由は見当たらない。
2020年・春風に言えばまさに不要不急。
それでもそれなりに仕事になっている。
あるいはお客様はこう言うかもしれない
「結局、自己満ですね」
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