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プトリカ1st感想
ウグイスカグラで世間を賑わせたライター・ルクルとイラストレーター・桐葉あらためすしめがぶのタッグが送る同人ノベルゲーム。
遊んだので感想を書こうと思います。
ネタバレたくさんです。
感想のあとにプレイしながら取ったメモも置いておきます。
ネタバレしかないので見るのであれば気を付けてください。
雑感
元から視野が狭いことを書きがちな作家で、今までの作品は個人と個人が自身の主張を互いにぶつけてすれ違うものが多かったので、その視野の狭さがかえって味になっていました。しかし、今回の「プトリカ1st」は個人の思いと大衆の悪意を対置させる描き方だったのでどうしても下品に見えてしまいました。
キャラクターの精神がより退行してしまったように見えてしまうといいますか……。例えば「クリアレイン」なんかはそういう狭い世界観から解放されて、より広い世界観を獲得する物語だったのですが、今回はその逆方向へと向かっている気がします。
今までの作品の傾向とこれがあくまで第一作なのを考慮にいれれば、究極の前振りとしておそろしく自閉的な向きの感情の動きを描いて、後半からより世界へと開かれたものに向かっていくとは思います。
シナリオ要約
まず予防線を張りますが、もとより設定がかなり入り組んでいてざっくりまとめようと思ってもどうしてもまとまりきらないのです。
ルクルシナリオの特徴というのは、開示しないと話が始まらないような設定をぎりっぎりまで伏せて驚かしてくる、っていうものです。通常のシナリオならこのどんでん返しを1個用意してくれるだけで十分なのに対し、ルクルシナリオは短期的に複数個仕掛けてきます。ともすればしっちゃかめっちゃかになり収拾がつかなるなるものを上手にまとめています。
しかしこの複雑なシナリオをまとめるのは私の手には余るものです。
なのでザックリとまとめてしまおうと思います。詳しいところはメモを参照してほしいです。
序盤
ラズリエルは目覚めるとそこはレミという少年の家でした。ラズリエルはレミと、居候のルビアと共に過ごすうちに世界をより愛おしいものと思うようになっていきました。
しかしラズリエルは記憶喪失で自分自身が何者かわからなかったうえに、悪魔憑きが徘徊する森、悪魔の子を名乗るレミ、魔女裁判によって狂う人々を目撃するにつけ徐々に日常が崩壊していってしまいます。
一方さらにラズリエルは夢でイルサという少女が魔女裁判にかけられてしまう顛末を見ていました。自分は果たしてイルサとどのような関係にあるのか、レミの真意は何なのかが探られていきます。
過去
ジョンは自身の娘イルサが天使の幻覚を見て狂っていくのをただ見ていました。
イルサは大天使リュシーと会ったという妄想に取り憑かれた末についに魔女裁判の嫌疑をかけられてしまいついに処されてしまいます。
ジョンはその惨劇を歴史に記すこととしました。
中盤
天使アンシュと悪魔によって作られた人形レミの対立はより激化していきます。
宝石人形ラズリエルの内側に潜むイルサの怨恨をアンシュは刺激します。レミの被造物であるラズリエルが人を殺してもらうことによって、アンシュはその咎でレミを罰することができるからです。
イルサを取り巻く惨劇の真実とは一体なんでしょうか。
真相
イルサとリュシーは腹違いの姉妹でした。しかしイルサとリュシーは惹かれあってしまいます。教義により近親相姦と同性愛が禁じられているが故に、2人は苦しんでいきます。
その2人の逢瀬は父ジョンによって壊されてしまいます。
かつての愛人との娘であるリュシーのみを残し、イルサを魔女裁判にかけて処そうとしたが、イルサ母によって逆にリュシーが死んでしまったのです。
絶望に歪むイルサの前にレミが現れて連れ去ります。
リュシーの存在を葬り去ろうとしたジョンは偽史を書き、イルサの記憶を継ぐラズリエルを消そうと画策するのでした。
終盤
ジョンの画策により天使の力を借りたアンシュがレミを消し去ろうとした。
レミはイルサを自殺に追い遣ってしまったのは自分自身だと思い込んでしまい、本当に世を去ろうとしてしまいます。
ラズリエルは自身の中のイルサの記憶から、なぜイルサは自殺したのかについて伝え、レミに生きる気力を取り戻させます。
より安寧な地を求めてラズリエル、レミ、ルビアは東へと向かっていくことに決めました。
作品が問うているもの
イントロ
私がこの作品を語るときに感じる気持ち悪さは、宗教や同性愛を持ち込まれてしまうと、つい口を閉ざしてしまわざるを得ない空気を感じるからです。このようなテーマやモチーフとからめられてしまうと、私たちは道徳や倫理を問われてしまい、このモチーフを丁寧に扱えなくなってしまいます。
この語り得なさ、葛藤を越えて何か言わなくてはなりません。
特にイルサは、同性愛や近親愛に苦しみ、愛した人が死んでしまったことに対して世を悲しみ、それを越えてもなお、リュシーへの愛を風化させないために自殺してしまいました。その自殺の非倫理的なところをどう語るかがポイントかなと思います。
副題が「The Reason She Must Perish」であるように、続く文章イルサが自死を選んだことの理由を問い、その倫理について考えます。そのことがこの作品について考えるときに大事なんだと思います。
本論
副題における「彼女」とはイルサのことで間違いないでしょう。初めに死んだリュシーは自身の信念にもとづき潔く処されていきました。彼女は死ぬ必要はまったくなかったのですが、集団の悪意に呑まれて殺されてしまいました。そこには「死ぬべきだったか」と問う余地はありません。
つまり、この物語はリュシーに残されてしまったイルサがなぜ後を追ってしまったのかを望んだのかを巡るものだったと要約できます。
まず、この作品の中にある二項対立についてまとめていきます。
悪魔———天使
イルサ———村人
同性愛———教会
ラズリエルやルビアなど自我の強い人———魔女裁判を行う大衆
娘であるイルサとリシュー———父であるジョン
イルサは成長してとてもエッチな身体に育ち、その上結構肌を見せる服装をしていたから村人から下品な目線を向けられましたが、自分のしたい格好を貫きました。
イルサのそのような孤独はリュシーによって癒されました。
このように見ていくと、自身の信念と匿名の悪意が対置されているのがわかると思います。
私が「匿名の悪意」と呼んでいるものは「魔女裁判」を引き起こすものであったり、現代でも「SNSの炎上」という形で現れるものであったりします。
魔女裁判にはかなり寓意が込められています。
そして氏が描いてきた絶望というのは、自身の主張が社会に響かないという個の非力さの強調だと解釈できます。
中盤に描かれる魔女裁判に異を唱えるルビアの非力さを見ればこの解釈は理解されると思います。
さて、イルサ周囲の目線に気付きながらも、「それでもなお」と露出の多い服を着ていました。男からの下品な目線を嫌悪し、同世代からも孤立していった彼女がリュシーと出会い、より信念を強くしていきました。
そしてリュシーが悪意に呑まれ亡くなってしまいます。イルサはそして世界に絶望します。レミはイルサのそのような大切な人を失ってしまった孤独に共鳴し、彼女を村から連れ出したわけですが、レミは結局イルサをこの世に留める存在とはなりえませんでした。
レミはリュシーの代わりになりませんでした。いえ、イルサからすれば代わりになりえるはずがないのです。リュシーはイルサにとって掛け替えのない存在だったからです。
レミの存在はそれでもイルサにとっては世界への絶望を取り払うものでした。しかし絶望がなくなったとしても残るものは虚無なのです。もはやリュシーへの気持ちだけがイルサを突き動かしていたのに、それすら失われてしまったのです。残った感情はあとは風化するのみでした。その風化を嫌い、イルは去っていったわけです。
このように眺めてみると本作はレミが近くにいたとしてもイルサが自殺したことをキレイに描いています。
それは道徳に照らし合わせて考えると到底許せるようなのではありません。
特にイルサは、レミとリシューの存在を秤にかけた上でリシューを選んだこととなります。
これは自身の命と愛を秤にかけることをより具体的な形に落とし込んだものです。
自身の孤独に寄り添ってくれたレミを再び孤独にしてしまうことに罪悪感がないわけじゃないでしょう。多少の後ろめたさは描写されています。
ただ、より純粋な想いの方を選択したのです。その一瞬の生の煌めきに眩んでしまったのです。この行動に説得力があるのは彼女の自死もまた教会や魔女裁判と対置されるものだからでしょう。
といってイルサの行動は美しいものだったと断言していいのでしょうか。
断言できません。
その困惑はこの作品が第一作として位置付けられているのを思うと、いつか返答が返ってくるものでしょう。
私たちは倫理的な葛藤に出喰わしています! 「イルサの自殺は到底肯定できるものではない! なのに彼女の最期を美しいと感じてしまう!」
この葛藤はイルサの行動が自己満足的なところに帰結するからです。魔女裁判に立ち向かうような少女らしい選択です。
でも個人的な信条を貫くあまり自死を選んでしまうような悲劇的な世界を私たちは肯定できるのでしょうか?
その悲しさは私たちの生きる世界でも再生産されていると思うと、イルサの行動には妙な納得感があります。いえ、それではいけないのです。
むしろイルサほどの熱量を私たちは抱けるかを問うているのです。あの美しさで灼くような描写は、むしろ世界を生きる希望を燃やすためにあるのです。
そうです、事実として残されたレミはどうなってしまうのでしょうか?
レミはイルサの死体を元に宝石を作り、その宝石からラズリエルという宝石人形を作りました。悪魔に作られた人形であるレミは自身の孤独を癒すためにラズリエルを作ったわけです。
それはレミがイルサに目を付けたころの目的を果たしたことになります。でも満たされない。なぜイルサは僕を置いていったのかとレミが考え、結果として絶望するわけです。ラズリエルの宝石に宿っている感情は恨みではなく愛なのに、です。
イルサが世を去る前にレミに感謝を伝えられなかったためにレミに悲しみが生まれた事実は否定しようがありません。そして1st cut.が描かれきったのだからこそ、私たちはその後の人生について考えないといけないのです。ラズリエルのおかげでイルサの気持ちを知り、生きることを諦めていないレミの姿がまだ残されています。
本作は究極ずっといなくなった人の話に終始していて、今の人間がどういうように生き切るかの答えをまだ出していません。なぜ失われてしまったのかは語られましたが、失われてしまったものがどのような評価を下されるかはレミやラズリエルの今後の物語次第というわけです。
結論
なぜレミやラズリエルは人形なのでしょうか。
それは彼ら彼女らがこの先に人を知っていくための旅に出るからでしょう。
最終的にイルサの最期と、レミとラズリエルの最期が対置されるべきなのです。そして、より人の悪意がどのようなものなのかを明確に理解した末に、個と社会との折り合いをつけていくのだろうと私は物語を予想しています。
イルサがらしく選んだ社会との関係が消えることであったのは、この第一作全体から漂う自閉的な雰囲気を煮詰めたようなものです。
殻を打ち破り外へと出ていった少年少女の答えが今後描かれるのを期待しています。
メモ
キーワード
人格、宝石、悪魔、人形、悲劇
(夢の中に出てくる大天使リュシー)
キャラクター
主人公ラズリエル
白い少女。ラズに関する記憶。記憶喪失。レミの客人?
レミ
少年? ラズを殺したのだろうか。復讐心。ラズを受け入れた。どもりがち。陰気な印象。ラズリエルの名前をしっかり把握していた。
悪魔。少年。宝石技師を生業としている。他に洋服の修繕。
ラズを救うことを目的としているらしい。
ルビア
レミが世話になっている商人の妹。居候。
レミを兄と慕い、めっちゃブラコンしている。
名前はルビーから来ている?
イルサ
美しい村の美しい娘。
大天使リュシーさまが視えると嘯く。
ツイライトリッジの惨劇
ラズの夢に出てくる少女?? ラズに似ている。
アンシュ
教会に関係のある人間っぽい。
羽が生えていて、天使らしい。
イントロ
業火から始まる物語
あの出来事に相当するもの
あの場所での出来事
ラズがレミを見たこと
レミの目は憎悪だった
ラズは死ぬかもしれなかった
本編
レミの回想。ラズの錯乱描写。
悪魔に人は救えない。
家の外の治安のよさ、平和さを語る(現在の話では治安が悪いから外に出ない方がいいと語る)
ラズの夢。「ツイライトリッジの惨劇」。ジョンが娘のイルサを取り巻く悲劇について記述した本。
悪魔と天使の対比。
ルビアとラズの対話。
ルビアがいかにしてレミのことを受け入れるようになったか。
ツンデレなルビアは自分の実兄と仲良くするレミに妬いていたが、だんだんレミに優しくされていい印象に変わっていく。
今ではレミのことを兄と呼び慕っているほど。なので今レミと仲良くなろうとしているラズに嫉妬している。
治安の悪さ=魔女の噂、悪魔に取り憑かれた怪物が人を喰らう噂
悪魔憑き……実際に悪魔が在る世界設定らしい。
レミは悪魔憑きを追い払えるっぽい?
ルビアにいたずらをされて迷子にさせられたラズ。悪魔憑きとの遭遇。
ラズとルビアの仲直りシーン→CGパート
レミからラズへのお手製の服のプレゼント。
レミの服は友人が管理してブランドものになり一種のメゾンブランドのような扱いになっているらしい。それほどデザインや縫製、パターン起こしがキレイというわけなのだろう。
ラズとレミの2人デート。大きな街へ。→いくらかのCG
協会、珀亜教会。
大聖堂に対してレミが感じる居心地の悪さ。
アンシュ→ラズ「不敬な名前」(意味わからなくね?)
ラズは少なからず悪魔や魔女に因縁があるらしい。記憶喪失故に確かではないが、いくらか記憶に残っているっぽい。
異様なまでにラズに対して過保護なラズの描写。
ラズとルビアが一緒に料理をするシーン。
ラズが下手こいて指を切るもののすぐに治癒する描写→人間離れした何かについて。
記憶喪失により自身が何者かがわからなくなっているラズの困惑。
先日のパン屋を思い出す。ルビアは食べても大丈夫なら、あのパン屋は実際に魔女の手先なのかを確かめに行こう。
街に行くとパン屋がボロボロに。
店主の老婆が町民たちにより魔女裁判にかけられて裁かれている。
裁かれたのなら結果として老婆は魔女だったのだとアンシュは言う。天使である事実をアンシュは開示する。
描きたいものは人が大衆となり感情に流されて誰かが吊るし上げに遭うときの悪意。
ラズに対してイルサと呼び掛けて、「ツイライトリッッジの惨劇」という本を持つアンシュ。
人格を上書きする、瑠璃色の輝き。
かくして扉は、開かれてしまった。
アンシュがラズに語りかけるとラズのなかにいるイルサが呪いを撒き散らしながら表に出ようとする。
アンシュ「人の形をした呪いの塊よ、ようやく本来の形を思い出しましたか?」
レミがラズの暴走を止めて休止。
レミとアンシュの対決。
ラズ→宝石人形。イルサの死体を材料にして作られた。
レミ→悪魔によって作られた人形
アンシュはレミに対して倫理を問う。
そりゃ人間の死体を材料にして人形作ったなんて言ったら天使じゃなくても不気味だと思うわな……。生命の創造について怒るのはなんか敬虔な性格が出ている。
その手段としてラズの中にいるイルサを目覚めさせて街の人を殺すみたいなのを選ぶのはなりふり構わなさすぎでは?
レミ「イルサは死んでいない」
今までやっていたミスリードがすべて明かされた。
レミが救いたかったのは錯乱していたイルサであってラズではない
イルサは魔女裁判にかけられたが死んだわけではない
魔女裁判にかけられ火炙りにされる老婆を見てルビアは耐えられなくなり声を上げるが、そのために処されそうになる。
そこをアンシュが助ける。
イルサの父であるジョンはアンシュと手を組んでいた。
どういうわけか知らんが悪魔の人形を倒す側としてジョンがいるらしい。
ジョンの書いた魔女裁判の一幕はそのまま正しい歴史として記録されることとなるらしい。
ジョン・スミス(名前として安直すぎじゃね?)というやつらしい。
ジョンが自殺。レミくんが謀殺したように工作する。
アンシュがレミを断罪するパート。
レミくんがイルサのイタコするラズと会話して覚醒したアンシュを退ける。
次の街へ移動することに決める。
Q.レミくんはなんでイルサを救おうとした?
自分を作った大悪魔に置いていかれて悲しかった。
孤独を癒そうとして宝石人形を作ろうとした。
とても深く絶望した魂の死体からはいい宝石が取れるのでイルサに目を付けていたが、リュシーに置いていかれたイルサの孤独に共鳴してしまい、つい助けてしまった。
Q.イルサはなぜ自殺した?
本当の気持ちが明確にならないうちに世を去りたかった(この本当の気持ちは明言されていない)。
リュシーのいない世界に深い悲しみを抱いたが、時間が経つにつれてその悲しみは風化してしまう。リュシーへの想いを風化させたくなかったため、感情がより純度の高いうちに自殺したかった。
ここら辺は孤独であっても孤高であろうとした感じが受け取れる。
イルサの本当の気持ちはなんだろうか。おそらくレミとなら悲しみを忘れて生きていけるだろうという予感。
過去回想
頻繁に現在と過去が入れ替わるな……視点もめまぐるしく入れ替わる。
イルサは妄想の中の人間と会話するようになって、妄想の中の天使に恋をする。
結果として魔女の疑惑をイルサはかけられていく……というあらすじっぽい。
悪魔が在る世界なら悪魔と契約した女は魔女という扱いになるのだろう。(中断)
神父とイルサの会話パート。
姦淫、同性愛、近親相姦の罪深さについて語る神父。天使との恋愛はどうかと語るイルサに対して戸惑いをみせる。いきすぎた信仰心を咎める神父。
おそらく神父はイルサを断罪するのだろう。それを仄めかす描写。
イルサの妄想のような独り言。天使に出会えるのなら悪魔と契約してもいいと叫ぶイルサの声を聞いていた村人たち。(中断)
イルサが実際に魔女裁判にかけられるシーン。
真相パート(イルサ視点)
イルサは昔すごい熱にかかって、奇跡的に回復したこと。
その過去から信心深い人間になったこと。教会によく通うためにかえって同世代のうちから孤立したこと。
教会の神父さんには悪い噂があり、めっちゃ女癖が悪いこと。
あとイルサは豊満な身体に育ったらしい描写。村人に情欲が混じった目線を向けられて嫌悪感を抱くようになったこと。
イルサが森の中に入っていくとリュシーという名前のすごくキレイな女の人と出会う。その人は人間らしい。
周囲から下品な目線を向けられていても自分のしたい格好をするという信念のためにイルサは肌を露出する格好をやめなかった。
(ここら辺、自分の信念と大衆を対比させるいささか雑な構図が使われている。匿名の悪意が醜いというその事実に簡単に依存しすぎ。)
森の中でのリュシーとの対話のうちで自分らしさを貫く気持ちをより強固にしていくイルサ。
同性愛が教義で禁じられているとはいえ、
神父さんに「真実の愛」を教えられそうになって拒絶して神父さんに脅されるイルサ。
イルサの母であるエマが魔女の森にいるリュシーを魔女として告発してついにイルサの代わりにリュシーが魔女として処されることとなった。
というかリュシーってイルサの幻覚じゃなかったんだ。
リュシーとイルサは実際に愛し合っていた。
リュシーは自身の愛を曲げることなく火刑に処された。
そしてイルサは憎悪に満ち満ちて暴れようとする。レイが現れる。イルサを村から連れ出す。
しかしレミの献身も甲斐なくイルサは自殺してしまう。
真相パート(ジョン視点)
ジョンはエマの姉が好きだった。しかしその姉は魔女の疑惑をかけられて魔女裁判にかけられてしまう。
ところでジョンはその愛した人と逃げようとしたが、そいつは独りで逃げてしまった。孤独に暮れるジョン。
ジョンはエマと結婚してイルサを産む。
イルサがリュシーと出会ったところを目撃して、リュシーが自身とかつて愛した人との子だと直感する。
イルサを消そうとする。
エマがリュシーに魔女の疑惑をかける。
リュシーがジョンを拒絶する。
死ぬ。
イルサとリュシーは腹違いの姉妹だろう。
ジョンは村の人を皆殺しにして自分に都合のいいように歴史を作ることにする。
アンシュと出会ってイルサの偽物ことラズを消して完全にしようとする。
レミ殺しに加担する。