ヨモギ万歳!古からの万能薬ヨモギについて徹底調査
はじめに
こんにちは、うぐらいです。
先日虫に刺されまして、痒くて悶えていたら
祖母が
「ヨモギとってきてやる!」
と庭からヨモギの葉を採ってきて
すりつぶして患部に塗ってくれました。
しばらくすると
刺されたことを忘れているくらい痒みが引いており、
かゆみ止めにもなるヨモギのすごさには感動です!
前置きが長くなりましたが、
今回は万能薬ヨモギについて徹底調査していこうと思います。
ヨモギのデータ情報
分類
ヨモギの分類や特徴についてまとめました。
分類:キク科の多年草
自生地:日本各地の道端や野原
高さ:0.5〜1m種類によっては2mを超える
葉の形:深く切れ込みがある
葉の色:表面は青々とした緑色で裏面は薄く毛が生えて白っぽい
旬:3~5月食用以外なら秋まで収穫可能
主な種類
日本全国で自生するヨモギですが、地域によって種類が少し違います。
よく聞く種類は以下の3つです。
カズザキヨモギ:本州・九州・小笠原諸島に生息。一般的に「ヨモギ」と呼ばれているもの
オオヨモギ:関東以北、主に北海道に生息。ヨモギより高さも葉も大きいのが特徴。
ニシヨモギ:関東以西に生息。沖縄で「フーチバー」と呼ばれ、生薬として親しまれている。
語源と別名
ヨモギ属の学名は「Artemisia(アルテミシア)」です。
ギリシャ神話の狩猟・月の女神アルテミスに由来する説があります。
日本語のヨモギは、よく燃える「善燃草」、たくさん芽を出す「善萌草」、よく繁殖し四方に広がる「四方草」など、たくさんの由来があります。
ヨモギの別名や異名もたくさんあります。
草餅や草団子に使われるので「餅草」、漢方ではヨモギの葉を「艾葉(ガイヨウ)」と呼びます。
また、葉を乾燥させて葉の裏の産毛を集めたものはお灸で使われる「艾(もぐさ)」になります。
そしてヨモギは飲んでよし、付けてよし、浸かってよし、嗅いでよし、燃やしてよしの五拍子揃った万能さから「ハーブの女王」とも呼ばれています。
歴史
ヨモギは世界中で古代から薬草として使われてきました。
日本でも記録が残っていますが、ヨモギを活用している記録でもっとも古いのは平安時代です。
『日本文徳天皇実録』、『日本文徳(もんとく)天皇実録』、『和名抄』、『小倉百人一首』等、多くの書物でヨモギや草餅に関する内容が書かれています。
そっくりさんに注意!
野草のヨモギを収穫するときはヨモギに似た毒のある植物が存在するので注意してください。
例えば毒物として有名なトリカブトの葉はヨモギの葉とそっくりです。
一番わかりやすい違いは、葉の裏に産毛があるかどうかです。
産毛があるのがヨモギ、ないのがトリカブトです。
下の写真は左の葉が裏返しになっているのですが、産毛があり白っぽいのでヨモギの葉だとわかります。
他にも香りがあり日なたに生えていればヨモギ、香りがなく日陰に生えていればトリカブトという違いもあります。
効能と効果
ヨモギの効能や効果には、貧血予防、温活、腸内環境を整える、デトックス効果、アトピー性皮膚炎の改善等があります。
主な効果5つについて詳しく説明します。
貧血予防
ヨモギの主成分であるクロロフィルには止血作用と造血作用があり、余分な出血を減らしつつ血液を増やすことができるので貧血予防効果があります。
クロロフィルには血中のコレステロールを吸着する作用もあるので、コレステロール値の低下も期待できます。
身体を温める効果・冷え予防
ヨモギは止血・造血作用だけではなく、血行を促進する効果もあるので、血流が良くなることで身体が温まります。
腸内環境の改善
ヨモギは食物繊維が豊富なため、腸内の不要なものを排出することを助け、腸内環境の改善が見込めます。
デトックス効果
ヨモギの利尿作用によって、体内の老廃物が排出されやすくなり、デトックス効果が大きいです。
体内の不要なものをデトックスすることでダイエット効果や美容効果もあります。
抗菌・抗炎症作用
ヨモギには抗菌・抗炎症作用もあります。
皮膚のかゆみを抑えてくれるので、アトピー性皮膚炎の改善に効果があると言われています。
虫刺されのかゆみ止めも抗炎症作用だったのです。
リラックス効果
ヨモギの香りにはリラックス効果もあり、気持ちが安らぐことでの安眠効果も期待できます。
活用具体例
では、具体的にはどのようにヨモギを使用すればよいのか、使い方で分けて紹介します。
すりつぶして塗る
止血やかゆみ止め等、塗り薬として使う方法は簡単です。
ヨモギの葉をすりつぶして患部に葉をのせたり出てきた汁を塗ります。
止血の場合は葉とともに圧迫止血すると効果が大きいです。
燃やす
やり方はシンプルです。
ヨモギを燃やします。
燃やした際に出る煙には虫除けの効果があります。
乾燥させてから使う
ヨモギの葉を風通しがよく日光が当たる場所で2〜3日置いて乾燥させます。
お灸で使う場合は艾に、入浴剤として使う場合はそのまま湯船に入れ、よもぎ蒸しをする場合は乾燥した葉を入れたお湯を沸騰させて蒸気を出します。
食べる・飲む
ヨモギを食べるときは下茹でをしましょう。
まずヨモギを水洗いして土汚れ等を落とします。
塩をひとつまみ入れたお湯を沸騰させます。
アク抜きや硬いヨモギをより柔らかくする目的で重曹を入れる場合もあります。
沸騰したお湯にヨモギを入れ、1〜2分ほど茹でます。
茹でたヨモギは冷水にさらします。
下茹でしたヨモギはそのままおひたしや天ぷらにする他、すりつぶしてソースや草餅にします。
また、乾燥させたヨモギの葉をお湯で煮出して淹れるだけで、簡単にヨモギ茶を楽しめます。
おわりに
思った以上に情報が多くて大変でした。
ですがそれだけ、ヨモギが人々に親しまれ活用されてきた証拠です。
今まで植物について関心がなかったため初めて知った内容が多く、私ももっとヨモギを活用していこうと思えました。
本記事を読んでくれた方にも、ヨモギの恩恵を受けてもらえたら嬉しいです。