うごめき廻巻 【愛逢月】
Random thoughts and head trip [206]
暦的現在を綴る。
7月11日(木曜)
長いこと彷徨っていたが、ようやく戻ってきた。おそらく1ヶ月ぶりぐらいだろう。揺さぶりの激しさにずっと酔っていたのだろう。
今日は『少年ジャンプ』の創刊日だ。はじまりには大きい揺さぶりがあるものだ。
7月17日(金曜)
川の跡を歩く。三大暴れ川のひとつ、吉野川の堤防が決壊したことを知る。ここには、家があり、畑があり、学校があったのだろう。暑い日差しから離れようとしゃがみ込む。見たことのない虫が歩いている。何もせず、ただ眺める。
7月20日(土曜)
どうしようもなくどうでもいいことに時間を取られた後は、集中力を取り戻すのに時間がかかる。映画でも観て、本来を取り戻すか。
今日上映開始の「千と千尋の神隠し」を観に行く。行列に並び、チケットを買い、席につく。予告編の喧騒が、来たことを後悔させる。今日はそんな日か。
7月26日(金曜)
目の前に迫ったことを打ち返すことしかできない。平日の午前中は大体こんな感じである。計画とは往々にして果たされない。
世界言語を構想したルドヴィコ・ザメンホフは、エスペラント語を発表する。アイデアを実現するまでの編集が重要なのだ。
7月27日(土曜)
パリオリンピックが開幕したらしい。ネットニュースで知る。
空間だけではなく時間も越境する昨今である。100年前のパリオリンピックは今日閉幕する。もう少し涼しい中で競技できたのだろう。
幕とは間を仕切るものだ。間が見えづらくなった常世では、幕は何を意味するのだろうか。
7月28日(日曜)
ぼんやりするアタマの中である仮説が浮かぶ。香りさえあれば食欲は抑えられるのではないか。最近、異常に太ってきたのだ。
嗅覚というものは、人の生理的なものに強く影響するように思う。鼻から食事をするのだ。香りで満腹になる。ゴールデンバットの香りが何かを救ったように。