機能が歪むとはどういう事か?
「機能は歪むのか?」
整体をしている知人の柔道整復師との会話で出てきた疑問。
構造が歪むのは分かる、機能が歪むとはどういう状態を言っているのか?
その時は答えが出なかったが自分なりに考えてみる。
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機能と構造は相互作用する。
良い言葉です。
構造は身体、機能は動きといえる。
機能とは、動きそのもの。
水や空気の様な実体はあるが輪郭はなく、形として取り出せないもの。
一方、
構造とは、身体。
建物の様な輪郭があり、外と内とを区切る事で形を作る。
そして、動きの形とは構造を介して表出されたもの。
機能は構造の輪郭に規定されると言えるので、そもそも機能は歪む歪まないで語る事は出来ない。
機能と構造は川の流れで例えられる。川の水は川自体の形に沿って流れが決まる。
血液の動きは血管に規定されるように。
ということは、知人との会話にあった、機能が歪むとは、ホース(構造)が狭くなり、水量(機能)が減っている状態といえるのか。
そして、水量が減ることによって本来の役割(水を撒くなど)を果たせない状態。
機能の歪みとは、構造の歪みによって機能が制限されている状態。
つまり、構造を整える事で機能が本来の働きを取り戻す。
上記の例えで言えば、狭くなったホース(構造)の太さを広げれば、水量(機能)が戻り、本来の役割を果たすことができる。
では、反対に機能から構造を変える事は出来るのか?
川の水量が増え、流れが強くなると川の形自体も変えてしまう。
また、滝は年月をかけて地形を変えていく。
機能を強める事で構造までも変化させる事は可能。
では、いかに機能を強めるか?
動きに焦点を合わせ、少しづつ動きの幅を広げ、強調していく。
本来あるべき動きに近づけていく中で構造を整えていく。
しかし、本来あるべき動きに向かって動きを強調している時点で、動きの形を前提しており、結局は構造に対しても介入しているといえる。
行きつく先は機能と構造の接触面は曖昧になるということ。
結局は機能と構造、視点の比重をどちらに向けるか。
しかし、構造→機能の流れで介入した方が反応は早い印象。
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さて、今までの話は、構造の変化により機能が影響を受けるという話。
そして、介入は構造から機能へもしくは、機能から構造へと繋げていく事を考えてきた。
【膝の伸展制限があるから、膝を伸ばす事が阻害されている】という感じ。
実際には、それ以外にも機能そのものが低下する事で、構造が歪んでしまう事もあり得る。
【膝を伸ばすという能力が低下する事で、膝の構造が伸びなくなる】といったように。
こういったケースでも、介入自体は上記と同じように、構造から機能へもしくは、機能から構造へどちらからでも可能。
以上、機能は歪むのか?という疑問について自分なりの考えを述べてみた。
整体的な視点であろうと、運動的な視点であろうと、機能と構造で考える事は重要。
どちらの影響が強いかを判断し、介入の方向を選択していく必要がある。
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