闘う日本人 3月 ひな祭り
このショート小説は、約5分で読める
ほんとにバカバカしいショートショートの物語です。
毎日、日本人は頑張っていつも何かと闘っている。
そんな姿を面白おかしく書いたものです。
わずかな隙間時間に暇つぶしにでもなればと思います。
今回は3月をテーマにしました。
3月と言えば「ひな人形」ですね。
もし雛人形に感情があって、今の時代を表したらこんな風ですかね?
ご覧ください。
ひな祭り
(雛飾りとその人間(人形)関係)
7段ひな飾りは上から男雛・女雛、二段目に三人官女、三段目に五人囃子、四段目に随身(ずいじん)と呼ばれる右大臣・左大臣とお膳や菱餅。五段目に仕丁(しちょう)と呼ばれる雑用係、六段目が嫁入り道具、七段目が籠や牛車などのお輿入れ道具が並ぶ。
比較的裕福なこの家に、今年も7段のひな人形が飾られた。
そしてその日の夜も更けた頃、
「今年も無事に箱から出されて飾って貰えたな。とりあえず一安心だ」
五人囃子の中の小鼓を持っている男が、のびのびするように言った。
すると隣にいた大鼓を持った男が
「本当にそうだよな。今年は飾られるのかどうか本当にヒヤヒヤするよ。そもそも我々は7段飾りだから、今どきこういったものを飾るのは面倒くさがられるからな」
「そうだな。それじゃお祝いに笛や太鼓をたたいてお祝いしよう」
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