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ゲームそのものより「運営」で評価するようになった僕ら

最近Palworld(パルワールド)というゲームが話題ですね。色んな意味で。

とにかく売れまくっているのですが、ポケモンはじめとするゲームに似ている点が指摘され、賛否両論が飛び交っています。

その是非はここでは語らず、個人的に注目しているのは、こういった騒動に対して、運営はどう対応するのかという点を注目しています。

ゲームそのものよりも、運営が気になっているというのは、少しおかしな状況です。ですが、この感覚、割と普通になってきてるなと思っています。今回その「運営」について、noteに書いてみたいと思います。

オンラインゲームだけじゃない!ゲームで運営を意識するのが当たり前に

以前格闘ゲームのスト6についての記事を書きました。ハマってしまったわけですが、その理由はこちらに。

その中で結構驚きのことがありました。その一つが「アウトフィット(衣装)」の存在です。

各種キャラクターには基本衣装が一つ。そしてゲーム内でコインを集めたり、一定条件をクリアすると、もう一つをゲットできます。

そしてゲーム開始後しばらくすると、3番目のアウトフィット(Outfit 3)をリリースしました。

で、これがめちゃくちゃカッコイイorカワイイで評判になったんですね。(詳しくは開発チームの声とイラストをぜひ!)

https://www.streetfighter.com/6/ja-jp/column/detail/guest_01

その発表には、「うおー!」となったのですが、いざ発売日になったとき、ちょっとギョッとしちゃったんですよね。

「……え、値段高くない?」

そう、いいお値段だったんですよね。低下で各キャラクター300FC(ファイターコイン)でした。250コインが550円だから、それでも買えない。全員分揃えるとなると、かなーりのお値段になります。 ※2024/01/24時点

ところが「高いね」とはならずに、かなりのユーザーがOutfit 3を着て、プレイしてました。ユーザーに問題なく受け入れられていたんですよね。高い期待に見事応えられたわけです。(キャラの差はあるのですが)

これはもちろんOutfit3のデザインのよさが大きいところもありますが、それよりも評価すべきは「運営」への感謝と期待が大きいのではないかなと思います。

スト6は衣装だけでなく、新キャラクターも課金が必要だったり、ゲーム内のアバター衣装も有料のものも多くあります。しかし、先日のスパイファミリーなど様々なコラボをし、常に活気にあふれています。そしてゲーム内の不具合や調整へも熱心な様子が、テレビやネットで発信しているため、ユーザーからの厚い信頼を得られています。私もいちユーザーとしてすごく好感を覚えています。

スト6だけでなく、ゲームを買いましたと買い切りではなく、追加DLC、衣装ほか長く楽しめるものを購入することで、ゲームの寿命が長くなりました

運営としては、その分売上がガンガンあがるわけですから、力をいれますよね。運営の力の入れ具合をユーザーは繊細に見届けているようになってるわけです。

運営がユーザーを裏切ると売上はガタ落ちし、期待に応えると、売上は上がる。新しいゲーム運営になっているのかなといちユーザーから思います。

運営でゲームを生き返らせることも殺すことも

NHKの番組で「ゲームゲノム」が好きでよく録画して見ています。ゲーム開発の裏側を生々しく描いています。さきほどのスト6もあったので、ぜひご覧ください。

その中で「ファイナルファンタジーXIV」の回がありました。タイトルは「天地創造」ということで、どういうことなんだと思ったら、納得でした。

世界中のプレイヤーを魅了し続ける「ファイナルファンタジー」第14作を特集。ネット上に広がる本作の豊かな舞台を生み出す、“天地創造”の終わりなき道のりに迫る。 累計売上1億8500万本を超える大人気RPGシリーズ「ファイナルファンタジー」の第14作を特集。ネット上に構築された広大で幻想的な舞台に、世界中のプレイヤーが集い、リアルタイムに冒険できるのが本作の魅力。発売から13年、今もアップデートを加え、その世界は広がり続けている。しかし本作には発売当初、酷評を受けた苦い過去が。立て直しを任された開発陣がとった秘策とは?“天地創造”の終わりなき道のりに迫る。

NHK「ゲームゲノム」公式サイトより

超人気シリーズ「ファイナルファンタジー」ということで、大変な期待を背負ってリリースしたものの、そのショボさから酷評も酷評。ゲームとして壊滅的な状態でした。

そこに改革を期待されて、ゲームデザイナー吉田直樹さんが入り抜本的な改革を実施しました。

当時の世界を隕石でぶち壊すという大胆なことをやり、新たな世界を創りなおすというまさに天地創造を成しました。

そして運営体制を大きく見直し、ユーザーの声を聞くようになりました。公式番組での配信も積極的にやり、そこで出た議案を検討、ゲームに反映としていく中で、どんどん活気があふれていきました。

そしていまもなお愛される長期ゲームとなったのでした。企画が素晴らしいともいえますが、運営の存在が前に出たことで終わったゲームという印象を変えた最高の事例だなと思います。

こんな例は世界にあるようで、有名なのは「サイバーパンク2077」です。世界的な「The Game Awards 2023」で運営が表彰されています。

こちらもリリース当初の酷評から挽回し、度重なるDLCや改善によって、素晴らしいゲームとして評価されました。(運営の表彰があるのがまさに重要ということの証明ですね)

運営でゲームの評価を大逆転させる、こんな事例は今後も増えていくことでしょうね。

ユーザーとしては期待と不安があったり……

ということでユーザーとしては運営を意識するのが当たり前になったわけです。

どんな面白くアップデートしてくれるかという期待もある一方で、怖さもあったりします。

運営によって「つまらないゲームが面白くなる」とは逆に「面白かったゲームがつまらなくなる」こともあるからです。

今も運営側の不祥事や炎上などで、ゲームの面白さに水を差すケース。課金を意識した改変により、お金を出してないユーザーは楽しめなくなるなどは本当によくあります。

ゲームそのものと違い、運営は水物です。どう取り扱ってくれるか、我々は目を細めて見ていくしかないのです。

そのためにもユーザーは声を出していきたいですね。

いい運営なら、きっと声を聞いてくれるはずですから。

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