2021年度薬ゼミ全統II(247回) 雑感(理論2)
模試は大学や地域によって受ける日時が違うようなので、Twitterを避けてこっちで書いています。ということでネタバレ注意です。
また、あくまで独断と偏見による雑感であることをご容赦ください。何かあればコメントかTwitterのほうでよろしくお願いします。
実践薬理
今回も全体的に国試のような情報量や多種処方はなかったので、なかなか国試対策には生かすことが難しいなと思いました。難問も引っ掛けでの難しさが多く、うーんという感じ。
249 ガランタミンの2つ目の作用機序は少しマニアックな気がします。
250,251 ルパタジンは国試にかなり出そうな薬の一つだと思います。デスロラタジンを経由する代謝経路は特徴的。
256 抗コリン作用を生理学の観点から考える問題。257のほうがだいぶ正答率が高いので、チキジウムがどんな薬かということは問題でなかったようです。
258,259 難問。まずフィブラート系にもシクロスポリンと併用禁忌のものがあるっていう認識がほぼほぼないと思います。自分も反射的にスタチンを選んじゃいました…。
264,265 経験的治療、の文字をちゃんと読んでないとG-CSF製剤を選んでしまって即終了な問題。こういう場合カルバペネムが多いのかなと思ったらセフェピムが第一選択な場合が多いようです。265も「本患者に用いられている薬物」なのでリツキシマブについて。
実践薬剤
266,267 両問題の正答率がほぼ変わらないことにびっくり。クラリスロマイシンのp-gpによる相互作用は見落としがち。ダビガトランエテキシラートは前知識がなくても-ateなのでエステル→経口投与目的だ、という判断をつけられると思います。
270,271 バレニクリンみたいな特徴的な薬は直前期に用法を叩き込んでもいいのかなと思いました。トランスポーターに関しては酒石酸塩であることからカチオンで運ばれることを判断できればいいのですが、ニコチンの構造からもカチオンかな、という判断がつくかもしれません。
273 グレープフルーツジュースとOATPsの関係は盲点だと思います。フェキソフェナジンは3A4じゃないよな…と少し立ち止まれば答えられるかもしれないんですが、自分は無理でした。
275 超即効型と即効型の区別は大事。
276 セベラマーはCl⁻とPO₄³⁻を入れ替えるので、血中のCl⁻が多くなる→負電荷を整えようと代わりにHCO₃⁻が少なくなってアシドーシスというのは理論的に考えられますが、知ってないと厳しいと思います。オルメサルタンの下痢も知ってないとまず無理なので、消去法のほうが楽な問題。
279 これも知ってなくてもなんとか消去法で出来る問題。
283 リピッドマイクロススフェアとリポソームは非常に混同しやすいので注意。106回で出たネオーラルもリピッドマイクロスフェアです。
285 セフジニルではなくセファクロルという引っ掛けに注意。