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我が家の猫物語(3/3)
悲しい話ですが、
どうしても、この一章をお話ししないわけにはいきません。
メス猫のアンが病気になったのです。以前から、食欲が細くて、痩せていたのですが、あまりにも力が弱って来たので、動物病院に連れて行きました。そうしたところ、末期の腎不全で余命いくばくもないというのです。
私たちは必死に看病をして、病院で点滴治療もしてもらいました。話を聞いた二人の息子も我が家に戻りアンを見舞いました。
10日あまりの闘病生活ののち、ある朝アンは息を引き取りました。享年2歳7か月。
私たちはアンを丁重に弔いました。
今、アンの灰は我が家のある場所に安置されています。
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アンが亡くなって、私達は深い悲しみに落ち込みましたが、一番悲しんだのは弟猫のズーちゃんです。
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ズーちゃんはミャオミャオーと昼も夜も泣き続けて、お姉ちゃん猫を呼ぶのです。ズーちゃんはアンの遺体を目にしたはずなのですが、“アン姉ちゃん、出て来てよ。”と家じゅうを探し回るのです。1ヶ月が経っても、ズーちゃんの泣き声は一向に止みません。私たちはズーちゃんのために、そして私達のために、新しい猫を飼うことに決めました。こうして我が家にやって来たのが、シンガプーラのカノンちゃんです。カノンはメス猫で、ズーちゃんの妹というわけです。
私たちは先輩猫のズーちゃんとカノンの折り合いを心配して、教科書的な手順で2匹を引き合わせました。最初の日は2匹は顔を合わせず、別々の部屋で互いの気配だけを認識できるようにしたのです。翌日は襖を細く開けて、互いの姿が時々見え隠れするようにしたのです。当初は一週間かけて完全な対面に至る予定でしたが、実はカノンが到着したその日から、ズーちゃんはカノンに興味津々、アン姉ちゃんを失った悲しみの泣き声はピタリと消えてしまいました。
私たちは予定を前倒しして、2匹を対面させたました。
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この時以来、しばらく我が家の猫のラインナップはズーちゃんとカノンでしたが、時は過ぎ去り、その2匹も亡くなりました。今は、ロシアンブルーを1匹だけ飼っています。
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