【うふうさぎ】振り子
今自分にどんな言葉をかけた?
今かけたのは魔法?
それとも呪い?
誰よりも
自分の弱さを知っているから
誰よりも
自分のずるさを知っているから
だから
いつも私は私に
もっともっと。って
呪いをかける
もっと何かできたんじゃないか
もっといい選択肢があったんじゃないか
これでよかったんだ
こうするしかなかったんだ
そう思えば思うほど
振り子のようなその葛藤は
少しも
ひとところに留まってはくれない
だから私はずっと
もっともっと。は
後悔の言葉だと思っていた
だけどね
そうじゃなかった
私が私にかけていたのは
魔法でも呪いでもなく
もっと強く
もっと深く
「期待」という名の願いだった
なりたい なれない
在りたい 在れない
叶えたい 叶わない
わたしはこんなにも
あまのじゃくな自分に
期待をかけていたんだな
だけどね
期待は「こうあるべき」という見えない鎖
それは時に自分の心を縛り
他人や外の世界に依存してしまう
だから
期待が満たされない時
失望や不満が正義の顔をしてやってくる
ねえ
もうそろそろ
期待の鎖をほどき
希望とやらを胸に
揺れてみてもいいんじゃない?
今宵、水瓶座新月に祈る
「私は未来への希望を胸に
心の自由を選びます。」
風が雲を運び
雲が雨を降らせるように
風のように軽やかに
水のようにしなやかに
それはやがてすべてを繋ぎ
ひとつに溶け合い
穏やかに流れてゆくことでしょう
そして私は
心地よく揺れながら
新しいリズムを刻んでいく
振り子は揺れてていい
揺れるたびに赦し
揺れるたびに放ち
鎖はほどけ自由になっていく