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【HelpX体験記】NZ*サスティナブルなライフスタイル
現在、HelpXというエクスチェンジを利用してニュージーランドを旅しています。サスティナブルな生活を実践されているご夫婦の元にHelpeXに行ってきました。
☆HelpXとは、ヘルパーは1日に4時間〜6時間ほど働き、ホストは住まいと食事を提供するという、エクスチェンジのシステムです。
MikeとJizzy
ホストは、日々サスティナブル(循環型・持続可能なスタイル)な生活を実践するご夫婦の2人でした。可能な限り環境に優しい生活を送ろうと日々工夫を重ねている2人の生活は、エコフレンドリーに暮らすために大変よくデザインされていました。
環境や社会に対して高い意識を持つ2人のライフスタイルは工夫で溢れていて、とてもクリエイティブ!自宅にはソーラーパネルを採用し生活に必要なパワーを補ったり、フルーツから野菜、ハーブまでが色とりどりに実る自宅のガーデンから取れた食材が毎日の食卓を彩ります。
健康と環境の両方を考慮して食生活はヴィーガン(動物性の食事を取らない)を続けていたり、アップサイクル(不要になったものから新たな製品を作ること)にも取り組んでいます。
オーガニックガーデン
16年かけてコツコツと育ててきたという自宅の敷地内に広がるガーデンには、野菜(ケール、キャベツ、ほうれん草、ズッキーニ、ルバーブ、レモン、etc)やフルーツ(バナナ、アボカド、桃、柿、ブルーベリー,etc)、ハーブ(カモミール、ラベンダー、コリアンダー、etc)からマカダミアナッツの木からオリーブの木、お花までと、さまざまな植物で彩られています。
滞在中、毎日のガーデンから取れたての食材を使った美味しい食事やデザート、ハーブティーやスムージーのドリンクなどをいただけて幸せでした。
また、7年かけて育てたアボカドが初のシーズンを迎えたそうで、食卓にはガーデン直送のフレッシュなアボカドが登場しました。海外産のアボカドしか食べたことがないわたしにとって、スペシャルな体験でした。
オーガニックで育てるガーデンは、化学肥料や農薬を使わない工夫がされています。虫除けのため植物とハーブを組み合わせて植えたり、キャベツの大敵モンシロチョウ避けには、ルバーブの葉(毒性がある)を上にかぶせたり、テリトリーを意識するモンシロチョウの特性を活かしモチーフを置いてカモフラージュしていたり。
肥料はコンポストから手作りしており、毎日の食卓から出る野菜や果物の皮、雑草などは全てコンポストの材料となります。今後はコンポストトイレの設置も考えているそう。
用具用のガレージはカラフルに彩られ、ガーデンの所々にはメッセージが書かれたボードなど遊び心に溢れていて、2人が日々楽しんで育てているエネルギーを感じるガーデンはとてもクリエイティブ!かっこいいです。
ライフスタイル
シンプルでナチュラルな食生活
毎日の食事はシンプルで、もちろん手作り。朝はオートミールとコーヒー、昼と夜はパンやご飯の炭水化物とおかずのシンプルなビーガンミール。コンブチャやサワークラフトなどの発酵食品、プラムとルバーブのジャム、ドライフルーツなどの保存食も手作りです。
おやつも、自宅で取れたマカダミアナッツを使ったブレスボール(とても美味しかった!)、バナナ・ブルーベリーが入ったスムージーなどガーデンから採れたもので作ります。
市販のお菓子や食材などもバランスよく取り入れて、食べ過ぎることなく、1回1回の食事に感謝する2人のシンプルな食のスタイルは、ヘルシーだけど味わい深く食を楽しむ喜びに溢れていました。
半自給自足の生活は、健康にもよく、輸送や補装へのコストも減らせ、食材のゴミはコンポスト処理が可能なので、廃棄物もミニマムで済みます。まさにサスティナブル!
キッチンから生まれるスキンケア
Jizzyは日焼け止めや全身の保湿剤、畑仕事から帰った後の手のケアに使うハンドクラブ、制汗剤までキッチンから作ってしまいます。元々保育士の仕事をしていた背景もあり、”肌につけるものも口に入れても安全なものを”と、少しづつステップを踏みながら今のスタイルにたどり着いたそう。
滞在中、保湿剤づくりをお手伝いさせてもらう機会がありました。容器は再利用のものを使用。材料は各種オイル(ココナツオイル・アーモンドオイル・オリーブオイル)、水、ミツロウ、エッセンシャルオイルとシンプル。実際に使っていますが、安心な素材でできてるんで全身くまなく使えるのが嬉しい:)とても気に入っています。
アップサイクル
ある日、オーストラリア発祥のエコバックの活動「boomerang bag(ブーメランバッグ)」に出会ったJizzy。プラスチック消費削減を目的とするこの活動に共感した彼女は、自身のコミュニテーで仲間たちとブーメランバッグの活動を始めたそうです。
☆ブーメランバッグについて
エコバッグを通じて地域のコミュニティーのプラスティックの利用を減らし、環境について意識する機会を増やそうというもの。現在世界各国、800以上のコミュニティーまで広っている世界的なムーブメントです。
各ローカルのコミュニティーでボランティアにより制作、材料も地域の一般家庭から寄付されたもので作られています。各所に設置されたステーション(スーパーやショップなど)に行けば欲しい人が無料で持って帰り使用できるというシステムで、多くの人のプラスチック利用を減らす手助けをしています。
そのほかにもMikeとJizzyは、コーヒーのパッケージを使ってポーチを作ったり(2人はコーヒーが大好き)、リサイクルに回せないお菓子などの包装紙を小さいゴミ用のゴミ袋として代用したりと、アップサイクル・リユースを徹底していました。ちなみにトップ画像のコテージも、廃材を使用して作られたそう。
いいバイブスを感じるものを選ぶ
2人ともスタイルがあってすてきなファッションで、家のインテリアなどセンスがとても良かったです。ほとんどのものは、OPショップ(リサイクルショップ)などセカンドハンドで購入したと教えてもらい驚きました!
Jizzyはセカンドハンドのことを「Pre-Loved(過去に誰かに愛されたもの)」として、大事に使っていると話してくれました。
わたしも昔は古着屋やアンティークが大好きで、デザインや素材など作り手の愛を感じたり、前の持ち主のストーリーを感じて楽しんでいたことを思い出しました。
でも、ファストファッションが登場して以降、トレンドを着捨てるスタイルを選んでいました。安いだけの商品の背景にある弊害(発展途上国での過酷労働や環境や健康を害する素材)を意識していたにも関わらず、”安いしおしゃれ”という一時的な便利さを選ぶことをやめきれずにいました。
セカンドハンドの商品を選ぶということ。ものが大量に作られ続け廃棄され続けていく中、大量生産・消費のサイクルから抜け出すいい選択肢位なのかなと思います。
買い物は投票と同じ!これからは、愛情を持って作られたもの、できるだけ長く使えて地球に返るもの、人や動物、自然を傷つけないものを、できる限り選択していこうと決意しました。
できることは実はシンプル
「1人の人間が完璧にサスティナブルな生活をするよりも、100人のひとりひとりが少しでも意識を変えて行動する方が環境改善によっぽど効果的だよね。」2人との会話が今も心に残っています。
ある朝、Jizzyと道端に落ちているゴミを拾いながら小一時間くらい散歩をしました。その間に1ℓのコンテナが2満杯になるくらいのゴミが集まったのには驚きました。
彼女は週に数回こうして散歩しているそう。身の回りをきれいにしたいからというシンプルな理由で。
この散歩でハッと気づかされたのが、個人単位で環境のためにできることって、本当にたくさんあるということ。シンプルに、一歩づつ、できることを、自分が楽しめる範囲で、少しづつ行う。それでいいんだと感じました:)
自己中心でもなく自己犠牲でもなく、クリエイティブに楽しみながら、サスティナブルに生きる道へのヒント。2人からそんなことを学びました。ありがとう!
2人はブログ「GREENZPEACE」で、サスティナブルなライフハックを発信中です:)♩サスティナブルなライフスタイル、一緒にはじめてみませんか?
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