良い働き方
ドラマは好きだったんですが、最近忙しくてあんまり見れていません。「IWGP」「タイガー&ドラゴン」「半沢直樹」を繰り返し見ています。「岸辺露伴は動かない」は久々にリアルタイムで見ました。
近年見たドラマは三本。
「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」
「わたし、定時で帰ります。」
「東京独身男子」です。
ジャンルは違えど、どれも面白かった。ドラマの良さってこういうとこにあります。早く帰ろって思えるというか。
「わたし、定時で帰ります。」ですが、見ていて考えさせることがたくさんあります。あ、吉高ちゃんはめっちゃかわいい。今までそんなに思わなかったんだけど、これは譲れない。
いや、それは置いといて、なんというか働き方についてです。第2話では、内田有紀さん演じる吉高ちゃんの上司が出産から復帰したお話でした。内田さんは旦那さんが育休とってて、復帰してめっちゃ頑張りますが、空回り。という内容。仕事復帰後に張り切りすぎて、予定調和というか、まあ失敗してしまいます。
さて、終盤。お子さんの体調が悪くなったのに、帰ろうとしない内田さんに対して、吉高ちゃんは他の社員さんたちに
「小籠包驕るから!」
って言って一芝居打つわけです。からの内田さん休めたばんざいわっしょい。という終わりだったのですが、なんかしっくりこない。というかモヤモヤする。
だって、その為に気を遣ったり嫌な思いして疲れるのは結局定時に帰ることを信条にしている=正しい働き方をしようとしている吉高ちゃんだから。
結局、定時で帰ろうとするために、そして帰ってもらおうとするために、負担がかかるのは吉高ちゃんではないか。それって健康なのかな。だってなんも悪いことしてないよ?
どうすればこれが普通になるのか、と考えてみます。まず、休むのは悪くないし、権利だし、ていうことを職場の全員が理解していればいいのでしょうかね。「自分たちの頃には」って言われるのは、僕らの世代は好きじゃない。そりゃ現実は分かってますよ。仕事おわんないもん。それは自分の実力不足やから反省しないと。でも、嫌なこと?きついこと?してきたからあんたらもしなさいっていうのは乱暴じゃないでしょうか。性格的な問題もあります。今日終わらせることは多少無理してもやりたい。明日に回せることは明日やる。どっちでも結構。仕事が回るのであれば。
日本と西欧の考え方は正直異なる。国語教員で、評論文に触れる中で、違いの原因を何となく掴んでいます。そもそもの成立の過程が違うんだから。日本的な働き方、思想、好きですよ。世界の中でも類を見ない、死ぬ気で頑張る日本人。僕も働くことで生きているみたいな人間なので。
今の経済は西欧資本主義メインかつ個人主義思想を取り入れてる。でも、明治の文明開化の折、思想の部分まで取り入れないままに制度だけ進めてきたわけで。島国社会で八百万の神と暮らし、和を以て貴しとなすって考えてきた私たちが、唯一神を中心とする、西欧近代個人主義の働き方に沿えるわけないもん。
このギャップを埋めてみんなが楽しく健康に働けるために必要なことは、他者を認めることでしょうか。「和」を持つことに西欧の思想をミックスしてみる。それは、皆揃える事じゃなくて、他者を認めることで相互に支え合って「和」を作ること。
自分本位は良くない。価値観は人それぞれですが、相手の働き方を認めないといけないし、自分の状況を素直に認めないといけない。この前、同期と久々にコミュニケーション取ったんですが、個人は尊重されるべきなのはもちろん、自分に出来ることを認めることも必要。変化は誰にでも起こるんだから、それを含めて相手と良い関係を作っていきたい。状況変わって今まで通りに行くわけない。変わった方は甘えるんじゃなくて、自分を認めて出来ることを一生懸命にやればよい。でもその過程で無理はいらない。
身体壊したら終わりですよ。健康に優るものなんてないよ。。出来ることをやってくれれば十二分です。全く感じないのは日本人的には多分無理。でも、後ろめたさ感じないでほしい。変化にもいろいろありますが、ドラマの内田有紀さんはお子さんを産んでいます。え、めっちゃいいことじゃん。嬉しいですよ私は。(自分にその予定は全くないけど。)なんでそれに後ろめたさ感じなきゃいかんの?その社会は間違いなくおかしい。
相手を認めること。自分を認めること。思いやりの心を持つこと。これで解決しないもんかな。
もっともっといい働き方はあるはず。