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決算ウォッチ ゼロ INGS

9028 ゼロ

[企業概要]
自動車・車両輸送会社、(旧)日産陸送。

[決算概要]
前期4Qの利益率4.89%に対し、売上微減にかかわらず今期1Qの利益率は7.94%と急上昇。
その理由としては
① 空車区間を発生させないために復荷の獲得を推進 
② 子会社が好調
③ 2024年1月より輸送料金を引き上げたことなど
を上げている。

[業界動向]
自動車輸送業は斜陽産業だが、それゆえに、新規参入はほぼない。
M&Aなども使い、過去10年ほど、売上、利益を伸ばしている。
もともと日産の子会社なので、日産が最大取引先。
最近の日産の業績不振を見るに、悪影響あるのでは、とも思われるが、
日産向け売上は10%程度なので、さほど心配する必要もないかも。
下期が繁忙期なので、1Qの進捗率からすると、順調に進めば、遅くとも3Qには上方修正でそう。
配当性向は33%を謳っているので、増配も同時に発表の流れか。

245A INGS

[企業概要]
ラーメン「らぁ麺 はやし田」、イタリアンレストラン「CONA」、居酒屋「焼売のジョー」を中心とする飲食店の運営。
googlemapのレビューを見ると、どの業態もかなり評価高い。
チェーン店でこんなに評価が高いのは珍しい。

[決算概要]
上場後、初の決算。
来期は売上7896(23%)営利506(12.4%)経常472(11%)純利301(5.4%)の予想。
今期が売上22%増、経常60.2%増で着地しているので利益面で成長が大幅鈍化する予想。
そこを懸念されてか、株価は大幅下落。
既存店が前期比で横ばいの前提なので、保守的に出しているのではと思われる。
今期はラーメンは既存店104.2%、レストランは110.3%で着地している。

[今後の成長]
ラーメンの味は良いらしいが意識高い系に見えるので、普段使いされるようになるのだろうか?
ギフトの町田商店、山岡家などはあきらかに普段使いされているが、
普段使いされないと、スケールしていけないように思う。
また、セントラルキッチン方式ではないので、店舗数増加が利益率改善にダイレクトには結びつかない。
イタリアンレストラン、焼売は価格帯安め。評判はよい。
ラーメン、レストランともに、都市部がメイン。
ラーメンに関しては、ロードサイド、地方でうまくいくかどうかで、成長性変わってくる。
[株価バリュエーション]
今後、ガイダンスを上振れるという仮定が正しいのなら、今の株価は割安に見える。
PER10倍強で、利益成長で20%程度なら、さすがに買われるのでは?
もっとも、ガイダンスを上振れるという前提が崩れると机上の空論になってしまうが。

[同業他社比較]
INGS 売上78億 時価総額53億
力の源 売上350億 時価総額332億
魁力屋 売上117億 時価総額100億
ハイディ日高 売上520億 時価総額1046億
山岡家 売上330億 時価総額376億
ギフト 売上285億 時価総額719億

それなりに成長性のある会社だけに絞ってみた。
こうしてみるとPSRが1倍以下なのは、INGS、力の源、魁力屋の3社。
PSRで力の源は0.94倍、魁力屋は0.85倍。
それに比べて、INGSは0.67倍と、割安である。

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