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バイオエタノールで固形燃料を自作する


マイ燃料レボリューションが爆誕

きっかけはふとしたことでした。
いつものように狂ったようにインスタを眺めていたところ、山仲間のフォロワーさんが「固形燃料を自作してみました!」と投稿していて、僕は雷に打たれました。

え??固形燃料って自作できるの????

光の速さで「固形燃料 自作」と検索。結構当たり前にたくさんの情報が出てくる。いろいろなやり方があるようですが、メジャーなのはメタノールと石鹸で作るというもので、フォロワーさんにも訪ねたところ、同じやり方をされていました。かなり簡単にできるらしい。
どうして今までこの情報に出会えなかったんだろう。

固形燃料を自作するならバイオエタノールで

固形燃料の自作がアウトドア界隈にそこまで流行ってない理由を考えてみました。
ネットに出回っているオリジナル固形燃料の情報は、ほとんどすべてがメタノールを燃料としているものでした。
しかし、メタノールの固形燃料はとても安く簡単に手にいれることができ、ダイソーでは30mL✗3個が110円で買えます。手軽に安く手に入る高性能なものをわざわざ自作する理由があまり見当たりません。「好きな量と形にできる」というぐらいです。
そのため、一部の愛好家以外にはあまり刺さらず、そこまで流行ってなかったのでは?と推測しました。

しかし、バイオエタノールは違います。

バイオエタノールの固形燃料は、現在市場に出回っているものはファイヤードラゴンしかありません。ファイヤードラゴン一強状態です。

エコで高品質なバイオエタノール固形燃料「ファイヤードラゴン」

そして、カテゴリ独占状態なことから、ファイヤードラゴンは固形燃料としてはだいぶいいお値段となっています。去年値上げがあり、2024年現在では14g✗12個入りで1210円となっており、ダイソーの固形燃料に対して36円/個に対して101円/個と、約3倍の単価となっています。

バイオエタノール固形燃料が最高な理由

確かに値段は高いのですが、僕は現在アウトドアではこのバイオエタノール固形燃料「ファイヤードラゴン」しか使っていません。理由はいくつかあります。

①安心安全
メタノールのアルコールストーブや固形燃料を使う際に一番気をつけなければならないのは、燃焼時に発生する有害物質や一酸化炭素で中毒になってしまうことです。日帰り登山ではあまり起こりませんが、テント泊やキャンプで前室で煮炊きをする際には非常に注意が必要です。
また、液体のアルコールはこぼれやすく引火もしやすいため、特に注意が必要です。こぼして引火し火傷したことがある人は僕だけではないでしょう。

②人体にもやさしい
上記と重複しますが、メタノールは気体だけでなく液体、個体の状態でも有害です。指に触れると肌荒れを起こしますし、その指で目を触ってしまったりすると、最悪失明の危険性もあります。その手で食べ物をさわるのも危険です。
一方バイオエタノールは植物性のアルコールであり、もちろん度数が高いので飲んだら危険ですが、消毒用アルコールのようなものなので触っても人体への悪影響はメタノールにくらべるとはるかに微細です。

ということで僕はバイオエタノールの固形燃料をメインに使っているのですが、ファイヤードラゴンは手に入りづらく、価格も高いのでおいそれと消費できません。
なので、ファイヤードラゴン派にとってはメタノールにくらべて格段に固形燃料を自作するモチベーションが高いわけです。

バイオエタノール固形燃料の作り方

とまあ長々と前置きしてしまいましたが、簡潔に作り方をまとめます。必要なものは以下のとおりです。

●液体バイオエタノール

いろいろ市販されていますが、僕がおすすめするのはAZのバイオエタノール4Lです。1Lもありますが、コスパを考えるとダントツに4Lです。高品質で火力も申し分ありません。

●グリセリンソープ

市販の普通の石鹸でも作れないことはないのですが、バイオエタノールとは混ざりにくく、そもそも石鹸を溶かすのが大変なので、レンジで簡単に溶けるグリセリンソープがおすすめです。こちらもAmazonで買えます。

●紙コップ

石けんを溶かすために必要です。耐熱プラスチック容器や陶器のお皿はNGです。ぜんぜんうまく溶けませんので紙コップ一択です。

●固形燃料を入れる容器

なんでもいいです。ダイソーで買える丸いタッパーがちょうどいい感じでした。かわいい形にしたい場合は、クッキーの型などを使うと良いでしょう。

●作成手順

  1. 容器にバイオエタノールを入れる。バイオエタノール10に対し、石鹸が3必要です。これより多ければより固まりやすく、少ないと固まりません。ギリギリのいい感じのラインが3でした。今回は30mLで作ります。

  2. グリセリンソープを10gカットし、ある程度細かくして紙コップにいれます。必ずラップを輪ゴムで止めます。

  3. 紙コップを電子レンジに入れます。500Wの場合、10gは5〜10秒で溶けます。それ以上放置すると石鹸が破裂しますので、電子レンジの前で鬼張りしてください。

  4. 溶けたらすぐにアルコールを入れた容器に石鹸を注いでください。ここでもたつくと固まってしまい、やり直しになります。

  5. 棒で30秒かき混ぜます。ここをさぼるとうまく固まりません。ゆっくり念入りにかき混ぜてください。

  6. 冷蔵庫に1時間。常温でも固まりますが、冷蔵庫に入れると早く固まります。家族がいる方は間違って食べられないように張り紙などをしてくださいね。

はい、これで完成です!めちゃ簡単ですね。YouTubeにもやり方をまとめてますので、動画で見たい方はこちらを御覧ください。

●ファイヤードラゴンと比較する

価格を比べてみます。ファイヤードラゴンは1個あたり100.8円です。そして容量が14gのため、1gあたりの価格は7.2円となります。
それに対して自作燃料は、バイオエタノール30mLが20.6円、グリセリンソープ10gが19.8円。これで約31gの固形燃料ができますので、1gあたりの価格はわずか1.3円となります。

ファイヤードラゴン:7.2円/g
自作バイオエタノール固形燃料:1.3円/g

外箱や容器の値段もありますので単純比較はできませんが、なんと5.5倍!自作すればここまで安くできるのです。

そして、最高なことに燃えカスが液体化するため、ストーブにこびりついてしまうファイヤードラゴンとくらべて格段に片付けが楽です。燃えカスはただの石鹸にもどりますので捨てずに再利用することもできます。

他にも燃料効率などを比較検証しましたのでよろしければこちらの動画もご覧ください。

以上、自作バイオエタノール固形燃料のススメでした!めちゃくちゃ最高なので超流行って欲しいです!そして流行ったら国産メーカーから日本の素材を使ったいい感じのバイオエタノール固形燃料がぜひ発売されてほしい!
食べられるサトウキビなどを使うのではなく、ファイヤードラゴンみたいに廃野菜なんかを使ってくれたらとてもエコですよね。期待!

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