自粛明け登山② ギリギリ都内を攻める【北高尾】
東京アラートが華々しく発動され、都民は依然行動を制限されている。
しかしこの窮屈な事態は逆に、「いかに東京都内で登山を楽しめるか」を極めてやろうという僕のハイカーハートに火をつけることとなった。
本当は今週は奥多摩に行こうと思ったのだが、天気が微妙だったので安全のため前回に引き続き高尾方面を攻めた。
陣馬・景信山はアウト、堂所山はセーフ。
見てくださいこのギリギリ具合。
本当は陣馬山・景信山から奥高尾縦走をしたかったのだが、陣馬山・景信山は県境であるものの、どちらかというと東京ではなくギリギリ神奈川県相模原市に所在する。「都外へ遊びに行かない」というルールを守るなら、この両山はアウトだ。今回は一瞬県境が微妙な底沢峠〜堂所山を通らざるを得なかったのだが、一瞬だし、堂所山が目的ではないため、ここはギリギリセーフというマイルールを設けた。
JR高尾駅からバスで30分
まずはJR高尾駅に向かい、そこからバスで約30分で「陣馬高原下」へ到着。ここが登山口だ。
バス停のすぐ横に、山下屋といういい感じのお蕎麦屋さんがあった。めちゃくちゃいい感じだ!知らなかったので登山計画上今回はスルーせざるを得なかったが、今度絶対に行きたいと思った。
陣馬高原下だけあって、当然陣馬山にも行けるが、陣馬山は神奈川県だ。今回は我慢して底沢峠を目指す。。。
小川沿いの林道をしばらくテクテクと歩く。なんか蓑毛からヤビツ峠目指すルートに情景が似ているなと思ってたら、マス釣り?の釣り屋さんがあり、家族で賑わっていた。これも蓑毛とそっくりだ。
ここで林道は終わり。ここからようやく登山道へ。
早くも杉が見えなくなり、緩やかな上りの気持ちいい森の中を散策する。
バス停から歩くこと43分で底沢峠に到着。
1時間で堂所山
そのままスタスタ登り、1時間で堂所山へ到着。
今回の登山の最高峰だが、びっくりするほど眺望は悪い。
北高尾、舐めてたのだがここから先が地味にキツかった。眺望も開けてないし景色もずっと同じで飽きてくる。生茂る森の中をひたすらかき分けて進む。しかも、地味にアップダウンが激しい。景色が変わらないアップダウンの連続はかなりキツいということに気づいた。
初めて登る山はペース配分と休憩ポイントが分からないから油断しているとずっと休めずにバテることとなるが、どこで休んだらいいか分からずまさにその通りになってしまった。
堂所山から47分で大嵐山。
大嵐山から15分で黒ドッケ(黒ドッケってなんやねん!)
黒ドッケから24分で狐塚峠。
狐塚峠から30分で杉沢の頭。看板が急に素朴に!
登山者も少なく、景色も変わらずアップダウンで疲弊する。思わず「飽きたー!!!」とひとり叫んでしまった。ここまで来たら「富士見台」まで頑張ろう!きっと森が開けて眺望の良い高台に違いない!売店やトイレもあるかもしれない!なにせ「富士見台」だから!気力を振り絞って富士見台までダッシュする。
しかし、そこで待っていたのはとんでもない事態であった。
偽りの富士見台
ん??ここが富士見台?え?嘘でしょ?イスも何もないし。
富士山の方角森だし!!!!!
これで完全に集中の糸が切れ、なんか笑えて、逆に元気が出た。
休むところもないので、こうなったら八王子城山まで一気に行ってしまおう。そしてしばらく歩くと、、、
え?この登山初めての椅子!椅子あるの?お城の跡地もしかして整備されてる?そう思って駆け足で坂を登ると、そこには絶景が待っていた。
突然の眺望
うおー!都心方面に今回の登山で初めて眺望が開けた!感動した!
まあ、でも、いうて景信山の方が綺麗なんだが…
そこには朽ち果てた八王子神社があり、とてもエモかった。
謎の観光地
そして驚いたことに、なぜかここには「普通の街仕様の服装と靴の」家族づれやカップルの観光客がたくさんいたのだ。え?そういうテンションで来るとこなのここ?こちとら本格登山装備でだいぶバテ果ててますが?そもそも登山靴じゃないと危なくない??
八王子神社からもう少し降りると駐車場があり、たくさんの車が止まっていた。どうやら僕が知らなかっただけで、八王子城跡は観光スポットとして広く認知されているようだ。しかし、駐車場から本丸までの登山道もあまり整備されておらずそれなりにハードだったので、普段着の家族が気軽に遊びに来るようなところではないのでは?売店もないし、レジャーシート敷いてお弁当食べるような広いスペースもないし、眺望もそこまで良いわけではないので、遊びに行くなら景信山の方がいいのでは?と思った。どういうノリでみんなここに来てんの?
謎だ。八王子の謎。
しかも、ほとんどの人たちが初めてだったらしく、すれ違う人々は皆「こんなに登りが急だと思わなかった」と後悔していたり、「いつになったら着くの?」とぼやいていたり、子供が座り込んで親御さんとはぐれてしまっていたり、疲れて寝てしまった子供を抱えてバテている親がいたりした。
謎だ。
そして最大の謎は駐車場の隣の公園に設置されていた豪華な模型。
え?外に???なぜ???
こうして幾つかの謎を抱えたまま、北高尾登山は終了した。
また登りたい山かと聞かれると正直微妙ではあるが、コロナで県外自粛ともならなければ、この北高尾には絶対に登ることがなかっただろうと思うと、まあこれもアリな出会いかなと思えた。
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