ついにフルカーボンテーブル。noicoyamaico mini carbo3
noicoyamaico mini carbo2から構想1年。
このたびついに、スタンド部分もカーボン製のnoicoyamaicoテーブル「noicoyamaico mini carbo3」の発売にこぎつけました。
時間がかかってしまったのは自ら課した「コンセプト縛り」が原因でした。noicoyamaicoテーブルを一番最初に開発したときのコンセプトは以下の5点で、これ以降すべてのテーブル製品でこの5つをクリアできるように開発していたのです。
市場にある同サイズのテーブルと比べて、同等もしくは軽い
アルコールストーブを使える耐熱性がある
縦長に二つ折りができ、バックパックのサイドポケットに入る
組み立て、撤収が素早く簡単にできる
一体型になっていてパーツがバラバラにならない(袋が要らない)
そして天板をすべてカーボンにしたmini carbo2で一旦ミニテーブルに関しては完成したと思っていたのですが、「できれば脚もカーボンにしてもっと耐熱性を高めたい」という思いがずっとぬぐえずにいました。しかし、mini carbo2と同じ構造でスタンドを縦横に折り畳む構造はカーボンの特性上無理です。
天板とスタンドのパーツを分離し差し込み型にしてショックコードなどでテンションを掛ける方式にすればすぐにでも脚をカーボンにすることができるのですが、そのタイプのミニテーブルはすでに市場に良いものがたくさんあり、あえてnoicoyamaicoで出す意味もありません。くわえて、コンセプト5にも反してしまいます。
何度考えてもここで行き詰まってしまい、頭の片隅のやることリストに入れつつ、時間だけが過ぎていきました。
そんなある日、登山中にパッと今の構造がひらめきます。きっかけは「今の構造をすべて忘れ、マグネットも諦める」という思考実験でゼロベースで考え始めたことです。
ノイコヤマイコテーブルの特徴でもあるのですが、マグネットで組み立てる構造が個人的にとても好きで、ここから離れられないために行き詰まっていたのですが、いったんマグネットを諦めた結果、一気に新しいアイデアが湧き出てきました。マグネットが好きすぎるあまり、本来はコンセプト4の枝葉ギミックである「マグネット」に強く縛られていたのです。
「組み立てが簡単である」ということが重要であって、マグネットじゃなくても実際は良かったのですが、マグネット愛ゆえにそこから脱するのにだいぶ時間がかかってまいました。
そして生まれたのがmini carbo3です。
組み立て構造は、試行錯誤の結果プラダンの折り返し機構とマグネット固定のかわりに、樹脂製のヒンジ(丁番)を採用しました。
本当はこのヒンジパーツも金属製にしたかったのですが、重さ・大きさともにこのサイズのテーブルにぴったり来るものがなく、断念しました。樹脂製ではありますが、「ポリアセタール」という割と熱に強い素材が使用されており、また火が直接当たらないように設計しておりますので、普通に使用する分には問題はないと思います。
せっかくならもう少し特徴づけたいと思い、軽量のための肉抜き模様をユニークなものにしてみました。初見だと「なにこれ??」と思うような変な模様だと思いますが、よく見ると「ノイコヤマイコ」のカタカナが散りばめられています。「ノイコグラム」と命名しました笑
この模様は、実はいろいろなカトラリー類を差し込めるという機能もあります。「おっ?ここにこれ挿せるやん!」という新たな発見が毎回あり、楽しめます。ぜひ自分だけの穴使いを探してみてください。
しかし、割とクセが強めの模様でもあるので、模様なしのバージョンも含めmini carbo2と同じく、3パターン用意しております。
noicoyamaico ミニテーブルのひとつの完成形、noicoyamaico mini carbo3、ぜひよろしくお願いします。
●noicoyamaico mini carbo3 lite
●noicoyamaico mini carbo3 semilite
●noicoyamaico mini carbo3 plain