涸沢カールにテン泊して奥穂高岳に挑む
2020年9月10(木)〜13(日)に渡って、3泊4日(うち車中泊1日)の行程で涸沢カールにテン泊し、奥穂高岳へと挑んだ。最高と最悪が入り混じった記憶に残る旅となった!
■最高だったところ
・暑すぎず寒すぎず、ちょうどいい気温で快適に過ごせた
・奇跡的にメインの3日目にめちゃくちゃ晴れ、モルゲンロートや奥穂高からの槍ヶ岳・ジャンダルム・西穂高岳・前穂高岳など穂高岳連峰が最高に綺麗に見えた
・準備が大成功。持ち込んだギア類にほとんど過不足がなかった
■最悪だったところ
・最終日の4日目未明から雨となり、土砂降りの中の撤収・下山となった
・下山中に雷雨に見舞われ、本谷橋付近でiPhoneが故障。結果、交換となり3万円の出費&3日間撮りためた最高の写真が全て文字通り水の泡となった
写真がほとんど残ってないのでテキストの記録だけになってしまうが、備忘録として行程を記したい。雨はいい。予報でわかってたし普通だから。しかし写真が吹っ飛んでしまったのは痛い!
■2020年9月10日(木)深夜バスで上高地へ
日中は仕事を行い、帰宅してソッコーでパッキング。用意していたものを詰め直すだけだが、最終確認をしつつ忘れ物のないように入念にパッキングする(しかしプロテイン(ザバス)を詰めた瓶だけ忘れた)。
22:25発、上高地行きの深夜バスにバスタ新宿から乗り込み、車中で睡眠を取る。ネット予約時は満席だったが、雨予報でキャンセルが多かったのか空席が目立った。気持ち5割ぐらいの乗車率だった。
一応上着を持ち込んだのだが、車内はわりと暑く、防寒着は不要だった。枕を持ち込み、アイマスクとマスクと耳栓で穴という穴を塞ぎ、ドリエルを飲んで寝る。多少寝づらかったが、なんとか数時間は睡眠できた。
■2020年9月11日(金)涸沢カールでテントを張る
・5:09 予定より少し早く上高地バスターミナルに到着。やや曇っているが雨は降っていない。いよいよ旅の始まり!
・7:30 ゆっくり歩いて横尾に到着。横尾は電波があったため、呑気にインスタを投稿しており、写真が残っていた。
・10:30 ゆっくりと景色を楽しみつつ、スタートから5時間で難所なく涸沢に到着。夏の奥多摩で鍛えた甲斐もあり、テン泊装備を背負っても全然辛くなかった。
コロナ対策からテン泊の申し込みは涸沢ヒュッテではなく、テン場の受付で行う形式になっており、受付開始は16:00とのことで「先にテント張って16:00まで待っててください」。テン場はかなり空いていて設営場所は選びたい放題。テンションが上がる!
この日の予定はこれで終了。涸沢ヒュッテのテラスで牛丼とおでんを食べつつビールを飲み、だらだらと過ごす。何もすることがなく、最高の時間。そのまま夕焼けを拝み、満天の星空を眺めながら20:00ごろに就寝。※ただし写真はない
■2020年9月12日(土)奥穂高に挑戦
・5:00 起床。奇跡的に雲ひとつなく晴れていて、モルゲンロートが拝めた。写真はない。朝食をとり、アタックザックに荷物を詰める。
・7:00 テントを涸沢にデポして出発。涸沢小屋を経由してザイテングラードへ。
・8:00 ザイテングラード取付。いくら登っても涸沢カールの景色がなかなか変わらず距離感が全然掴めない!岩に塗られた蛍光塗料をたどって行ってたらザイテングラードから穂高岳山荘へ向かう途中でいつのまにかルートを外れてしまい、涸沢岳方面によじ登っていた。足場が悪くめちゃくちゃ怖い。「え??ここみんなテント背負って登るの??無理!!!」と思って下を見たら、みんなわりと真っ直ぐな道をスタスタ歩いていて泣きそう。とにかく一歩踏み間違えると真っ逆さまだ。おしっこ漏れそうになりながら、なんとか穂高岳山荘のヘリポートに取り付く。
・9:00 穂高岳山荘に到着。休憩もそこそこに奥穂高岳へ向かう。天気は最高だ。最初に断崖絶壁をよじ登る鎖場とはしごが続き、心が折れそうになるがそれも最初だけで、あとは割と普通に歩ける。道さえ間違えなければ思ったより難易度は高くなかった。
・10:00 奥穂高岳登頂!山頂はめちゃ狭いのだが撮影で混雑しており、他の登山者と撮りつ撮られつワイワイ過ごす。とにかく絶景だ。槍ヶ岳、ジャンダルム、大キレット、馬の背、西穂高岳、前穂高岳、穂高岳連峰が一望できる。最高のひとことに尽きる。20分ぐらい過ごしていたのだが、ガスってきたため下山開始。そのあと雨となったため、本当に奇跡的に現れた束の間の展望だった。※写真はない
・12:00 涸沢カールに帰還。本当は前穂高岳まで縦走してピストンしようと思ったのだが、もうお腹いっぱいになってしまったのと、ガスってきたのでビビって下山。そのあと特にやることがないので、涸沢小屋でモツ煮を食べたりビールを飲んだりアイスを食べたり余韻に浸りながらダラダラと過ごす。
思えば、雨が降り出す前のこの時に徳沢園まで下山していればよかった。次回はそうする。
・15:00 雨が降り出す。1時間ぐらいで止んだが、どんよりとした雲が立ち込めて、そのあとずっと晴れることはなかった。
・17:00 涸沢ヒュッテでカレーを食ってビールを飲む。ダラダラと過ごす。
・20:00 特にやることがないのでKindleを読んだりしつつ、寝る。
■2020年9月13日(日)雷雨の中下山し、帰路へ
・2:00 割と強めの雨が降り出し、雨音で起きる。雨漏りの心配がなさそうなことを確認し、ふたたび寝る。
・6:00 起床。雨は止んでいない。強くなったり弱くなったりを繰り返すが止む気配はない。前室でお湯を沸かしてフリーズドライの朝食を摂る。徐々にテント内で撤収作業をはじめる。
・8:00 テント以外の荷物を全て片付けて待ったが雨が止む気配がないため諦めて雨の中テントの撤収作業を開始。かなり雨が強く、ずぶ濡れになりながら片付け完了。
・8:30 下山開始。さらば涸沢カール!楽しかった!
・9:30 本谷橋。どんどん雨が強まり、雷が轟く。すれ違いで登ってくる人も結構多かった。気の毒だ。本谷橋でYAMAPを確認しようとしたところ、iPhoneがリンゴループしていることに気づく。あ、終わった。これ浸水や。とりあえずiPhoneを強制終了しつつ、濡れから回避させてひたすら心を無にして下山する。
・10:30 横尾。本谷橋から横尾までの間に、ゲイターの内側に入り込んだ雨水が登山靴に浸水し、足がぐちょぐちょになってることを知覚する。最悪や。。。登山パンツの内側にゲイターをつけるべきだった。。。さらに心を無にしてひたすら早足で降りる。
・12:30 河童橋。雨はだいぶ弱まってきたが、止む気配はない。雨が凌げる売店に入り、ようやく一息つく。ぐちょぐちょの靴を脱ぎ、ビールを飲みつつiPhoneの救命作業を行うが全く反応なし。終わった。テンションだだ落ちだし、やることもないのでお土産をそそくさと買ってバスターミナルへ。少し晴れ間が見えてきたので濡れた衣類や靴を乾かしてボーッとする。ただただバスを待つ。
・16:10 帰りのバスに乗り込む。スマホがないので寝るしかない。
・21:10 バスタ新宿に到着。これで旅の終了だ。お疲れ様でした。
■大反省会
・反省というほどでもないが、寒さを見越して持ち込んだダウンジャケットは使わなかった。9月ならダウンジャケットは不要と思われる。
・モバイルバッテリーを10,000アンペアと5,000アンペアの2つ持っていったが、電波がないためそこまで必要ではなかった。10,000だけで足りた。
・iPhoneの防水を過信してしまった。これが最大の反省点。
・予備の登山靴下がなかった。
・サンダル、登山靴カバーを持って行くべきだった
・3日目の奥穂高後、雨が降る前にテントを撤収して徳沢園まで下山すべきだった
たくさん課題があるな。
また来年行こう、絶対。