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L.T.Cooker、W.R.Cookerのフタ問題、私が終わらせます。【なぜお前が】

W.R.Cooker、L.T.Cookerのフタをどうするか?これはTMR industriesのクッカーに魅了されたハイカー全員を悩ませる問題だ。

「蓋がないクッカーなどあり得ない」という意見もあると思うが、僕はそうは思わない。蓋なしでも爆速でお湯が沸くというスペックに対する自信の表れでもあるし、なによりハイカーがこぞって知恵を絞り、フタをMYOGる「余白」があることが逆に素晴らしいと思った。

ある人は他社のノーハンドルクッカーのフタを、あるいはチタンクッカーのフタを流用した。またある人は自作した。
僕はと言うと、手元にピッタリのフタがなかったため、アルミ板を丸く切って紐を通しただけのシンプルなMYOGフタを使用していた。
6gと軽く、フタの用途は満たせていたため、長らくこちらに全く不満を抱かずに使っていた。

ただのアルミ板。6g

しかしある時、ショップでエバニューコーナーを見ていて、急激にマルチディッシュに惹かれた。
マルチディッシュをLTcookerやWRcookerのフタとして使っているハイカーもいて、穴を開けて紐を通している人が多数だ。それは知っていたのだが、アルミ自作フタより「重くて大きいフタだけの用途のもの」には特に魅力を感じていなかった。
しかし、店頭でマルチディッシュの実物を見たときにいきなりひらめいたのだ。

「マグネットを貼り付ければ、取っ手を取り外してフタとしてもお皿としても使えるのでは?」

そう、ノイコヤマイコといえばマグネット笑。早速買って作りました。

「通常はお皿として使え、着脱式の取っ手でフタにもなる」。これならシンプルアルミ蓋より重いことにも意味があり、このカスタム品にしばらくはとても満足していた。

しばらくはこの組み合わせに満足していた

しかし、使えば使うほど、アルミ削り出しボディとチタンプレスの質感の違い、形状やサイズのなんとも言えない「ハマらなさ」が気になって仕方なくなってしまった。お互いの良さを完全に打ち消しあってしまっているように感じた。
当たり前だが、マルチディッシュはエバニュー製品のチタンクッカーに形状も質感もサイズも最適化されているので、他社のアルミクッカーに合うはずもない。

合わない。なんとも合わない!

それなら軽量アルミ蓋に戻せばよかったのだが、「マグネット取っ手でお皿にも蓋にもなる」という仕様はこの上なく気に入ってしまっていたため、このギャップが僕を苦しめた。

そして悩んだ末にふと「ないなら作ればいいか」と、ノイコヤマイコの原点に戻った。
金属製品を加工したことがなかったため、この原点に行き着くまでに少し時間がかかってしまったが、そうと決まったらあとは速い。

正直、なぜノイコヤマイコがアルミ削り出しで他社クッカーの蓋を作るのか意味不明なのだが、この際そんなことはどうでも良い。すべてはW.R.Cookerへの愛がゆえ。

Futaplateのラフスケッチ。ほとんどこのまま完成となった

さすがにTMRさんに無断で作るわけにはいかないので、試作の前のラフスケッチの段階でお見せして「noicoyamaicoでWRのフタ作ってもいいですか」と恐る恐る確認したところ、難色を示すどころかむしろ「めちゃくちゃいいですね!」と快諾いただいた。感謝!!

やはりTMR Cookerのフタは削り出しでなければならない!
取っ手はマグネット着脱式
お皿としても使えます

どうせオリジナルでゼロから作るなら、当然プレスではなくアルミ削り出しだ。WRcooker専用のフタなのに、プレス加工はあり得ない。お皿として使うにはある程度の深さが必要なため、溝を二段階にした。取っ手もローレット加工を施し、滑り止めと高級感を持たせた。
そしてできあがった試作品がこちらです。

本当は製造工程と金額が確定してから告知すべきなのだが、試作の出来が良すぎてUL仲間のみなさんにお知らせしたくて仕方がなくなってしまい、かなり見切り発車の発表となってしまった。

⚫︎開発について語りました

7月上旬には予約開始と発送のスケジュール、そして金額をお伝えできると思います。
TMRクッカーフタ難民のみなさま、お待たせしました!

なぜかサードパーティのnoicoyamaicoが、この長く続いたフタ問題を終わらせます。


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