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『ビリーブ 未来への大逆転』日本は“石器時代”なのかもしれない 3/22(金)~公開
原題:ON THE BASIS of SEX ★★★★☆
2019年試写お初。#MeToo運動の先駆者的存在、85歳にして現役の米・最高裁判事、アメリカで最も尊敬される女性4位…
などなど、その形容詞は枚挙にいとまがないリベラル・アイコン。
Tシャツやマグなどもあるんだそうですねぇ。
そんなルース・ベイダー・ギンズバーグ(RBG)の若かりしころを『博士と彼女のセオリー』『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のフェリシティ・ジョーンズが演じ、1970年代のある裁判を追ったのが本作『ON THE BASIS of SEX』。
難しいですよね。エマ・ストーンの『Battle of the Sexes』は『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』のままでしたけれど、いま1つ伝わりづらかった。
今回は『ドリーム』(Hidden Figures)と『未来を花束にして』(Suffragette)を合わせたような語感や雰囲気になっておりますが、「未来」入れときゃいいってもんじゃないでしょう、と思いつつも、子どもたちが生きる未来をよりよくするために尽力してきた人たちの映画であることは確かで。
アメリカではルースの最高判事任期25周年にあたる12月25日より限定公開され、年明け1月11日より拡大公開に。
昨年5月に公開されたドキュメンタリー『RBG』(原題)も5月に日本上陸予定だそうなので。こちらもぜひ見てみたいところです。
ちょっと大仰でドラマティックに描きすぎのような気もしますが、
受験で優秀な女子学生を足切りしたり、後輩のために懸命に語ったアイドルに公然セクハラした人がCMに使われ続けていたりする日本。
この映画は1970年代、40~50年くらい前が舞台ですが、果たして日本は何周遅れなんでしょうか。
今の日本って、その意味ではまだまだ石器時代くらいなのかもと強く思います。
法律に男女の性差があり、それは憲法の精神に違反している…
と語るラストの彼女の演説は見もの。いわば、彼女の法廷での日々、闘いはここから始まったのです。
フェリテシティも、50年代後半のコンサバな淡さのあるブルーから、70年代、トレンチやスカーフを使ったファッションなどを着こなし、見どころの1つとなっています。
ラストの目の覚めるような鮮やかなブルーのコートがまた眩しい!
そして、注目したいのは彼女と娘との関係です。
あまりにも優秀な母親を持った、娘ジェーン(ケイリー・スピーニー)も大変だったろうと思います。しかし、彼女はそんな母の背中を見ながら育ち、
ルースさえも甘んじていた旧時代的な価値観を、変革の70年代を生きる娘がガツンとやってみせたシーンが、特に良き。
最高。爽快。
それに比べて、やっぱり今の日本って…。