『1917 命をかけた伝令』今年のIMAXリピート案件… 2/14(金)~公開
原題:1917 ★★★★★+
没入体験、まさに。
第一次世界大戦下の西部戦線、1917年4月のある1日を描いた、“全編ワンカット”撮影で話題のサム・メンデス監督の渾身作。
2017年に『ダンケルク』を見まくった方々、今年はコレになるんじゃないでしょうか…。
その驚異の撮影手法で描くのは、ジョージ・マッケイ(『はじまりへの旅』『マローボーン家の掟』など)、ディーン=チャールズ・チャップマン(「ゲーム・オブ・スローンズ」『キング』)という若き英国俳優が演じる2人の兵士、スコフィールドとブレイクが、仲間たちの命を救う伝令のためにひたすらに歩みを進める姿のみ。
ロジャー・ディーキンスの撮影は本当に凄い。一体どうやってるんでしょうか。ワンカットに見せるチーム技が、とにかく凄い。
編集はリー・スミス。
音楽はトーマス・ニューマン。ハンス・ジマーの秒針音をベースにした無機質さとはまた異なる、感情の高まりをより刺激する劇伴です。
何というのか、よりわかりやすい、万人に伝わるエモさ。若き兵士に感情移入させるアプローチがまるで逆というのか、北風と太陽のような対比なんです。
さらに、ミッションを送るのはコリン・ファースであり、ベネディクト・カンバーバッチ、アンドリュー・スコット、マーク・ストロングという豪華な面々が、さすがの存在感で見せます。頼りになります。
エンタメとして見応えあり、
スケールは壮大でありながら、しっかりと、戦場にいるのはただの人間たちであること、命をかけている1人1人であることが伝わってくる作品となっております。
サム・メンデス監督が自身の亡き祖父であり、当時、実際に伝令の仕事を任されていた上等兵アルフレッド・H・メンデスから聞いた体験談や伝え聞いたエピソードがもとになっております。
(思えば、第二次世界大戦初期が舞台の『ダンケルク』はノーラン監督の祖父への思いが込められたものでした)
しかも!「ゲーム・オブ・スローンズ」ファンの皆さん、キャスティングは、あのニナ・ゴールド。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』なども手がけられている方。
ディーン=チャールズ演じるブレイクの兄がリチャード・マッデンですよ、
“トメン・バラシオン”が命かけて目指す兄が、“ロブ・スターク”なんですよ。お見逃しなく。