『ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス』永遠のパンククイーンはチャリ通 公開中
原題:WESTWOOD: PUNK, ICON, ACTIVIST
最強のエレガンスというより永遠のパンククイーン、アイコン、近年は環境問題活動家でもある、「デイム」の称号を持つヴィヴィアン・ウエストウッドを追ったドキュメンタリー。
マイケル・ケインが誘う『マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!』が1960年代の英国カルチャーを語るなら、
1970年代パンク・ムーブメントの誕生にかかわったファッションデザイナー、ヴィヴィアン・ウエストウッドの人生もまた1つの英国ファッション史&カルチャー史であり、大変興味深いものでした。
知られざる現在のファッション業界での仕事、活動家としての顔、母としての顔なども登場。20歳も年下、息子たちと年が変わらないくらいのデザイナーの夫は、公私ともに彼女にぞっこんなのです。
70代にしてハイヒールでママチャリに乗る! その姿が何より彼女!
そして本ドキュメンタリー監督のローナ・タッカーさんに対してもなのかな、
「なんでそんなこと聞くの、そんなの誰も聞きたがらないわよ、もっとマシなこと聞きなさいよ」(意訳)
と発破をかけていきます。
そんな彼女のパワフルさの源の1つは、未来に対する危機感。現在は環境問題に熱心に取り組んでいる彼女なのです。北極まで氷の溶ける様を自身でも目にしてきています。せやな。
彼女の人生はその中身があまりにも起伏に富み、豊穣なので、案外ど真っ当な作りでも84分間、圧倒されっぱなしです。
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