『イングランド・イズ・マイン モリッシー,はじまりの物語』青い、青いぞモリッシー!ジャック・ロウデンもね 公開中
原題:England Is Mine ★★★★★
まだ何者でもない、皮肉屋で内向的なスティーブン・パトリック・モリッシーが、「ザ・スミス」のフロントマンとなるまでの“前夜”を描く物語。
彼が読んできた本、彼が聴いてきた音楽、出会った人々からモリッシーが紐解かれていきます。
青春音楽映画・音楽伝記映画は大好きなジャンルですが、「ザ・スミス」の曲がまったく使われていないというのも珍しいもの。
何せ前夜ですから。
『ボヘミアン・ラプソディ』ほどドラマティックじゃない、『シング・ストリート』ほどのセッションもない、でも確かに、はじまりの物語です。
若き日のモリッシーを演じるのは、『ダンケルク』“空組”ことパイロットのコリンズ役で日本でもファンを増やしたジャック・ロウデン。
ぶっちゃけ似てはいませんが、終盤、髪が短くなったあたりからアリかも…! と思えるようになりました。
自意識は過剰で、言いたいことは山ほどあるのですが、偏屈な性格から、最初の一線を踏み出せないでいるモリッシーがようやく歩みを進めるところまで。
超絶に青い。実に青くさいのですが、そのある種の正直さには共感すら覚えます。
しかも、思わず手を貸してあげたくなってしまう、母性くすぐり系がジャクロがハマりまくります。
メガネ、萌え袖、セロテープ、くわえた鉛筆…etc
いちいち、かわいいな。
彼を取り巻く女性として、「ダウントン・アビー」のジェシカ・ブラウン・フィンドレイ(美大生)や、
「ピーキー・ブラインダーズ」にも出ていたシモーネ・カービー(母)、
今年オススメの海外ドラマ「キリング・イヴ/Killing Eve」でブレイクしたジョディ・カマーというメンツが、要所要所で彼に何らかの指南をもたらします。
(C)2017 ESSOLDO LIMITED ALL RIGHTS RESERVED
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?