『蜘蛛の巣を払う女』新リスベットは元・英国女王、凛々しくも哀しみたたえた瞳が似合う… 公開中
原題:The Girl in the Spider's Web ★★★★☆
今回も痛みに耐えるリズベット・サランデル、“ドラゴン・タトゥーの女”。
新たに抜擢されたクレア・フォイは、クールで華奢なルーニー・マーラよりもタフに見えます(そんな印象)。今回デヴィッド・フィンチャーは製作総指揮で、『ドント・ブリーズ』のフェデ・アルバレス監督がメガホンを取っています。
もちろん私も半信半疑でしたが、凜としたカリスマ性、意志の強さ、万能感が彼女からヒシヒシ。印象論ですが、やっぱり元“英国女王”(ザ・クラウン)だからでしょうか?
予告編映像で「んな、アホな」と若干引いた凍った湖上のバイク疾走なども、いや、クレア・フォイのリスベットはそれくらいやっちゃうよね、という納得感があったのです。
まるでクレア・フォイの『ミッション:インポシッブル』!
あり寄りのありです。
それでいて、あの瞳に感情(哀しみ)が映ると、さらにエモい。感情移入が高まり、迷いや苦悩をも隠さないリスベットとなるのです。
「え、彼女ってそうですか!?」と疑問に思う方、Netflixでぜひ「ザ・クラウン」をご覧になってみてください。
2月8日からは『ファースト・マン』でルイ・アームストロング(ライアン・ゴズリング)の妻役としてもスクリーンに登場します!
ちなみに「ザ・クラウン」、彼女はシーズン2までですが、新たにシーズン3からエリザベス2世を演じるのは『女王陛下のお気に入り』で女優賞を席巻中のオリヴィア・コールマンだったりします(ちなみに妹のマーガレット王女はヘレナ・ボナム=カーター)。
今作では“悪を正す者”といわれ、メディアを騒がせるようにもなったリスベット。
それというのも前作『ドラゴン・タトゥーの女』以来、「ミレニアム」記者のミカエル・ブルムクヴィストが彼女についての記事を書いたから。
演じるのは、『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』でボルグを演じたスヴェリル・グドナソン。ええ、地味です、たしかに。ダニエル・クレイグに比べたら。とはいえ、今回は完全にリスベットが彼女の過去と対峙する物語で、ミカエルさんは添え物的。。
なのに、妹カミラ・サランドルについてセリフで言わせたきり、
ちょっとご都合主義的な展開もあり、
その辺が微妙なのかなぁ。
『ブレードランナー 2049』での熱演が記憶に新しいシルヴィア・フークスが演じるカミラは、もっと見ていたかったけれど。
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