![ティーンスピリット_](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/17400357/rectangle_large_type_2_b4c5ea38c7d0da29f684c1b186999eb8.jpeg?width=1200)
『ティーンスピリット』エル・ファニング熱唱 『ピッチ・パーフェクト』『バーレスク』好きにオススメ 1/10(金)~公開
原題:Teen Spirit ★★★★☆
音楽映画をやってみたかったというエル・ファニングが、3か月のボイストレーニングの後に、吹き替えなしで歌唱シーンに挑んでいます。
舞台は、英ワイト島。ポーランド系移民として母子家庭で育った主人公のヴァイオレット・ヴァレンスキにとって、音楽だけが現実の世界から自分を解き放ってくれる心の拠りどころでした。
ワイト島はヴィクトリア女王が愛した景勝地としても知られていますが、そこに実際に暮らしたらどれだけ狭い世界だろうかと思います。
場所は正反対ですが、チラッと『ゴッズ・オウン・カントリー』を思い出したりも。また、移民2世が主人公という点では、エミリア・クラークの『ラスト・クリスマス』もそうでした。
そんな彼女が、国際的に人気のあるオーディション番組“ティーンスピリット”の予選に挑んでいくことに。
監督・脚本は「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」などで知られ、名匠アンソニー・ミンゲラを父に持つマックス・ミンゲラ。
実はヴァイオレットの父親は母子を置いて出ていったきり。彼女は、偶然出会ったかつての有名オペラ歌手である歌のコーチに、その父親を重ねます。
この擬似的な親子関係が、彼女の成長に関わってきます。
部屋の中で、音楽に合わせて1人で踊っているだけだったシャイな彼女。
本選に通ったロンドンでちょっぴり浮かれて、ショーン・メンデスもどき(他意はありません、)にちょっかいを出されてしまいます。
このコンペティション周りのくだりは王道、といえば王道。クリシェといわれても仕方がないかもしれませんが、
エルの好演と、想像以上の歌唱パフォーマンスで解消されます。
『ピッチ・パーフェクト』や『バーレスク』好きにはたまらない展開かと。
私の居場所はここだ!邪魔しないで!押さえつけないで!と、自分の殻を破って想いを歌に乗せ、これが私!と表現する、という姿はある意味『ファイティング・ファミリー』でもありました。
シグリッドの「Don’t Kill My Vibe」やロビンの「Dancing On My Own」、ティーガン&サラの楽曲もありましたが…
実際に映画を観たらサントラも好きになりました。