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『キャプテン・マーベル』記憶を巡るサスペンスもフル、フェミニズム(+猫)もフル! 3/15(金)~公開中
ブリー・ラーソンを主演に迎えたマーベル初の女性ヒーロー単独主役の力強い物語に、バディものとしての要素も。推しはニック・フューリーと猫…
原題:Captain Marvel ★★★★☆4.8
ものがたり
宇宙帝国クリーの戦士としてスクラル人という別の種族と闘うヴァース(ブリー・ラーソン)は記憶をなくしており、自分が地球人のキャロル・ダンヴァースであったことも覚えておらず、しかも、彼女の失われた記憶に隠された秘密を追う者がいて…というストーリー。
そんな彼女が90年代の地球、レンタルビデオショップ「ブロックバスター」に落下、まだ40代(!)だったニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)、そして新人(!)エージェントのフィル・コールソン(クラーク・グレッグ)と出会うのです。
コールソン、スクリーンでは久しぶり!
私の青春でもある90年代の音楽(例えばTLCとか)やネット回りに関する小ネタなどがあっという間に、その時代に連れていってくれます。
実はバディものでもある!
実は本作はいくつかのバディが登場するのもミソで、ブリー演じるヴァースと師弟関係にあるのがクリー人のジュード・ロウ、
そして地球で行動をともにするキャロルとフューリー、
キャロルの空軍時代の親友マリア・ランボー(ラッシャーナ・リンチ)などなど(彼女のこと、全く触れられていないですよね、今のところ日本では。我々、反省しなくては。こういうとこだぞ、という感じです)。
私の推しコンビは、フューリーと彼が赤ちゃん言葉でメロメロになっちゃう猫のグース。まあ、ドビックリ!
ネタバレ踏まないうちにどうぞ。
彼女の記憶とフェミニズム
また、彼女自身もわかっていない記憶を巡る物語ですので、こちら側もブリーが演じるヴァース/キャロルとともにそれを探る旅に出ていくわけです。
フラッシュバックなどもあります。彼女の混乱は、スクリーンの前にいる私たちにとっても同じ。
その混乱と錯綜を楽しみましょう。
それに、
記憶の中の空軍時代には、キャロルもマリアも女性差別も受けています。
主演のブリーといえば、『ルーム』で性暴力被害者を熱演してオスカーを獲得し、翌年『マンチェスター・バイ・ザ・シー』で主演男優賞を受賞したケイシー・アフレック(セクハラ告発あり)を祝福しなかったことなどでも知られています。
その彼女の渾身作でありますが、それを面白く思わない層もあるのです。もちろん日本でも出てくるかもしれません。
でも、彼女は強い、本当に。
彼女のように何度でも立ち上がってきた人すべてに捧げるかのよう。
勇気をもらえます。
加えて、『マイティ・ソー ラグナロク』でも描かれたような今日的なテーマをも盛り込まれています。
何より『アベンジャーズ/エンドゲーム』がさらに楽しみになりますよ。
絶対、遅れちゃダメ
よく予告編の時間を見越してぎりぎりに来る方がいらっしゃいますが、これは映画の頭っから、ちゃんと観てほしい。予告で『エンドゲーム』と『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』があるからというだけでなく
マーベル10周年の例のオープニングの特別版をちゃんと、しっかり、観ていただきたいのです。
※『キャプテン・マーベル』の推せる点を詰め込みました
『キャプテン・マーベル』ヒットの秘密は、何度でも立ち上がるブリー・ラーソンと猫!?