『レディ・バード』共感度MAX…好きな人が作ったものすごく好きな映画 6/1(金)~公開中
映画鑑賞メモ
原題:Lady Bird ★★★★★+
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生まれ育った町も、口うるさい母親も大好きだけれど、どうしても外に飛び出したかった、かつての、あらゆる世代の“レディ・バード”が“あの頃”を思い出し、全身全霊で共感するんではないでしょうか?
かくゆう私も。
地元カリフォルニアのサクラメントのカトリック系高校に通う、17歳の高校生を演じられるシアーシャ・ローナンは、『ブルックリン』とはまた別の形で、NYへ。
というか、進学に悩み、地元を出たくてたまらない、
恋もしたい、女の子。
クリスティンという親に授かった名前が嫌いで、“レディ・バード”と呼んでもらいたい、ちょっとこじれた女の子。
NYで早速起きる出来事も、“ぽい”。
でも、その場所で1人で生きていくんです、あの頃は好きじゃなかった信仰を少しの支えにして。
母親役のローリー・メトカーフ、自身は精神科医なのですが、娘との距離感を取りあぐねている感じ。娘に願うことはもちろん分かるのですが、
どうして親も親で、独りよがりになってしまうんだろうなぁ。
“レディ・バード”が最初につき合う彼ダニーは、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』『スリー・ビルボード』のルーカス・ヘッジズ。
感謝祭(家族が一堂に会する日)に娘が連れてきてほしいボーイフレンドNO.1。しかし、彼には秘密があるのです、、。
「おっさんずラブ」に沸く今、日本でも彼の苦悩に共感する人は多いかもしれません。
そして、『君の名前で僕を呼んで』のティモシー・シャラメ…。彼は、なかば卑怯な手を使って女の子を口説くのが常套手段なんだな。
ちなみに2018年、自分最高ランク「★5つ+」をつけたのは、この『レディ・バード』と『君の名前で僕を呼んで』だけかも。両方に出ているティモシー、恐るべし。やはりブレイク男子。
また、レディ・バードの親友ジュリーを演じたジョナ・ヒルの妹、ビーニー・フェルドスタインがとても気に入りました。『ネイバーズ2』に出演しています。
自伝的要素も交えながら、この巣立ちの物語の脚本を書き、彼らをとりまとめた監督のグレタ・ガーウィグは、女優として『フランシス・ハ』や『20センチュリー・ウーマン』で知られますが、
もともとは「マンブルコア」という米インディペンデント映画界の一派のミューズといわれた女性。
レディ・バードが放つリアリズムやところどころのユーモアに、その一端を感じさせます。たくさん笑えます。
その一方で、去った者だからこそとらえられる故郷の何気ない描き方や、母親との関係性に見える深い深い愛に感銘を受け、ひとしきり涙。
たぶん、あと3回くらい観ます。