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質問:税理士、税理士試験に興味があるのですが、お時間をとって教えてもらえませんか?

学生からの資格試験に関する問い合わせが時々あるので、ここに書いていきます(個人が特定されないようにしていますし、一般的な質問への回答です。あります)。


問い合わせ内容:税理士、税理士試験に興味があるのですが、お時間をとって教えてもらえませんか?

回答:拝見しました。専門職に関心を持つことは素晴らしいことと思います。まずお会いする前にいくつかのサイトを紹介しますので、そこから予備的な知識を入れておき、準備 しておきましょう。 その上で話をすると有効なディスカッション、サジェスチョンが出来ると思います。

・税理士試験の受験プラン/TAC税理士講座Webセミナー 10分でわかるシリーズ


ここで注目しておくのは所要勉強時間です。TAC税理士講座の中では、税理士試験科目の入り口とも言われる簿記論、財務諸表論でそれぞれ450時間かかると見積もられています。この見積もりの根拠は良く分かりませんが、一つの目安にはなります。合計900時間が標準としていますが、実際には、簿記、会計の初学者のみで測定されたものでないと考えれば、大雑把に考えて、1000時間以上は要すると考えてともよいでしょう。

1年365日として、『毎日3時間欠かさず勉強して、1095時間』ですから、1年みっちり勉強して合格できるかどうか、というのが簿記論、財務諸表論となります。

特に、簿記論、財務諸表論の理論問題は、大学の授業である程度の会計関連科目を通じて慣れ親しんでおかないと修得までは時間が掛かるでしょう。

このように膨大な時間が掛かりそうな税理士試験ですが、私が相談に来る前に求めている前提条件としては、『日商簿記3級、可能であれば2級程度の能力を身に着けておくこと、です(取っていれば別ですが)。』

最低でも日商簿記3級を取得出来ていないと目指すスタートラインとしての話が出来ないからです。

おそらく質問者の方は、簿記についての基本も知らないと思いますので、日商簿記3級を勉強しましょう。 簿記の勉強は多種多様ですが、アプリで勉強することも出来ます。


結論から言うと、
「税理士になることを考えているなら」、日商簿記3級の勉強をしてみて合格してみてから考えてみましょう。*可能であれば日商簿記2級まで取ってから。

頑張れば、1カ月以内に合格することが出来ます(早い人は2週間度で合格できます)。これがサラッと合格できるなら税理士試験は向いている可能性が あります。ただ、苦戦する、時間がかかる、頭に入ってこない、などの場合は時間が掛かる可能性があります。向いていない試験に膨大に時間を使ってしまうことになるのはもったいないですので受験はお勧めは出来ません。

時間のある1年生、2年生なら別ですが、3年生以上で使える時間が絶対的に少なくなっている場合、大学卒業後も専念して勉強することをも念頭に置いておく必要があります。その覚悟をした上で準備をしていきましょう(保護者の方々とよくコミュニケーションをとってください)。

質問者の方は、上級生で在学中に学習に使える時間はあまり多くないと思いますので、向き不向きは早急に判断することをお勧めします。

TACさんの動画の中には資格を取るためにの所要時間が詳しく書いています。今回は触れませんでしたが、『税法科目の合格の壁』を突破することも必要です(これはまた改めてお話しできれば)。受験する場合は、自身が
『どれぐらい勉強に割くことが出来るのか』を冷静に考えて、保護者とも相談の上、計画を練っておいてください。

まずはここまで、前提となることをお伝えします。

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