毎日毎日、少しずつ良くなっていく。
昨年から「ジャニーズの性被害問題」や「芸人さんの性加害問題」が連日報じられつつ。 もう一方で、自民党の「派閥の政治資金問題」も報じられ、岸田首相が自身の出身派閥を解散すると表明したりしている。
個人的にこれらの問題の根底は繋がっているように感じる。
一連の「性被害/加害問題」は、権力や立場を持った人によるハラスメントである。そして、以前ならば被害に遭った人が声を上げても「そういうもん」「我慢すればいい」「みんなそれを乗り越えて売れている」と有耶無耶にされてきた。
誰かをイジってネタにして笑いを取る、コミュニケーションを取る、権威を傘に他人に圧を加えるということ自体は、いじめに繋がる。人は自分と違うように感じる人を排除したりこき下ろしたりする機能が備わっているそうだけれど、人は理性があるんだから、その特性を理解した上で向き合っていくのがいい。
話題になっている芸人さんは「イジり芸」が得意な方なように思う。「イジられたんなら、それをネタにせな」という強者のメンタリティを持ち合わせているそうだけれど。でも、芸人さん同士でも「自分のことは喜々としてイジってくるのに、イジり返したら拗ねた」といった確執があるのだから持続可能性がないのは明らかだろう。
自民党の派閥裏金問題も元をたどれば、政治家の汚職問題なわけで。ずーっと昔からあるもの。ロッキード事件やリクルート事件を経て「派閥政治に問題があるよね」とみな認識していたけれど、結果的に見過ごされてきたものだったりする。そこを岸田首相が今回「派閥を解散する」と決めたのだから、安倍さんが言っていた「戦後レジームからの脱却」がこういった形で実現するなんて感慨深いなぁと思うのだ。
こうやって報じられることで、空気は良くなっている。「世の中は良くなっている」と思っている。