看護師国家試験 看護ケア項目 6
女性生殖器疾患の看護ケア
1.子宮癌の看護ケア
治療は円錐切除術、子宮全摘術などの手術療法が基本である。
術後は、子宮の摘出により隣接する膀胱や直腸神経を損傷することがあるので、排尿・排便障害の有無を観察する。
排尿障害を合併した場合には膀胱訓練を行う。
広範囲にリンパ節や卵巣も摘出した場合には、リンパ浮腫および卵巣欠落症状(更年期様症状)の有無を観察する。
2.子宮筋腫の看護ケア
症状に応じて鎮痛薬やホルモン剤、貧血改善薬、止血薬などが投与される。
症状が強い場合には子宮や筋腫の摘出が行われる。
筋腫が大きい場合には圧迫症状(排尿困難、頻尿、便秘)、貧血症状が現れるので、注意深く観察する。
子宮のみの摘出では卵巣機能に影響はなく、女性らしさに変化がないこと、卵巣欠落症状が起こらないことを本人、夫やパートナーに説明する。
3.妊娠高血圧症候群の看護ケア
心身の安静は、血圧の下降および子宮胎盤の血流量の増加、浮腫の改善に効果がある。
重症の場合は子癇発作を防ぐために絶対安静とし、室温調節や照明を暗くし、騒音も避けた環境を保つ。
動物性脂肪と糖質を制限した高ビタミン食とし、1日の総エネルギー量は1,800kcal程度に抑える。
妊娠高血圧症候群では胎盤機能低下による慢性の胎児機能不全が起こりやすいため、胎児の健康状態を十分に監視する。
4.羊水過多症の看護ケア
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