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この世に生まれてきた意味 父と北海道編

こんにちは

ほぐしびとwordsです。

今回はようやく父が迎えに来てくれ北海道に行くまでのお話をします。

小学校に入学した私はとにかくやんちゃ。思うがままに行動。でも嫌われないように様子を見ながら…心はビクビク表は大魔人。

当たり前だが学校では落ち着きがなく不安定。友達はたくさんできたけど友達の家に遊びに行ったことはない。

だって…仲良し親子とか見るの嫌だから。苦しくなるから…自分が不幸と思うのが怖かったから。

遊ぶときはいつも公園。施設に帰るより外で思いっきり走るのが一番楽しかった。人に気を使うことなくただ走る。走るとスッキリした。ひたすら走って…疲れるまで走って…自分の汗で身体が痒くなる。掻きむしるから血が出る。血をなめたら美味しかった。

友達に話す。血って美味しいって。みんなにバカにされた。それでもやめなかった。今考えたら生きてる証なんだって思ったのかもしれない。血をなめることで不安から解消されていたのかもしれない。リストカットする人の気持ちがわかる。

そんなある日。施設に帰ると見たことのないおじさんが…私を見てニコニコしてる。ん?ニコニコ返しをしてやった。そしたら近づいてたから逃げた。誰なんだ?なんで近づいてくるんだ。ドキドキが治まらない。どうしよう。死んじゃう。死んじゃう。死んじゃう。って思ったら身体が痒くなる。掻きむしって血を出す。血をなめる。落ち着く。

そんな私を遠くから見るのは…父だった。父を覚えていない。当たり前だが覚えていない。職員さんが私に言う。『この人がナヨのお父さんなんだよ』って…知るか~(怒)見るな!触るな!寄るな!怖かった。今まで我慢してきた思いは何だったのかな?小さいながらも頭の中に色んな思いが竜巻のように渦をまく。私に家族が出来たらなんて考えた事もなかったから…どうしていいかわからない。

下を向いたまま目を合わせる事もなかった。そんな私の頭をポンポンと優しく撫でた。暖かかった~でも泣いちゃいけない。泣いたら家族にしてもらえないかもしれない。だからあえて距離を取った。小さかった私は甘える事を教わってないから出来なかった。可愛くないやつ。

次の日職員さんに自分の荷物まとめてねって言われた。なんで?お部屋移動?ぐらいにしか思わなかった…

広場に行ったら父がいた。また昨日のように頭をポンポンと撫でた。『一緒に暮らすか』いきなり言う。ポカン!もう一度言われる『俺と一緒に行こう』って…職員さんに助けを求めるためにまた逃げようとした。でも逃げれなかった。腕を捕まるて抱き締められたから。苦しかった。

愛を求めていたのにいざとなったら怖い。泣き叫び暴れる。猛獣。周りにいた職員さんになだめられると、身体を掻きむしる。血が出る。なめる。落ち着く。

自分のやってること考えてることがわからない。本当にパニックだった。迎えに来てくれて本当は嬉しいはずなんだけど、知らない人だし…嫌われたくないけど身体が嫌がる。頭では私に家族出来るんだ。羨ましかったものを手に入れた。最高。だけど心がついていかなかった。壊れそうではち切れそう。どう接していいかわからないまま私は血をなめながら父に連れられ北海道に行くことになった。

二人でフェリーに乗って小樽へ。フェリーが波で揺れに揺れて死ぬほど吐いた。こんな辛い思いして父に着いて行くことを後悔した。父と私の始まりがこれ。この先どうなるんだろう。でも泣かない。人の前では泣かない。嫌われるから。また置いていかれたら戻れないから。

小樽に着いたら寒かった。初めての雪を見た。初めて触ってみた。そして食べた。何だかウキウキしてきた。父が言う『旨いべ』私は笑顔でうなずくも目は合わせれない。まだ話も出来ない。父はいっぱい話して来るけど…何言ってるかわからなかった…

小樽を少し歩いた。父は私に長ズボンを渡し『寒いから履きな』と。私は首を降る。だって履いたことないから。ふくらはぎに衣服が着くとか考えられない。父は困った顔をしていた。私はニコニコして走る。嫌われないようにしなきゃ。嫌われたら捨てられちゃうから。怖かった。嘘つき笑顔。自分の気持ちに反して生きていくしかなかった。不安や不満を言わない。いい子でいなきゃいけない。いい子ってどんな子かな?わからないけど自分の気持ちはいっちゃいけない。

決してきれいな子ではない。あちこちアトピーで皮膚がただれ血がにじんでる子、目を合わせることのない懐かない子。父はどう思っただろう。父の気持ち聞いたことがない。正直怖い。本音を聞くこと。

父は18年前に交通事故?で亡くなった。だから…もう聞けない。聞いておけば良かった。そしたらこんなに今苦しまなくても良かったかもしれない。

読んでいただきありがとうございますm(__)m今回も嘘つきの気持ちと戦いながら書きました。書いては消して、消しては書いて。本当の心を書くってきっついですね。

次回は母と兄対面編です。











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