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働き方をデザインするための「価値の言語化」のすすめ
みなさんこんにちは、
グラフィックデザイナーのウエマツです。
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今回は、セカンドキャリアに向かう姿勢について考える機会があったので、思考の整理も兼ねて書いてみたいと思います。
「働く」ということと、「仕事」というものへの考え方をまとめてみようかと。
「セカンドキャリア、どうしよう……?」
そう考えたことがある人、多いはず。
というか、終身雇用神話が崩壊した今、転職を一度も経験していない人の方が少数派になっているのでは?
さらに、日本では定年後の人生に不安を抱えていない人の方がむしろ珍しい。
年金はあてにならない。
平均寿命は伸び続けている。
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退職金と貯金だけで20〜30年を楽しく生きられる人なんてどれだけいるのか。
そうなると、「働き続ける」か「お金を作っていく仕組みを作る」か、という選択肢に分かれる。
前者は、
会社に勤める、アルバイトをする、起業するなどなど、自分の時間を使ってお金を得ること。
後者は、
株や不動産など金融資産を運用することや、権利を活用していくことでお金を生み出してくれる仕組み作ること。
このようにザックリだけど分類してみると、シンプルに整理できるのではないかと思う。
今回は、前者側にある私が考えている問題について考えていきたい。
実は、日本人の約半数が「将来のキャリアプランを考えていない」というデータがある。
スイスの人材サービス企業アデコの調査によると、男性49.1%、女性42.5%がキャリアについて考えていないと回答している。
これは単なる怠慢ではなく、時代背景と社会構造によって生み出されたものではないかと考えてみると面白い。
1960年代から1980年代にかけて、日本は高度経済成長期の真っ只中。
当時は、「会社に入れば給料は上がる」「真面目に働いていれば人生は良くなる」 という常識が成立していた。
それもそのはず。GDP成長率は平均9.4%。
つまり、国全体の生産力が8年ごとに倍増する時代だったのだ。
会社に入社し定年まで働き続ければ自動的に昇給・昇進し、生活も安定する。
そうした社会においては、キャリアを個人で設計する必要がなかった。
流れに乗ってさえいれば、勝手に豊かになったのだ。
しかし、
時代は変わって1990年代以降日本の経済成長は鈍化し、2010年代にはGDP成長率が0.7%まで低下。
かつて8年で所得が倍になっていたのが、今では100年以上かかる計算になる。
それでもなお、多くの人は「真面目に働いていれば、なんとかなる」と信じている。
「このままいけば、いずれ給料も上がるはず」
「とりあえず今の仕事を続けていれば、なんとかなる」
そんな幻想が消えないのは、かつての成功モデルを未だに信じているから。
しかし、それがもはや現実にそぐわないことに気づいている人も増えている。
だからそこに不安が生まれる。
じゃあ、どうすればいいのか?
「なんとかなるだろう」が通用しなくなった今、
必要なのは、「自分の価値を言語化すること」。
これまで会社員として働いてきた人の多くは、
「会社の肩書き」が自分のアイデンティティだった。
「〇〇会社の△△部長です」
「××業界で10年以上の経験があります」
こうした肩書きは、会社という看板があってこそ機能するもの。
しかし、定年を迎える、または退職した瞬間その看板は消える。
そして、そのときになって初めて「自分には何ができるのか?」を問われることになる。
ここで言葉に詰まる人が多いのは、
「自分の経験を客観視できていない」ことと、
「言語化する力が鍛えられていない」ことが原因。
自分の経験を客観視し、その価値を言語化する。
そこから再現性を生み、抽象度を高めれば他の職種にも応用できる。
全ての商品やサービスも同様でブランディングや、マーケティングの肝は本質的価値を認知してその市場に合わせて付加価値をつけていくこと。
大事にしたいものをストーリーに載せて出していく。
キャリア形成に対しても同じことが言えるのではと思っている。
自分自身の価値が言語化できていないということは、差別化されていない商品と同じこと。
機能と価格だけで選ばれてレッドオーシャンで消耗戦を繰り返すだけのものになってしまう。
「どうすればいいか」の答えはシンプルで、「言葉にする」こと。
「自分の価値を言語化できているか」が、
選べる人と選べない人の分かれ道になるという話。
「何ができるのか?」を明確にし、市場に合わせて付加価値をつけ加えていく。
そのためには「とにかく出す」ことが大事で、まずはアウトプットしてみる。
SNSでも、ブログでも、誰かに話すだけでもいい。
「言葉にしてみる」ことで初めて自分の考えが整理され、価値が見えてくる。
下手くそでいいし、誰も完璧な文章を求めているわけじゃない。
誰もアナタに注目していないし覚えてなんていない。
結局、成功するのは「挑戦する人」「手を動かす人」「発信する人」。
そして、やらない人だけが、消費されていく。
セカンドキャリアを考えるならもう待っている場合じゃない。
「そのうちなんとかなる」と思考停止するか、
それとも、
「自分の価値を見直し、人生を自分でデザインしていく」か。
せっかくこんなに面白い時代なのだから、
誰かに消費されるだけの人生では、もったいない。
みんな楽しく生きていけるといいよね!
そんなことをなんとなく考えいました。
というわけで、今回はこれくらいで。
以上、ウエマツでした〜
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