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『Adobe Firefly』の進化とクリエイターの未来
みなさんこんにちは、
グラフィックデザイナーのウエマツです。
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今回は最近 「Adobe」から発表された、「Firefly」について書いていきたいと思います。
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「AIが絵を描き、動画を作り、デザインを仕上げる時代がきた」
これを聞いたクリエイターの反応は、大きく二つに分かれます。
「もう終わった…」と絶望する人と、
「これは使える!」とガッツポーズする人。
私はもちろん後者。
というのも、
私はすでに生成AIを実業で活用し、キャリア教育用の絵本を制作しています。
もちろん、AIに「おまかせ」でポンと完成するわけではなく、
ストーリーを練り、AIが生み出したビジュアルを調整し、最終的に作品として作り上げるのは人の手だということ。
「AIとクリエイターの二人三脚」というスタイルなのです。
そんな中、Adobeが放った最新兵器 「Adobe Firefly」。
もちろん、これまでも動画生成AIは存在していました。
ただ、実際に試したことがある人ならわかると思うけど、
「うーん、惜しい…」「この部分だけ直せたら使えるのに…」
そんな絶妙にイマイチな出来のものが多かった気がしていました。
今回のFireflyは、
AIを「クリエイターに取って代わるもの」ではなく、「クリエイターを強化するツール」として設計されています。
「生成して終わり」ではなく、Adobe Premiere Proとのシームレスな連携により、
クリエイターが自分の手で最適な形に整えられる。
これが、他のAIツールと決定的に違うポイントです。
では、具体的に何ができるのか?
主要な機能を見ていきましょう。
🖼️1. 画像生成(Text to Image & Scene to Image)
「こういうイラストが欲しい!」とテキストで指示するだけで、爆速で画像が生成される。
しかも**「Scene to Image」**なら、ラフスケッチや参考画像をもとに、より精度の高いイラストを仕上げられる。
「AIに絵を描かせるとテイストがバラバラになる問題」も、Adobeのスタイルコントロール機能で解決。
「背景だけAIにやらせて、キャラは自分で描く」みたいな使い分けができるのが強い。
🎬 2. 動画生成(Generate Video)
テキストや画像を元に、AIが動画を自動生成。
しかも、Adobe Premiere Proとスムーズに連携するから、「AIが作ったものをそのまま使う」ではなく、「人間が編集しながら最適な形に仕上げる」流れが作れる。
カメラアングルや動きの指示も可能。「このシーンは俯瞰で」「ここはスローモーションで」なんて細かい調整もできる。
AI動画の「なんか惜しい」部分を、自分の手で仕上げられるのが最大の魅力。
🌍 3. 多言語対応(Translate Audio / Video)
音声や動画を一発で翻訳。
「英語のナレーションを日本語に」「フランス語の字幕をつけたい」などが、AIで瞬時にできる。
しかも、オリジナルの声やトーンを維持しながら翻訳できるから、不自然な機械音声にならない。
海外展開が一気に楽になる神機能。
🖌️ 4. AI補助機能(Generative Fill & Content Credentials)
**「Generative Fill」**で、画像の不要な部分をAIが違和感なく埋めてくれる。
**「Content Credentials」**で、AI生成コンテンツに「これはAIが作ったもの」という透明性を持たせられる。
このように整理してみてわかるのは、
AIは、
「クリエイターの仕事を一部引き受け、創造のスピードとクオリティを爆上げする」ためのものだということ。
「AIに取って代わられる!」ということではなく、
「使いこなして共に勝つ時代!」ということ。
まだ、Firefly を試験的に少しずつ触り出している段階ではありますが、
「私のクリエイティブ活動にどう活かすのか?」を考えてみたいと思います。
もう一度、私の活動を整理すると、
基本的なグラフィックデザイナーとしての仕事(ロゴ制作や、各種デザイン)に加え、
キャリア教育用の絵本作り
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プロレスラーのコスチュームやマスクデザイン
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くだらないマンガ制作
上記の活動にどのように活かしていけそうかを実践的な目線で考えてみたいと思います。
ここは「Chat GPT」 に「Adobe」 が出している資料を読み込んで考えてみてもらいました。
📖 1. キャリア教育絵本の制作
「Text to Image」で職業ごとのシーンを爆速生成。
例:「消防士が炎の中から子供を救うシーン」「宇宙飛行士が月面を歩くシーン」→ テキスト入力だけで、それっぽい構図が出てくる。「Scene to Image」で、ラフスケッチから本格的なイラストに。
AIの力を借りて時短しつつ、仕上げは自分の手でコントロール。「Translate Audio / Video」で多言語対応もラクラク。
**「英語・フランス語・スペイン語版の絵本を展開」**という野望が現実味を帯びてきた。
🤼♂️ 2. プロレスラーのコスチューム&マスクデザイン
「Generative Fill」でデザインバリエーションを瞬時に生成。
「赤ベースのコスチュームも見てみたい」「マスクの模様を変えたらどう?」がワンクリックで試せる。「Scene to Image」でリアルな3Dレンダリングを作成。
実際に作る前に、完成イメージを細部までシミュレーション可能。「Generate Video」でプロレスラーの入場シーンをAIでモックアップ。
動きのあるビジュアルが簡単に作れるから、クライアントとの打ち合わせがスムーズに。
🖋️ 3. 簡単な漫画制作
「Scene to Image」でラフスケッチを補完し、作画の負担を軽減。
背景をAIに任せることで、キャラ作画に集中できる。「Generate Video」でモーションコミック化も可能。
「漫画をそのまま映像作品にする」という新しい試みができるかも?「Translate Audio / Video」で、海外向けのローカライズが一気に楽に。
**「日本発の漫画を、海外で展開するハードルがめちゃくちゃ下がる」**のは革命的。
他にも使っていけば無限にアイディアは出ると思いますが、実際にこのあたりはありそうだなと思っています。
こうして整理してみると、
Fireflyはクリエイターの可能性を広げる武器だということがよくわかります。
上手く使えば、アイディアを形にするスピードが加速する。
それによって創造の余地が広がる。
そこで忘れてはいけないのは、
AIがいくら発展しようと「最後の仕上げ」をするのは、クリエイターであり私たちの手だということ。
その個性やこだわりこそが、AIには絶対に真似できない「人間らしさ」だということ。
生成AIもFireflyもまだまだ進化の途中。
私も試行錯誤しながら使いこなしていくつもりです。
「AIと共に、何を生み出すか?」
ここをこれからも考え続けていきたいと思います。
というわけで、今回はこれくらいで。
以上、ウエマツでした〜
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