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プロレスのマスクから学んだ、私にとってのいいデザイン。
みなさんこんにちは、
グラフィックデザイナーのウエマツです。
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「いいデザインとは。」について、最近考えていたことを書いてみたいと思います。
なぜ「いいデザインとは」を考えるのか。
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先日の「アートとコピー」での講義で、
その日のゲスト講師の、デザイナーの前田さんが、
「定義付け」ということをお話しされていました。
その時の記事はコチラ↓
前田さん自身、さまざまなものに定義付けすることを、「定義ング」と呼び楽しみながら定義付けというものを行なっているようです。
頭のいい人達は定義付けをしていて、全てのモノ、コトに対して答えを持っている、とのこと。
その意図は、
なんとなくを無くす。
というところにあります。
おそらくですが、この定義付けでは、
「正解」や、「正しい」ことを言うことが目的ではなく、目の前のモノに対してハッキリとした自分の考えを持っていて、それを言語化し、クライアント様と共有することに意味があるのでは、と考えています。
あくまで、商業デザインを基準にした考えであり、お客様がいて、お客様の課題があるからこそ必要なことだと言えると思います。
逆に感性に従い、なんとなくを追求したければ、「アート作品」として自分の世界観や、自分のカッコイイを追求し続ければいいと言うわけで、どちらが自分に合っているかは自分で考えてみるといいと思っています。
いいデザインとは?
そもそも「いいデザイン」って?
というところを考えていきたいのですが、考えれば考えるほど、
いいデザインは、時と場合によって変化するもの。
と、思えてしまい、一概にいいデザインはこれだ!という明確な答えは存在しないのでは?
と思えてなりません。
カッコイイ
カワイイ
目を引く
問題の解決をしてくれる
などなど、これらもどれも正解だとは思います。
ですが、
やはりここでも、自分なりの答えをしっかりと持っておくことを大事にしたいと思い、今の自分のモノ作りで大事にしていることを掘り下げてみることで、見えてきたものがあるので、最近の出来事と合わせてそこを少し紹介したいと思います。
プロレスのマスクから学んだこと。
まずは、私が思う「いいデザイン」とは。
それは、
行動の拡張をしてくれるデザイン。
これが現時点での私の答えになります。
先日、普段から仲良くさせていただいている方の還暦の誕生日プレゼントとして、オリジナルのプロレスのマスクを贈らせてもらいました。
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その相手は、以前本の紹介でひとつ記事を書かせてもらった、
野林徳行さん。
以前の記事はコチラ↓
紹介した本はコチラ↓
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このマスクのデザインを作っている時に一番意識したことは、
行動の拡張をしてくれる。
と言うところでした。
もちろん、その人らしい色であったり、生地であったりと、考えることは本当に多岐に渡りましたが、その中で一番考えていたことは、これを手にした時に思わず何か行動をしたくなるもの。
もう少し抽象的に言うと、
「ワクワク」するものを作ることに一番意識を置きました。
まぁ、ワクワクしてもらうためには、カッコよかったり、可愛かったり、素敵だったりしなければいけないわけで、ダサいモノはそもそも論外なので、やはりデザイン技術や、引き出しの多さは重要だから勉強や努力は必須なのは当然ですが、
今、「いいデザインとは?」と問われたら今の私は、
その人の行動の拡張をしてくれるもの。
と、答えます。
今回のマスクのデザインを掘り下げると、
渡すタイミングにも気を使いました。
実は、野林さんの誕生日は11月。
マスクを渡したのが、6/11。
誕生日まで5ヶ月あるタイミングでこれを制作した意図は、
誕生日までの間にワクワク期間を作れる。
というところにあります。
なので、誕生月の11月に渡しても、喜んではもらえるけどそこから何かを準びするには時間がなさすぎる。
何かイベントや、大それた事をやるように無理に促すつもりはないけれど、もしやりたくなった時に準備期間がないのでは優しさに欠ける。
そう思いこのフライング気味の誕生日プレゼントになりました。
まとめ
なので、今回のマスクでの学びをまとめると、
デザインだけではなく、そのモノ自体が出来上がってきて、その先の何かが起こるかもしれないと言うたくさんの「変数」が生まれる「余力」までを考えて制作したモノ。
と言うことで、
そこまで考えて制作したデザインを、
「いいデザイン」
と、私は定義付けしました。
前田さんの7月に発売される新刊、
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この本をまだ読んではいませんが、
内容を勝手に想像し、勝手に私なりのアンサーを出すなら、
愛されるデザイン=行動を拡張してくれるもの。
と、言うと思うなぁ
という最近の学びと気づきの共有記事でした〜
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以上、ウエマツでした〜
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