ロサンゼルス遠征のMAO選手がすげ~良かったから試合を見れそうな時に見てほしい
MAO選手の今年5度目の海外遠征・ロサンゼルスへちょっくらついていってきましたというご報告。1月2日現在、無事戻っています。年末年始、SNSで見守ってくださってありがとうございました。
実際にこの目で試合を見届けて、すげ~良かったので、オタクながらすげ~いいところを書き残しておきたくて、飛行機の中でnoteを書いている次第。以下良かったよ〜すごかったよ~ってホメてるだけです。見れそうな人は、見れそうなときに、きっとぜひ。
▶︎ 23.12.30
Circle6「King of the Death-Matches」
→19.99ドル(約2800円)にてPPV配信あり
DDT UNIVERSALチャンピオン、王者になって初の海外へ行くことになった。
MAOそのものがユニバーサル、ではありつづけたけれども、こうやってベルトを持ってついに海外へ出れたのが彼の有言実行力でもあり。次も2月にフランスとイギリスが決まったり、ますます道が開けているのが嬉しく思うねえ。
ただ、まさかのデスマッチトーナメント。
ハードコアマッチが得意分野であれど、決してデスマッチファイターではないMAOさん、試合前に団体の公式から上がるアホみてえに大量の蛍光灯を見て勝手に大丈夫なのだろうか…と心配はしてしまっていた。
1回戦の対戦相手は前回7月の同団体のBarroomBlitzで戦ったボビー・ビバリー。リベンジの一戦という側面もありつつ、デスマッチの猛者ボビー・ビバリーのイカつすぎる壁に体丸ごと体当たり(頭痛が痛いみたいになった)していく戦い。
この1年で、海外(アメリカをメインとした英語圏の意味合いが強いかも)でのMAO選手の戦いが格段にレベルアップしてらっしゃる…というのをすごく思って!
お客さんとの試合を通じてのコミュニケーション、会場を自分の空気にする力、より広く・より深く”らしさ”が伝わるようになってるんじゃないかなぁ、と。単純に言語として英語での対話のバリエーションが増えていらっしゃるのもあり(いくらもともとある程度話せるとは言え、それが流れに合わせてチョイスされた煽りが当意即妙に出てくる脳みそよ、ハイスペックEmptyHead)。
そして、今回はデスマッチ・ハードコアマッチの色が強いこともあって、よりらしさが一発で伝わりやすいムーヴが増えたのかもなあ…という。伝家の宝箱・プラケースを持ったままの攻勢や、同じくパイプ椅子を持ってののハリウッドスタープレス、変態じみた制御力が要るはずなのにサラッとこなして。変態である。
最近よくやってらっしゃるスーパーマンのような体勢で相手に走って殴り掛かるアレの流れをMAOさんの方に持っていく様とか、あたりまえの顔(後ろを向いてたから見えてないんだけどね、顔)でやる金的とその一連のピタゴラスイッチ的な因果応報で帰ってくる金的、の少しおバカっぽい流れが似合ってしまっているのもまたキャラクターをよく伝えていると思う。大切、キャラクター。
今回登場したデスマッチアイテムは以前にもvs葛西純戦などで登場した竹串、そしてキャリア初の蛍光灯。
蛍光灯ヴァージンどっかいった、なんて仰ってたが、こちらが案ずるより産むが易し、飄々と蛍光灯ヴァージンを投げ捨てていた。竹串を使う時にもある、一種色気にも感じる(個人的には、の話である)タガのハズレた雰囲気もまた蛍光灯の時にもあるような気がしてて、その踏み外した感じってデスマッチファイターじゃないからこそ出るものなのか、と思ったり。まとめた蛍光灯の上にぶん投げられてるの、めちゃくちゃ痛そうだったけどね、全然!!!
敬意と愛が篭ったオマージュムーヴ、そしてMAOハードコアフルコースと言わんばかりの大攻勢。相手の掴んだプラケースがデスマッチアイテムに見える瞬間もありつつも、”ウルトラバイオレント・バプテスマ”を戦い抜いていましたよ……
海外だと出るMAO‼︎MAO‼︎MAO‼︎って早く言うチャントがパワフルで心地よいんですよね。31日の試合の冒頭で聞けるはず
▶︎ 23.12.31
Circle6「BarroomBlitzNYE」
→DDT公式YouTubeで配信中!!!
前回の7月のCircle6でも参戦していたBarroomBlitz、ウワサの路上UNIVASAL王座戦!!!全体として異様なMAOに対して磁場の相性。アメリカの大晦日、みんなお酒飲んで盛り上がってのバー、おもろくないわけがない。全世界見てくれ。
客層も昨日のプロレス会場とは雰囲気が少し違うし、なんなら私が仲良くなったトルコ人青年、プロレスだと知らずにバーへ偶然来たと言っていた。周囲の治安はお世辞にも良くないし、大晦日のイベントで花火がぼんぼこ打ち上がる中、日本人がひとりで行くには怖さはぼちぼちあったけれども!
ハードコアバンドのライブもやっちゃうライブハウス仕様であり、当日もライブがあり。お酒大好きバンドマン・UNIVASAL王者MAO、異国のBARでライブハウスの試合会場なんて、会場自体が味方みたいなもんである。そんな、磁場が乗りに乗った防衛戦だった。
MAO選手はといえば昨日に比べてもさらにご陽気、お酒でも引っ掛けてきたかと思うくらい、前日以上に流暢にずっと英語で喋ってる。前述にプラスして、これはお客さんとより密なノーリングマッチという魔力もあっただろう。日本で路上プロレスやるときくらいのコミュニケーションっぷり。
特にハッとさせられたこと、試合途中で観客の誰かが発したBAKA GAIJIN!の叫び声。それをMAO選手が拾ってチャントになったんだけども、これこそまさにBAKA GAIJIN、ロサンゼルスの酒場で大暴れ防衛戦をかますBAKA NIHONJINである。
きっとこのこと、クリス・ブルックスが作り上げたほうのBAKA GAIJINのことを差してお客さんは叫んでくれたんだと思ってるんだけど、MAO選手がTシャツの通りBAKA GAIJINフレンズであるということと、そのチャントのキッカケを作り出すに至るまでBAKAGAIJINの存在が大きくなっているんだな…と、クリス選手のことを思い出して、ちょっとアツい。
というか路上プロレス上手すぎでは?と思う。DDTの伝統として磨かれてきた路上プロレスセンス、および同じ酒場でのマットプロレスBAKA GAIJIN、尖りに尖って研ぎ澄まされていく、酒も含めた環境利用闘法(ガイアではない) にいちいちカルチャーショック(誤用)を受けてしまった。とことん酒を飲んで、浴びて、カウンターがあれば飛び降り、ステージがあってもトペコンを飛び、椅子があれば浴びせて蹴り、ゴミ箱があれば捨てられ。
ベーシストだけどドラムで攻撃していたのもまたやられた…となってしまった。ピタリ肝心なところでしっかり演奏を止めやがる対戦相手のネイト・ウェブとの相性が良すぎたなあ。演奏を止められてI practice for today!!!!の悲痛な叫び、そりゃ再度殴りかかりたくもなるよね。
Should I go outside‼︎‼︎ と叫んでついに外へ繰り出した。ロサンゼルス路上プロレス、なんて生きてて想像もしたことなかった。リアルGTAであるこんなもん。信号機の柱に消火栓ケブラーダ(しっかりビールを浴びてから!) 、ハリウッドの横断歩道でコブラツイスト、信号が変わりそうになるとお客さんが一体となり、全員で大騒ぎしながら向こう側へ。日常の環境で夢を見ているかのようなことが起きる路上プロレス、ロサンゼルスというまた非日常のなか、ニューイヤーズ・イブの白昼夢。これに関してはことさら夢だったかもしれない。白昼夢を体現していける脳みそと身体を併せ持つのがこの人の強みであるよな。
これまたUNIVASALのベルトを取った時と同じ技、ラフライダーオン、今度はパイプ椅子で大熱狂の中フィニッシュ。そしてまた酒を呑む、BarroomBlitzの名に限りなく相応しいんじゃないだろうか。
あとBarroomBlitzのお客さん、死ぬほどあったかかった!!!この日やりたいことをやれたであろうMAO選手、温かい…どころじゃない超エキサイトホットで迎え入れられているところ、本当によかった。
▶おわりの小話
ちなみに、2023年は計5回遠征・16試合(アイアンマン含まずで15試合)も海外で戦っていたMAO選手。
2023年にアイアンマン戦含め公表されている試合が全122試合(アイアンマン含まず116試合/みり調べ)あるから、月に9-10本ペースと日本でもしっかり試合しつつ、そのうち実に合計1ヶ月半ぶんは海外で試合してる計算になる…すげ……
それだけ海外に揉まれ、存在がユニバーサル…から日本でしっかり具体的なUNIVERSAL王者にもなって。ユニバーサルとしてますます脂が乗ってきたMAO選手。
彼の理念への信頼、そしてそれをMAO選手自身が強く体現しつづけられるという信頼があるからこそ、ちょっくらアメリカに行ってきたのだけれど。信頼それ以上に今この脂乗ってきたユニバーサルなMAO選手、見ドキなのでは…?と改めて思ったロサンゼルスでした。全世界見れるときに見てくれ、試合映像。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?