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顔面神経麻痺(ラムゼイ・ハント症候群) 治療記録01

今(2018年9月11日)、顔が半分麻痺して動かない。顔面神経麻痺を発症して顔の右半分が動かなくなって3ヶ月が経った。お医者さんによると時間はかかるけど治って今までの8割くらいまでは動くようになるらしい。

ただ、3ヵ月ほどたった今の心境としては、この3カ月間ずっと何も変わらない(動かないままだ)から本当に治るのか不安な気持ちしかない。正直なところ治る気がしてない

今回、自分が罹患したラムゼイ・ハント症候群とよばれる顔面神経麻痺は、少しマイナーな病気みたいでネットで調べてもあまり情報が出てこなかった。

よくある顔面麻痺はベル麻痺と呼ばれるもので、通常は1、2ヵ月くらいすると自然に治る。自分の罹患したラムゼイ・ハント症候群の場合は1年くらい治療期間を要するらしい。場合によっては手術も必要(まぁ実際に手術したんだけど)。

今後、誰かがこの病気を調べたときに参考になればと思いラムゼイハント症候群の治療が終わるまで、自分のことを記録しておきます。誰かの役にたてば幸いです。

【追記 2019年9月24日】
発症してから1年と数か月。麻痺は治りました。自分としては上手く顔が動かせず笑うときなど、かなり違和感はありますが、他人からは完治しているように見えているみたいです。
口を動かすと涙がでるよくわからない後遺症は残ってしまいました。それ以外は特に不便もなく一般的な生活している分には何も不自由なく暮らせています。
これだけ回復するとは先生は思ってなかったみたいですが、手術含め適切な治療と日々のマッサージが良かったのかなと今は思ってます。

発症数日前

普段、頭痛は、ほとんどないのに珍しく右側の頭痛。
頭皮などにニキビみたいなものができてる気がしたので、それが原因かなと思い特に治療しようとは思わなかった。

耳の奥の方も痛いので、もしかして耳鼻科にいったほうがいいかなくらいは考えた。ちょっと痛いなーくらいの感覚でした。

発症前日

妻は脳の血管の手術しているので、頭痛に関してとても心配する。

珍しく頭痛が続いたため妻の強い勧めで、妻のかかりつけの病院で検査をした。MRIで撮影して頭の断面を診てもらう。特に異常なし。血管はキレイだね。とのこと。
肩コリからきている緊張性の頭痛ではないかとのことで薬を処方される。

発症当日

朝起きて歯を磨く。水を口に含むと溢れる。寝ぼけてるのか?と思ったが、やはり溢れる。

鏡をみたら顔の半分が動かない。

父が顔面神経麻痺(ベル麻痺)になったことがあったので、「あ、これは顔面神経麻痺だ。あー自分もなったか、親子だな…」と思った。

とりあえず会社を休んで前日に検査に行った病院に再度いく。顔面神経麻痺だねと予想どーりの回答。

ヘルペスなどが神経を傷つけてしまっている可能性があるので、抗生物質とプレドニゾロンという薬をいただいた。経過をみるために1週間後に予約して帰った。

父は数カ月で治ったことと、先生が気楽な感じで診断していたので、まぁ1ヵ月くらい我慢すればいいのかなくらいの軽い気持ちでした。

発症2日目

薬の影響か少しフワフワした感覚のままとりあえず出社して一日働く。

夕方くらいから頭痛が酷くなってきた。
右耳のブツブツが増えてきた気がした。
少し酔ったみたいな感じでぼーっとしてきた。

帰宅したときの僕の様子が変だったらしく、妻に連れられて近くの総合病院の夜間診療(ER)へ。

1時間~2時間くらい待ってようやく診てもらう。待っている間はベンチで寝ていた。

診てくれたのは若い女性の先生。状態をみて結構悩む。ちょっと待ってくださいと言われ、どこかに行ったと思ったら違う先生を連れてきた。

ベテランな感じの先生が診てくれて、
「これは、たぶんラムゼイ・ハント症候群だと思う。状態的には良くはなさそう。」とのこと。

ラムゼイ・ハント症は耳鼻科が専門とのことで明朝に耳鼻科の先生に再度診てもらうことになりました。すぐに検査が必要とのことで無理やり予約とってくれた。

あれ?もしかして大変なことになったのかな……と思い始めた。

処方されていたプレドニゾロンを3倍の15mgを飲んむように指示されたので、帰宅後は飲んですぐ寝た。

発症3日目

朝一番に耳鼻科を受診。やはりラムゼイ・ハント症候群との診断

大きな音を調整して聞くことができなくなってしまっている可能性があるため聴覚検査を実施。麻痺してる右側の聴覚調整機能が反応しない。どうやら大きな音は調整して聞くことができないらしい。

大きな音が普段よりもかなり大きく聴こえるから気をつけてくださいと言われたが、普通に声は聞こえてるし、特に変な自覚症状はなかったため、先生が注意してねと言ってる意味はよくわからなかった(ただし後日、この意味を実感することになる)。

抗生物質を飲んで帯状疱疹(耳とか頭にあるブツブツ)が治れば頭痛は少しは落ち着くかもしれないが、治るまで時間かかるらしい。頭痛はしばらく続くとのこと。

最初の処置の翌日から症状が悪化してたので、最初の処置が正しかったのか相談してみたら、プレドニゾロンの量が少ないのは気になるが、基本は大丈夫と言われた。

今後の治療方針については最初に診てもらった病院と相談して決めるようにしてくださいとのこと。

発症4日目

最初に行った病院と相談して、ERと耳鼻科を受診した総合病院に転院することにした。転院の一番の理由は自宅から近いから。何かあった時にすぐにいける病院にすることにした。

プレドニゾロンの量が少ないかもと言われ不安ですと伝えて量を増やしてもらう。ステロイドなので増やしたくはないんだけどねとのこと。
フワフワする感覚はどうやらプレドニゾロンの影響らしい。

発症5日目~9日目

頭痛は、たまにある。
薬の影響なのか、意識がフワフワした感じなのとテンションが若干高い。少し酔ってるみたいな感覚。

麻痺でまぶたが動かないため、右目が閉じない。コンタクトが装着できなくなったのでメガネ生活。昔使ってたメガネの度が合ってなかったから新しくメガネを購入。

目が閉じないまま寝てしまうから朝になると目が乾燥している。起きたらすぐに目薬必須。眼帯しながら寝る方法も考えましたが、いまいち上手くいかなかった。

発症10日目

転院する旨を伝えるのと経過を見てもらうために自宅近くの総合病院へ。

10日経ったので神経が少しは回復しているかもしれないとのことで簡易検査を実施。顔に電気を流して反応するか試す。

全く動かない。電気刺激が痛いだけだった。

検査後に先生が深刻そうな顔をしているのがとても気になった。

2週間以上経過しないときちんとした検査ができないが、一番近い日は予約がいっぱいのため、その次の週に本格的な検査を実施することになった。それまでは現状維持で薬を飲み続けるだけとなった。

発症11日~14日

特に変化なし。
まだ麻痺してる右側の頭痛はときおりあり不安がつのる。体重計に乗ると体重が2キロほど減っていた。右手(小指と薬指)が時折しびれる感覚があった。

発症してすぐは「起きてしまったことは仕方ない」と思ってストレスがなかったけど、少しも回復の実感がないことと、簡易検査の結果が良くなかったこと、先生が深刻そうだったこともあり不安が多くなってきた。

ストレスがたまってきたこともあり些細なことが気になり周りに強くあたってしまう。そんな八つ当たりしている自分にもイライラしてメンタル的な悪循環。

頭痛がとれないので夜だけプレドニゾロンを少し多めに飲んだらふらついた。薬の副作用だいぶ凄いなと思った。

発症15日目

頭痛が続く。
検索したら顔面神経痛に対応してそうな個人医院の耳鼻科が近くにあったのでセカンドオピニオンでその病院へ。

経緯を紙にまとめて報告して検査。

耳の中、外は特に以上なし。
頭痛は後遺症としてずっと残ってしまうこともあるが、まだ発症2週間目なので、様子をみないとわからない。
治療が上手くいっていないわけではないとは思う。
今している治療はスタンダードな治療で普通はこの治療をする。
ラムゼイハント症候群は完治までには時間がかかるのは仕方ない。
麻痺の状態確認。口の麻痺がかなり悪そう。

右手のしびれは今回のラムゼイ・ハント症とは関係ないと思われるとの診断。この病気では手足にしびれがこないらしい。

色々と自分で調べたところ麻痺の顔を触るために肘の曲げる動作をしすぎたがよくないみたいだった。常に右手で顔を抑えながら話をしている状態が肘とかの神経を刺激してしまっているようだった。

セカンドオピニオンでとりあえず今の治療が間違っていないことがわかったので少しだけ安心した。

夜にサッカーW杯のコロンビア戦を友人と一緒にTVのついている居酒屋で見た。

ゴールの歓声がすごくて驚いた。

今まで感じたことがないくらい大きな音が一瞬で右耳に入ってきた。ハンマーで右の耳を叩かれた感じ。

病気の影響で大きな音が制御できないと病院で注意された意味をようやく理解した。音の衝撃が強くて吐き気がするくらい気持ち悪くなった。鼓膜破れてるんじゃないかと思った。

発症16日・17日

W杯の歓声の影響か、右耳に疼痛あり。
頭痛も引き続きあり。
テンションだいぶ低い。

発症18日

本格的な検査を実施して今後の治療計画を考える。検査と診断には妻もついてきてくれた。

検査の結果、だいぶ悪いと診断された。10段階で1が悪い方だとしたら2に限りなく近い3かなとのこと。2以下であれば手術を勧めているが、微妙なラインなので強くは勧められないとのこと。

来年の夏くらいまで治療はかかる。
とりあえず数ヶ月は変化なし。
少し神経が回復した数ヶ月後から顔のリハビリ。
良くて80%くらいまでしか機能回復は期待できない。
手術をしたら治る時期が少し早まるかもしれない(早まらない可能性も大いにある)

手術は治療のための手術ではなく、これ以上悪化しないようにするための手術(顔面神経減苛術というものらしい)。手術をやったからといって劇的に回復するわけではないし、なにも変化がないこともある。手術なので神経を傷つけたりして別の後遺症などの手術時のリスクはある。

あとは、できれば発症から早ければ早い方がいい。1ヵ月以上経った後では意味のない手術。すでに発症して2週間以上経過してるため手術するなら早めにしないと手遅れにはなるので即決断してほしいと言われた。

その日が金曜日だったので週明けの月曜日まで待ってもらうことにした。手術は考えてなかったので即答できず、一度帰ってから土日に考えることにした。

発症19~22日

しばらく会社は休めそう。
手術で少しでも改善する可能性がある。
あとでやっとけばよかったと後悔したくない。

ということで手術するとにした。

土日は手術の連絡は受付られませんと言われたので月曜日に電話したら担当の先生が休みだから次の日にまた電話してと言われる。急ぎでやらなきゃいけない手術じゃないんかい?と焦る。

翌日の火曜日の朝に病院から電話かかってきた。明日から入院できますか?上手く予定が調整できたら明後日手術します。とのこと。
思った以上に急で驚いたけど、大丈夫ですと伝えて入院することになった。

治療記録02に続きます。




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