顔面神経麻痺(ラムゼイ・ハント症候群) 治療記録02
入院1日目
40年生きてて、人生初の入院。
妻が入院の手続きのために保険とかの対応を色々とやってくれた。非常に助かった。
手術の準備で色々と検査。検査結果は問題なく、手術は予定通り翌日にできることになった。
その夜に改めて手術の内容の説明を妻と2人で受けた。
全身麻酔で手術時間は3、4時間くらい。
耳の後ろを切開して神経の周りにある頭蓋骨を少し削って圧迫されている神経への圧力を減らす。
場合によっては神経を傷つける可能性もあるので、その場合は色々大変だけど、そうならないようにします。
頭の手術ってことは坊主にしないといけないの?と不安に思ってましたが、どうやら坊主にする必要はないみたいで安心した。
もうどうにでもなれと思ってたので、意外と緊張してなくて、夜は、すぐに眠れた。病院のベッドがなかなか寝心地よかった。
困ったのは点滴用の針が上手く腕に入らなかったので手の甲に常に針が刺さていること。何もしなければ痛くないけど、動かすと痛いので左手で握ったりするのができなかったこと。
入院2日目
手術当日。
手術着に着替えて手術室に歩いていく。大きな病院で手術室がたくさんあった。自分以外にもたくさん患者さんがいた。
今日の手術チームですと紹介されたが裸眼でメガネしてないから全然顔わからないw。視力0.1以下なので…
手術室は、けっこう広い。
手術台に自分で乗る。
色々とセッティングされていく。
どうやら麻酔のモニターが上手くつかないらしく、「あれー?」とか言いながら何かしてる。結果的に「まぁいっか」とか言って手術スタート。
え、マジで?モニター動いてないけど、大丈夫?と思ってたら、左手の点滴のところに麻酔がセットされる。すごく腕が熱くなった。腕が破裂するみたいな感覚。まぁまぁ痛い。うわっ痛っ!と思ったら意識がなくなってた。
手術時間は5時間ほど。予定していたより長くかかった。
気がつくと病室のベッドの上だった。頭が包帯でぐるぐる巻きになっていて右耳までおおわれていた。右耳は違和感はある(耳に水が入ったみたいな感じだ)けど、麻酔がきいていたのか手術で切開した頭の傷口は全く痛くない。
ただ股間に違和感が…
やらないって言われてた尿道カテーテルがされていた。
数時間ほどベッドで安静にした後に尿道カテーテルを取る。取りに来たのが若い看護師さんじゃないのが救い。すごい手際よく引き抜く。マジで痛かった。一瞬だったけどマジで痛かった。
とりあえず尿道カテーテル取れたし痛いのは終わりかと思ったら地獄はその後でした。
トイレの度に激痛が。出ている間は痛いから時間短縮のために勢いよく出すと痛みが強くなるし、ゆっくりしても痛みが長くなる。とりあえずトイレはできるだけ我慢した。
頭の痛みはないので夜中はW杯の日本代表戦を見た。術後に痛みとかでフラフラしてて、サッカーの試合見れなかったら嫌だなーと思ってたので、良かった。
院内を無駄に歩き回ったり、妻に電話しているときに点滴をつけた手で受話器もっていたため、点滴の管に血が逆流したりした。看護師さんにこんなんなってしまいましたーと言いに行ったら「全身麻酔直後にこんなに動く人いないです!おとなしくしててください。」と怒られた。とりあえず、思った以上に術後は元気だった。
入院3日目
手術後の経過はかなり良かった。包帯でぐるぐるに巻かれて右耳がふさがれて右耳がほとんど聞こえないくらいで痛みはない。
ただトイレが痛い…
入院4日目
頭の包帯を外した。包帯のせいで右耳が聞こえずらいのかと思ったらそうではなく、手術の影響で聞こえにくいらしい。右耳の奥にステロイドを浸した溶ける綿みたいなものを入れてあるので、それが溶けるまでは聞こえにくいとのことだった。ずっと水が耳に入っているような違和感。
ようやくトイレが痛くなくなってきた。
入院5日目
手術の傷口の痛みもないし、頭痛などもないので、退院することになった。あっという間に入院生活が終わりました。
頭蓋骨削る手術を5時間ほどしたのに数日後には退院。医療ってすごく進歩しているんだなと思った。
手術は寝てるだけだったので感覚的にはすぐに終わった。術後に傷口が痛くなったりしなかった。たくさん本を読めた。仕事もある程度ベッドの上でもできた。次の日の会社を気にせずにW杯を見れた。術後にトイレに行くのが怖くなったこと以外は想像していた以上に充実した入院生活だった。
ただ、退院後が結構大変でした。
治療記録03へ続く。