枠にとらわれずに考える or むしろ決められら条件の中で考える (Outside of the box vs Closed world)
デザインでもビジネスでも何かソリューションを求められる時に"Think outside of the box"というフレーズをよく使います。
これはもちろん硬直したモノの見方からはいいアイディアは出てこないよということに根ざしているのですよね。枠にとらわれるな、という意味です。
一方で、全く制約のない問題というものは無いので、全てを取り払ってどんなことでも答えにしていいとも言えません。むしろ、その問題を構成している様々な要素で成り立っている世界 "Closed world" の中にこそ答えが転がっている、という考え方です。
割と気に入っている考え方があります。実は問題をもたらしている制約は無視できないという考え方です。
↓次の話はデザインシンキングのMOOCのコースで習ったものをアレンジしたものです。
◎昔々、某マハラジャ軍と某ゴビ軍が戦うことになりました。マハラジャ軍は訓練された象を主力に敵を蹴散らし、しかる後に歩兵が始末をつける作戦で知られる百戦錬磨の軍隊。
◎対するゴビ軍は馬を中心にした騎兵隊の部隊でしかもその数はマハラジャ軍の5分の1でした。
◎どう考えても勝ち目は無いのですが、ゴビ軍の司令官は撤退することなく一か八かの作戦に出ました。
◎自軍の馬に焚き木を背負わせてマハラジャ軍の誇る象部隊に攻め込んだのです。
◎ゴビ軍の馬たちは狂ったように突撃したので、炎に怯えた象たちは慌てて逆走し、なんと自軍の兵隊達を蹴散らしてしまいました。そして、ゴビ軍の騎兵たちはゆるりととどめをさしました。
◎マハラジャ軍のもっとも強みとしていた象の部隊そのものが、ゴビ軍にとっては問題を解決するソリューションになったわけです。
つまり制約のある世界の中でこそ、よりクリエイティブなソリューションを探すことがミッションなのだと言うこともできます。
そのコースではOutside the boxというお墨付きコンセプトに対してClosed world、大きな世界ではあるけれど成約も意識するという意味では閉じられた世界、という考え方を使おうと提唱しています。
共感できる考え方と思い、折に触れて応用し、使っています。
(ところでこの写真は湾仔のコンベンションセンターの前で撮ったものです。とうとう湾仔からケネディタウンまで一部を除いて海沿いにプロムナードが繋がりました!ランランラン
)