【サッカー】2024年第24節_ジェフ千葉対ロアッソ熊本観戦記@フクアリ
1.遥かなるJ1
7月14日開催の「ザ・クラシック」の看板が目に留まった。
横浜日産スタジアムで開催される「横浜Fマリノス対鹿島アントラーズ」の一戦である。
J開幕から32年間、唯一続く宿命の一戦と告知されていた。
思えば、ジェフ千葉(当時は市原)も、横浜マリノス(当時)や鹿島アントラーズと共に、Jリーグ開幕時に名を連ねた「オリジナル10」のひとつ。
横浜で「伝統の一戦」を観戦したい気持ちがある一方、やはり、地元チームのジェフ千葉にがんばってもらいたい気持ちがある。
日産スタジアムで身銭を切るくらいなら、フクアリでジェフを応援しよう。
そう思い、7月14日は、新横浜ではなく、蘇我へ行くことにした。
2.熊本戦は「巻クラシック」
ひとりぼっちの観戦。
蘇我駅下車。JRの蘇我駅員による「ロアッソ熊本戦」に向けたポップ看板が楽しい。黄色いジェフサポにまみれて、私は、ジェフ創設25周年記念の「ブルーのレプリカ」を着ていく。
フクアリまで向かう参道には、ジェフィとくまモンが対戦する手描きの掲示などもある。
熊本といえば「くまモン」である。
スタジアム周辺では「熊本物産展」も開催されていた。
ジェフ千葉とロアッソ熊本といえば、巻誠一郎選手を忘れてはならない。
もともとジェフで頭角を現し、日本代表に選出されたスター選手。
熊本へ移籍後、2016年4月の「熊本地震」が発生。
サッカー開催が危ぶまれる中、フクアリでの「ジェフ対ロアッソ」の一戦は、J2にしては珍しく、NHKでも中継された。
その時は私もテレビで観戦。普段ならジェフを応援する私も、このときばかりは、震災の被害を受けて復興へ向かう熊本のチームの健闘を称えた。
あれからもう8年も経つ。
歳月が流れるのは、とても早い…。
3.栄光のナビスコ杯
優先入場ではなく一般入場の私。
スタジアムに早く到着したので、久しぶりにジェフのクラブショップに足を運ぶ。
店内入り口では、オシム元監督の偉業をたたえる展示がされていた。
そして、ジェフにとっての唯一のタイトル「ナビスコ杯」の展示。
思えば、あれから、タイトルには無縁。
今年は、ぜひ、3日前に勝利した「天皇杯」、そしてJ2リーグを制して「J1昇格」を勝ち取ってもらいたい。
「リスクを冒さない者は勝利を手にすることはできない。それはサッカーも人生も同じだ。」というオシム語録が胸に突き刺さる。
ひとりぼっちの観戦は、さびしくもあるが、こうした名将の言葉に奮い立つ。今日も来てよかったと思える日にしたい。
そして、いつものように、スタジアム外での「オシム像」に、勝利の願いを祈念した。
4.「天丼てんや」
ジェフ千葉のホームページなどでは、フクアリのスタジアム・グルメガイド(スタグル)が宣伝されている。
しかし、ひとり観戦(しかも自由席)では、どうも、スタグルの勝手は良くない。
時間があるので、スタジアム周辺を散策。
「天丼てんや」の看板が目についた。
店内は、私とおなじく、おそらく「ひとり観戦」で来たジェフサポが多数。
私もカウンターに陣取り、「天丼とそば」のセットをいただくことにした。
夜7時にキック・オフなので、お腹が空くと思う。
喜作のソーセージや、サマラナのカレー、JOYのもちもちポテトなど、スタグルの誘惑にかられるが、さりとて、並んでまで「スタグル」のこだわりがない。
フクアリのグルメは、今度、パートナーと来たときに堪能しよう。
5.観衆1万2千人
いよいよ入場。
ジェフのユニフォームをかたどった「うちわ」が配布された。
梅雨シーズンのどんよりとした空模様。
けれども、湿気を含んだ京葉工業地帯の「海風」が心地よい。
7月のホームゲーム開催は少なく、皆、ゲームに飢えている。
特に、「浴衣デー」ということもあって、粋な浴衣姿も目立つ。
おそらくは、親に連れられたちびっ子たちの姿も…。
ホーム自由席は、ほぼ満員。
観衆も1万人も超えた。
こういう日だかこそ、ジェフは勝たねばならない。
かつて私も、子供たちと「フクアリ」に来たことがある。
けれども、いつのまにか一緒に行くことを「遠慮」されている。
かつては、ジェフグッズを買ってあげると大喜びしていた、ウチの息子の姿が、来場している家族連れの姿に重なる。
親の趣味に子供を連れまわすのは「エゴ」かもしれない。
けれども、将来を担う子供たちにいろいろな経験をさせてあげたい。
サッカー観戦もそのひとつ。
6.音声サービス
今回のジェフ対ロアッソ戦。
有料コンテンツ会員でなくても、実況音声が聴けるサービスがあった。
私も、スマホとヘッドフォンがあるので、音声サービスの設定にトライしてみたものの、ダメだった。
チームのホームページから音声アクセスをしたものの「周辺ではサービスは実施されていません」という表示が出てばかり。
あんまり悔しいので、設定機能を変えてみたり、ダウンロードをやり直しみたりしたけれども、結局、音声サービスの享受ができなかった。
特に、前半戦は、スマホ操作に夢中になり、ゲーム展開を追うのがおろそかになってしまったのが反省であった。
7.そして敗戦…
前半は0対0で折り返すものの、後半、ゴールを許し、2点を献上された。
試合結果は、0対2でロアッソ熊本の勝利。
ゴールが決まったら振ろうと決めて持参した「ジェフの小旗」は、一度も出番がなかった。
特に、熊本の2点目が入ったころから、ため息まじりに多くの親子連れが、スタジアムを後にしたのが不憫でならない。
パパの手を握って、ジェフの応援に「連れてこらされた」子供たち。
そんな子供たちに「またスタジアムに来てみたい」と思わせるにはどうしたらいいだろう?
いや、子供の人生は、結局、子供自身が決めることなのかな?
ひとりそんなことを考えながら、スタジアムを後にした。