【バイク】ベスパに乗って秩父ツーリング_2024秋
2024年11月24日、ベスパに乗って、秩父まで行ってきました。
埼玉県秩父方面へのツーリング。
現行ベスパを乗ってから、いちばん遠い距離に走行になる。
秩父といえば、西武鉄道の看板特急「ラビュー号」の終着地。
ふだんは、通勤で利用する「みなとみらい線」では、西武線の車両が乗り入れてくる。
車内モニター広告で流れる「特急ラビューで行く秩父」に憧れた。
秩父に行って、神社の御朱印をもらい、ホルモン料理を食べる。
まさか、そんな願いが「ベスパクラブ」のイベントで叶うことに春とは…。
1.おしっこの苦しみ
集合は、代々木体育館に6時集合。
千葉県の自宅を5時に出た。
ちゃんと出かける前に「トイレ」に行ったはず。
それでも、寒さもあってオシッコに行きたくなった。
代々木インターを降り、後ろからベスパクラブのMAKIさんと会う。
ミントグリーンに乗るMAKIさんと出会えたので心強い。
MAKIさんは、ベスパクラブの主要メンバー。
対して私は、まだまだひよっこの身。
さらに、スマホ・スタンドが無いので、目的地のナビを勘と記憶に頼るしかない。
MAKIさんとふたりで、皆を待つ。
ところが、一行に他のメンバーが来ない。
すると、ベスパ数台が我々を素通り。
どうやら集合場所を間違えていたようだ。
そのまま、素通りベスパを追いかけて、なんとか本来の就業場所に着く。
メンバー自己紹介、注意事項の伝達のあと、いよいよ出発。
トイレに行きたかったが、まあ、いいや…。
そのうち、誰かが言い出すので、そのときに便乗してもらえればいい。
朝の青梅街道をベスパで走る。
オシッコは我慢。
もちろんトイレに行きたいと申し出ればいいのだが、なんというか、そのタイミングを逸してしまった。
一行にトイレ休憩の気配はない。
最初の休憩地は「瑞穂のエネオスGS」という。
瑞穂といったら、五日市エリアか?
中野、荻窪、高円寺…。
JR中央線沿いにベスパは西を目指す。
やばい、おしっこの我慢の限界だ。
ベスパの振動が膀胱を刺激される。
信号待ちの旅に、立って意識を別に向ける。
一応、「オシッコに行きたい」というアクションをするものの、誰にも気づかない。
「うえけんさん!」
白いベスパに乗るSUGIさんから声をかけられた。
さすがに「私の異変の気付いたのだろう」と思った。
「うえけんさんは、オアシスのチケット、申し込みました?」
私とSUGIさんは、共にロックファン。
オアシスの話題を振られるのは嬉しいが、さすがに、いまは、オシッコに行きたくて頭がいっぱい。
このタイミングでそれをいうか?なんて思ったりする。
話したいことは山ほどあるが、信号待ちしている間も、トイレに行きたいことばかり考えた。
何度も、もう限界に達した胸中になったが、それでも、まだまだ我慢できるという葛藤があった。
本当にヤバくなったら、トイレに行くことを申し出ようと思った。
出かける前、眠気覚ましに「温かいコーヒー」を飲んだのがいけなかった。
先頭組が、コンビニを併設したエネオスGSに入った。
真っ先にバイクを駐車し、われ先にトイレに駆け込んだ。
長いオシッコを済ませる。至福の瞬間。
ああ、ツーリングでは「飲み物」を注意しなくてはいけないと改めて反省。
瑞穂GSでは、遠くに秩父連峰が見えた。
天気が良くてなによりだ。
ベスパに、本日、一回目の給油をした。
2.秩父市役所着
瑞穂のエネオスを出発し、街道から山道へ入る。
飯能市観光所で、小休止。
ここで、他の集合場所からメンバーと合流。
いよいよ秩父に向けて、山道を走ることになる。
秩父ツーリング経験者から注意喚起があった。
その人は、凍った道路に滑って、肋骨を折る怪我をしたことがあるという。
とにかく安全第一である。
飯能から秩父までの道のり。
左手に西武秩父線が見えた。
そして、銀色の特急ラビューが走行していた。
大きな窓に流線形のボディー。
ベスパでのツーリングもいいけれど、いつか、あの電車に乗って、秩父観光をしてみたい。
街道沿いは、地域の「清掃デー」でもあるのか、何人もの人が、ホウキとゴミ袋を片手に、道で落ち葉やゴミ拾いなど、いたるところでやっていた。
樹木の紅葉もチラホラ見られた。
日陰の道は、凍結に注意すべき、慎重にスロットルを回す。
秩父市役所に到着したのは10時だった。
駐車場近くでは、ハッピをきた地元の方が「お祭りの準備」をしていた。
ここで、途中合流のメンバーを待つ。
空を青さに秩父連峰が映える。
木々も黄金や真紅に色づいている。
ああ、ベスパに乗って、秩父までやってきたんだな…。
3.立花の「おそば」
ベスパクラブで集合写真を撮影。
その後、秩父の観光事情に詳しいメンバーから、秩父のグルメ情報を聴く。
秩父には、割と評判なお店があちこちに点在。
11時に開店。
早めに到着したので、まずは、腹ごしらえ。
「お昼、どうします?」
声をかけてきたのは、銀色ベスパのINOさんだ。
いろいろ説明があったが、おそばとわらじとんかつの「立花」という店が気になった。
INOさんは、スマホを取り出し、「立花」までの徒歩の道のりを案内してくれた。他の何人かもメンバーも私たちに続く。
西武線の踏切を渡り、「立花」という店に着く。
なんだか、普通の民家を改造したようなお店であった。
開店前につき、玄関に設けられた待合所で、その時を待つ。
結局、私たちは6名での入店。
3名ずつテーブルに陣取る。
ほとんどのメンバーが、名物の「わらじトンカツとおそば」のセットを頼んでいた。
ただし、私は、秩父に来たらホルモン料理も食べてみたいと思っていたので、「ホルモン丼とおそば」のセットがあったので、そちらにした。
クルミのアクセントを添えた、おそばのタレが美味しい。
ホルモン丼も、ご飯とのマッチングが絶妙で食がすすむ。
「秩父は、ホルモンも有名なんですよね…」
同席したメンバーからもそんな声も聞こえた。
店の窓からは、ちょうど西武秩父線の線路が見えた。
私たちが入店後、しばらくしてから13名ものお客さんが、2階の別室に案内されていた。
ベスパクラブの他のメンバーだちだった。
結局、ほとんどのクラブメンバーは、「立花」に来たらしい。
それほど、評判のお店らしい。
「6名だの13名だのと大所帯はウチのメンバーたちしか、いないね」
そう苦笑した。
4.秩父神社
ベスパクラブの認定スタンプ帳を忘れるという失態も…。
せっかく秩父ツーリングに参加したのに、「参加の証」である、スタンプを貰えなかった。
今回のツーリング、いろいろ勉強させられる。
・水分は控える(オシッコ対策)
・ベスパクラブのスタンプ帳を持参する
スタンプ帳は忘れたものの、ちゃっかり「ご朱印帳」は持参した。
秩父に行くとあって、願わくば、秩父神社で御朱印にあやかるタイミングがあるかもしれない、そう考えていた。
「立花」での食事が終わり、同席した6名メンバーで、西武秩父駅のおみやげ屋を散策、さらに、秩父鉄道の「御花畑駅」方面へ。
ここで一行は、集合時間まで1時間近くあるので、「喫茶店でも行こうよ」ということに。
御花畑駅にすぐ近くの「レトロな喫茶店」に入る。
このときは、メンバーは5名になっていたが、カウンター席を案内されたこともあって、私は、あえて脱落した。
「ちょっと、ぶらぶらしてきます」
そう断って、喫茶店には入らず、秩父の街をひとり散歩。
目のご利益があるという、お寺を参拝して、秩父神社の参道を歩く。
せっかくご朱印帳を持参したので、秩父神社にお参りして、御朱印を書いてもらおう、そう目論んだ。
西武秩父駅では閑散としていた人通りも、御花畑駅から秩父神社にかけてはにぎわいもあった。
昭和レトロを「あえて」強調したり、改修したりしていた、粋なお店が活気づいていた。
秩父神社を参拝、御朱印は20分くらい待つ、と言われたが、ことのほか、すんなりと書いてもらった。
集合場所の秩父市役所に戻る。
20名近い秩父ツーリングの参加者、さすがに「秩父神社の御朱印」を貰ったのは、私ひとりであろう。
5.外環から京葉道路
「うえけんさん、どうやって帰ります?」
白いPXの乗る、AIMUさんから、声をかけられた。
共に千葉県ナンバーなので、帰路が気になったという。
人見知りの私であるが、ことあるごとに、話しかけられるのは、このクラブが良い人ばかりで本当に嬉しい。
AIMUさんのバイクは、スマホ搭載なので、この人についていえば、千葉方面へ帰れることが間違いない。
AIMUさんによれば、飯能までは、クラブメンバーと一緒に行動して、そこから、外環の川越インターに入って、京葉道路まで走る、という。
「首都高のごちゃごちゃした道が嫌いなんですよ」
AIMUさんは、そう語る。
私も同感。
行きは、早朝だったので、クルマの行き来も少なかったが、日中は、そうはいかなだろう。
ナビ搭載のAIMUさんに案内してもられば「渡りに船」である。
とりあえず、最後の休憩地点である、飯能のコスモGSまで皆と下山。
そこで、メンバーたちと別れ、AIMUさんと私の「ふたり旅」が始まる。
東京郊外の割と混んでいる道をのんびり走る。
川越インターから高速道路に入り、そこからは、2台でかっ飛ばす。
先頭はAIMUさんだったが、私の方が、先にインターを降りるので、出口付近で、AIMUさんをあえて抜いて、走行しながら「別れの合図」を贈るために手を振った。
私を再び抜かすAIMUさんも、手を振り返した。
ベスパ仲間の出会いと別れが胸中を去来する。
なんともいえない「嬉しい瞬間」である。
6.おわりに(仲間に感謝)
無事で何より、秩父より生還した。
いつものように黙々と準備に余念がない、リーダーのTUCHIさん。
ツーリングが成功するために下調べをしてくれた主要メンバーさん。
集合時間に戸惑っていた私に声をかけてくれたMAKIさん。
オアシスのチケットを気にかけてくれたSUGIさん。
人見知りの私に食事に声をかけてくれたINOさん。
経路に不案内な私を千葉まで誘ってくれたAIMUさん。
秩父ツーリングでもいろんな出会いがあった。
これからも、このクラブで、いろんなツーリングに参加してみたい。