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【ロック】50代夫婦がフジロックにデビューした話(フジロック2024体験記)

1.50代夫婦がフジロック・デビュー

「フジロックに行ったら世界が違って見える」
何度も行きたいと思っていたフジロック。
それでも、育児に追われて、都市型ロックフェス「サマソニ」は、いくつも参加したものの、アウトドア系の「フジロック」には、なかなかいくチャンスはなかった。
2024年、ヘッドライナーが「クラフトワーク」に決定。
更には、我が家の子育てもひと段落。夫婦での外泊が可能になったので、ついに「禁断の!」フジロック初見参。
クルマでの参戦。フジロックは、クラフトワークが出演する7月27日の「1日券」さらに「駐車券」のセットをチョイス。
千葉県の自宅を朝5時に出発、外環道、関越道を北上する。
高坂SAで、「水戸納豆と具だくさん豚汁」の朝定食。
事前に割り振られた駐車場は「苗場」でなく「田代」だった。
田代駐車場からシャトルバスに乗って会場へ移動。
「日本野鳥の会・長靴」がフジロックには良いと聞いていたので、チノパンに長靴といういで立ち。でも、これは「やり過ぎ感」があった。
なんでもカタチから入りたい私の悪いクセが出た。
妻は、私の”重装備”とは反対に、素足にサンダル履き。悪天候でも「あえて晒す」戦略に出た。
雨もほとんど降らないのに、一日中「ゴムの長靴」でいる自分は、どうかしていると思う。(来年、改善の余地あり)
田代駐車場から会場の苗場入り。
まずは、オフィシャル・グッズ・ショップへ。
お目当ての「フジロック公式Tシャツ」のほとんどが売り切れ状態。
もっと早く来るべきなのか。
グッズは通販と割り切るべきか?
それでも、ギター演奏者のオブジェのフジロック24’のTシャツを記念に購入。オフィシャルグッズ系にしては珍しく「しっかりとした作り」になって、着心地も良い。
グッズで気になったのは、オレンジ色のドリンク・フード・プレート。
こちらも11時の段階では、「売切れ」だった。
広島カープが発祥のプレート。お酒は飲まない私でも、このプレートは惹かれた。リックに吊り下げるフジロッカー多し。
暑い日なりき、それでも東京よりは過ごしやすいかな?
温泉のタマゴ風味の「マグマ塩」を持参、疲れたらこれを舐めると生き返る。フェスのお供に「マグマ塩」は必須だと感じた。

何のオマージュだかわかるかな?

2.くるり、まくった!

フジロックがサマソニやロッキンフェスと大きな違いといえば、音楽は二の次ということころにある。
せっかく来たのだから、大自然あふれる苗場の会場を満喫したい。
オープニングのスカパラを少し観て、グリーンステージ、ホワイトステージ、ところ天国(ところ天を購入)、サンダル履きの妻は、川の水が冷たくて心地よいと言っていた。つくづく長靴の私は羨ましく感じた。
フィールド・オブ・ヘブン。
ここでのワゴン食販で、「チーズボルケとメランジュ」のセットを頼む。噛み応えのあるチーズパン。
お目当てのアーティスト、「くるり」の時間まで、だいぶある。
ドラゴンドラ(ロープウェイ)に乗る。
当初、2千円のゴンドラ運賃は「高い」と感じたが、片道30分ほどの空中散歩は、体験する価値あり。
終点でも、やはり「音楽」が我々を待っていた。
山頂に設定されたステージで、DJの音楽に合わせて、踊る老若男女。
悪天候になり、慌ててポンチョを着る。
これぞ、山の天気。
どうしても、これまで夫婦で参戦した「サマソニ」と「フジロック」を比べてしまう。フジロックの方が「平均年齢」が高め。
体力もいるし、財力もいる。そして忍耐力。
50代にしての初参戦、いまが人生の楽しみ時。
18時。ホワイトステージの「くるり」のパフォーマンスを見た。
準備段階からフロントマンの岸田繁さんの「人の良さ」を感じずにはいられない。ホワイトステージは、23年ぶりというけれど、良い年の取り方をしている。
カミさんは、圧巻ステージに感動して、涙をタオルでぬぐっていた。
代表曲「上海ガニ」も演奏してくれた。
夕暮れ時の「くるり」のステージをガッツリと観た。
これだけでも、フジロックに来た甲斐がある。

わくわくする「くるり」のステージ
人柄がにじみ出た「くるり」のパフォーマンス

3.教授に献杯!クラフトワーク

「くるり」が終わって「クラフトワーク」まで、約2時間。
今度も我々は、フードコート「オアシス」で「グルメ」を堪能した。
ドライバーの私は、お酒が飲めない。
カミさんは、日本酒の八海山、ウィスキーのジョニーウォーカーを飲んで、いい感じに出来上がっていた。
「クラフトワーク」をリスペクトしている看板が目印のカレーショップ。
ベジタブルカレーは売り切れ、濃厚トマトソースのプルトポークライスをいただく。
グリーンステージ、向かって左側のスペースに、持参した三脚イスと、エアマットで陣取り、パフォーマンスを待つ。
夜9時。ステージの証明が落ちる。
そして、「あの」独特の機械音声が流れた。
「レィディ~ス、アンド、ジェント~ルメ~ン…」
スクリーンに、デジタル数字の緑の閃光が放たれた。
そして、オープニングの「ナンバーズ」に合わせて、四人の電飾ドイツ人たちが定位置に立つ。電子音楽の操作が始まった。
偉大なる「マンネリ」様式美、それでも、苗場という自然の中のステージは、ゾクゾクさせられる。
実は、2014年のサマソニで、クラフトワークのステージを見ている我々だが、(ステージ内容自体は、その時と代わり映えがあまりしないのだが…)やはり、フジロックは「別格」である。
テクノのリズム、魅惑のヴィジュアル、一体となった聴衆。
クラフトワークほど、手堅くてクールなバンドは他にいない。
アウトバーン、ヨーロッパ特急、ツール・ド・フランス。
テーマを変えつつも、何を聴いても(見ても)「クラフトワーク」だとわかってしまうパッケージ感が凄い。
中盤、メンバーと交流もあった「坂本龍一」を追悼するサプライズ。
苗場の山に響く「戦場のメリークリスマス」に、会場は騒然となった。
そして、クライマックスは、「ミュージック・ノン・ストップ」。
そう、音楽は終わらない…。
メンバーがひとりずつ深々とお辞儀をして、ステージを後にした。
ああ、楽しかった私たち夫婦のフジロックもこれで終わり。
クラフトワークのステージが終わったあと、会場を後にした。

こ、これは…?!
もはや「生ける世界遺産」のステージ
さよならフジロック、また来年!



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