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「映画館の帽子男」裏話「幸子という名で超不幸」

 1989年の作品なので、もう31年前になるのですね。大昔だ。10年位前は「80年代って最近」なんて思っておりましたが、最近では脳の情報を書き換えていますが、2000年ももう20年前という事実に禁じ得ません驚きを!

 今回ご紹介するのは、拙作「帽子男シリーズ」から、「映画館の帽子男」です。掲載紙は「モーニング」。作中主人公が逃げ込んだ映画館で上映されていたのが「幸子という名で超不幸」

 今回ゲラ(刷りだし)をチェックして気付いたのですが、掲載時のタイトルは「帽子男のハンカチ」だったのですね。単行本化の際に変更した事を忘れていました。

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 タイトルバックに看板が見えています。単行本ではもっとハッキリ見えています。


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 作中2コマ登場するこの看板、実は両方とも切り張りして描き直していました。その使われなかった部分がこちら。

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 何でも取っておくもんだ。確かに直した方がいい感じだ。誰かモデルがいたのだろうか?安達祐実に似ている気がする。昔の事なので覚えてないのですが、二つ目の絵の下の女性は「DOOR」という映画のポスターの高橋恵子だ。映画は未見なのですが。

 「幸子という名で超不幸」というタイトルは気にいっていて、その後他の作品でも何度か使っているので、探して見てはいかが?よ~し、探して見るか、ヒマだからな!

 ところで、扉のハシラに打たれている「ヒマだからな!」というフレーズ。今でも私のキャッチフレーズになっていますが、これは自分自身で考え、自らちょくちょく入れ込んでいたのを、当時の担当が面白がって使ってくれていたもの。

 読み切り連作のくくりに「超ヘン漫画」というフレーズを付けてくれたのも担当で、少しでも読者に覚えてもらうための工夫をして下さっていたのです。今でも感謝しています。

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上野顕太郎
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