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忘れ得ぬギャグ・その3 「マイコン教室」

 「マンガで分かる〇〇」というジャンルは昔からあった。
古くは小学生向けの学習まんがから、大人のための知識、経済や株式を題材とした作品も多数ある。

 本作は、1982年に講談社の「講談社まんがなぞふしぎシリーズ」の一冊として発表された。


現在は入手困難のようだ。



 タイトルからお分かり頂ける通り「マイコン」についてマンガで分かりやすく説明しているのだが、全編に渡って作者、くぼやすひと氏のセンスが爆発しており、単に知識を学ぶというマンガでは無く、ギャグに笑い、キャラクター同士の心の交流にほろっとさせられたりと、物語を楽しめる作品になっている点が素晴らしい。
 
 今回このシリーズで取り上げた忘れ得ぬ場面は、物語の冒頭にある。
 

昔懐かしい2色カラー。古い本なのでシミがあります。


 ヒロインのあさみちゃんに、コンビーフを買ってくるように頼まれた、主人公のマスオなのだが、


コンビーフと間違えて

コンピュータを買ってきてしまう

のである。
なんて強引なオープニングなんだ!

 無理矢理な失敗から始まる物語だが、コンビーフと間違える位なので、当然コンピュータの事など、何も分からない。分からない者が知識を得、使いこなせるようになってゆき、やがてライバルとの対決に挑む。という、冒頭以外は実に王道的な物語なのだった。

 本作の作者、くぼやすひと氏の事は、学研の学習誌「4年の学習」に1983年より16年に渡り連載されていた読者ページ「ピコピコシリーズ」でご存じの方もいるだろうが、世代が違う私はそのムーブメントには触れてこなかったのだが、氏が「週刊少年マガジン」に1980年から連載していた「えびぞりロック」に感銘を受けた身としては、「えびぞりロック」が未単行本化なのは返す返すも残念なので、単行本化を祈りつつ今回の締めとさせて頂きます。

ちなみに、作者くぼやすひと氏は、男女二人組のマンガ家ユニット「久保マシン」【くぽりん(男)、くぼちー(女)】としてnoteで活動しており、その中で
「えびぞりロック」の数話をアップしているので、
興味のある方は是非ご覧下さい!

Ihttps://note.com/kubomachine/m/m53ebab76e5d6


 


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上野顕太郎
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