キャリアコンサルタント実技試験 自分なりの面接対策
あくまで自分なりにやってみたこと感じたことを書いてみます。
対策の鍵は”癖”の矯正
ロープレを何の苦もなく自然にできる人は多くいます。私も特に営業関係の人とお話をしていると、本当に上手に傾聴できている人がいます。まさに、特段のトレーニングをしなくても、実技面接に合格できそうな人です。
しかし、私の場合は、人事で採用面接を長年やっていたせいか、はたまた性格なのか、様々な癖を矯正していかなくてはなりませんでした。
自分なりに注意して練習した点やその対策をまとめてみましたので、何かのご参考のために掲載してみます。
JCDAでの受験に臨んで苦しんできた事柄のまとめです。
1.最大の問題点が二つ
①状況ばかり聞いていてCLの気持ちを聞けていない。
②解決策に向かってしまう展開となってしまっている。
そもそも15分のインテークでは、解決策までたどり着くはずはないものだと言われました。分かっちゃいるもののなかなか直せません。
対策⇒この矯正を始めないとなにも始まりません。
これには、苦しみましたが、これから述べていく各項目に注意していくしかありませんでした。
2.CLの感情に寄り添っておらず、共感できていないと指摘された。
これは、致命的欠陥。さてどうしようと思ってしまいました。
CLの感情の言葉をスルーしてしまう。(ほかの話題に進めてしまう。)
これは、感覚の問題なので、感覚を磨くしかないとも言われました。
対策⇒ある指導会で「CLの言葉をそのままの言葉で返していればよい」と言われた。(でも、そんなもんではなかったことに気づく)
3.ある指導会で「CLの言葉をそのままの言葉で返していればよい」と言われたこと。
こう指導されたときに、「そうか」簡単だな と思ったものです。
でも、そんなはずはなかった。 この癖解消にも時間がかかりました。
これが、頭の奥の方に固まってはびこっていた。これが長い間抜けなかった。これでいいんだと思い込んでいた。(そう指導されたから)
CL「悲しいんです」
CC「悲しいんですね~」
この繰り返し・・・ これだけでは、CLの気持ちには寄り添えない。
対策⇒「CLの気持ちを表す表現」をそのまま繰り返しているだけでは共感は深まらない。
4.伝え返しとは
CL「学校を卒業したときには就職が厳しかったんでうまくいかなかったんです」
これに対しては、
CC「ちょうど就職氷河期と言われた時期ですよね。皆さん就職に苦労された時期だったんですよね」
こんな感じに、CLの気持ちを理解した上 自分の言葉を添えた上で返してあげる。すべて、こんな風にしなくてもいいですが 理解できたところにはこれを入れてみるといい。
CLからしてみたらわかってくれてるな と思います。 とのこと。
対策⇒「就職氷河期」の返し方を一例として常に覚えておくこと。
5.「そうなんですね」という返し方
CL「悲しいんです」といわれたときに
CC「そうなんですね」と返してしまう。
常にまずいわけではないとは言われましたが、共感ができていないということもあり、特に注意して
CC「悲しいんですね」と感情の言葉を入れて返してあげたいですね。
「悲しいことはよくわかる!」んだから、気持ちを込めた方がいいに決まってる。
対策⇒私の場合は、「そうなんですね」と言わない!
これくらいに思っていてちょうどよかったです。そこまでしなくてよいと言われましたが、そのつもりで練習してみました。
6.他人の「悲しい」は私の「悲しい」とは違うということ。
CLの「悲しい」という言葉を自分の「悲しい」と同じと思わないこと。
わかったつもりにならないこと
なにが、どんな風に「悲しい」のかなんて、よく聞いてみないとわからない。
対策⇒他人の「悲しい」は自分の「悲しい」とは違うことを肝に銘じる。
簡単な気持ちの表現だけで、わかったつもりにならないこと。
その「悲しい」ってどんなこと かなと思って更に聞いてみること。
7.「・・・か?」と言ってしまう。
「悲しいんです」とCLが言ったときに
私の気持ちとしては、共感しているんですが「悲しいんですか」と毎回「か」をつけて返していた。(明らかに”癖”です)
自分としては、質問ではなく共感の意味合いだったんですが。
「・・・か?」という言い方は、一般的に質問形だ。
と指摘されました。
受け取る方は、共感されている感じがしない。というもの。
この癖に関しては、いろいろな練習会で”かすった”指摘をしてもらえていました。しかし、なにがだめなのか、なぜだめなのかを的確に理解することができていませんでした。
ので、矯正するのに長い時間がかかりました。(数ヶ月)
この説明は明快でした。理解しやすい言葉でした。
ある練習会では、
「こんな返し方をするコンサルタントに相談しようと思いますか」
と切れられたことがあります。
オブザーバーに切れてもらっても困るんですが。
全く。「私自身」の理解不能状態。頭が追いついていないのがそもそもの原因です。
対策⇒「か」は言わないようにする
そこまでする必要はないと言われましたが、これくらい思っていて丁度よい対応でした。
8. 「間」がとれないでいた。
CLの話が終わるか終わらないうちに、間髪入れずに質問を返していたようだ。なぜか、早くなってしまう。
気はつけているのだが、どうもだめ 途中で忘れてしまうのかも。
早すぎるときは、相手のことばにかぶせてしまってすらいた。
これを繰り返しているから、
CL的には、質問されたことに答えているうちに時間が過ぎた。と感じて
「話したいことを自由に話せなかった。」 というコメントも。
自己内省が進んだとは全く感じてもらえなかった。
対策⇒CLの話が終わってから「1.2.3.4.5」位カウントして待つ・・今だにできていない。
そして、質問しようと焦る必要はない。 ということ。
9.明るく、フランクに進めてもよいのでは
ある人のyoutubeロープレ公開を見て衝撃的でした。
こんなやり方もあるのか と思いました。
CLからしてみたら明るい方がいい場面もあります。
暗い相手には話しすらしたくないもの。
対策⇒どうしても、かしこまって進めてしまう面談ですがフランクに明るくやるのもあり 型にはめすぎる必要はないと思うきっかけとなりました。
10.口頭試問の際に、頭が真っ白になっていて、CLの言葉を思い出せない。
これは、どうにも克服できていません。。。
(結構致命的ですが)
実際のご支援の場では、複雑なケースの場合には簡単なメモをとらせていただくことで埋め合わせしています。
11.何度も実技面接に不合格になるということ
さすがに、なんで自分だけが不合格なのか(仕事では経験があるのに)
バンデューラ「自己効力感」が地表以下に低下してしまったものです。
自分は、カウンセラーには向かないんではないか。
(向いてると思ってたのに・・)
そう思ってしまう自分がいます。
そんなときは、
対策⇒①やはり不合格には、何らかの明確な原因がある。
その癖に気づいて矯正することが必要。
人によっては、何も気にしないでも合格する人も多くいます。
でも、不合格になることによって 新たな気づきが得られる。
これは、確かです。不合格が新たな経験を与えてくれる。
②試験に落ちてばかりでそもそもコンサルタントに向くかどうか
「そんなことは、受かった後に 改めて考えればよい のではないでしょうか」 と言われたことがありました。
そのとおりでした。この言葉には、力強けられました。
そして意外にも、出会った人で この人が と言う人が不合格経験者であることが多いという印象を持ったものです。
12.口頭試問で挽回できる
これも練習指導会で聞きましたが、真に受けてはいけません。
私は、真に受けてしまいましたが、ロープレで矯正すべきところを直さなくてはだめです。口頭試問のレベルを高める訓練は大切です。
しかし
それよりも、はやりロープレ自体がある程度できていないとだめです。
対策⇒まずは面接ロープレの、スキルを高めましょう。
私が直面した”癖”と私なりの”癖”への向き合い方をあげてみました。
今後のための備忘録です。ご参考に。
でも、自分で気づくのって難しいかもしれません。いや不可能です。
誰かに指摘してもらうことが必要となります。
その指摘を謙虚に受けとめて自分なりに矯正しながら練習を継続することが必要だといえます。特に一度不合格になった方。
指摘してもらった言葉を大切にして、自分自身を謙虚に振り返りましょう。
そ して、
13.数ある面接指導会について(有料も無料の勉強会も)
面接指導会(有料でも、残念なことに大手でも)での指摘が、自分の”癖”の矯正にそのまま活きるわけではないといえます。なぜかって、その指導を受けながら受験しても不合格でしたから。自分の”癖”を長い間修正できないでいたから。理解出来ないでいたから。講師の力量によるところが大きいです。
いえ自分のせいなんです。講師の方のせいにしているのではありません。
でも、講師の力量とは?
癖を感じることはできるのでしょうが、それをどう具体的な言葉として分かりやすく表現し、生徒に伝えることができるか。このスキルが大切です。
キャリアコンサルタントの能力というより、教えるスキルだと思います。
私が受けた経験では、
ご本人は、皆さんなぜか自信満々で思い込みが強いんですが、多くの方々の指摘は当たりませんでした。逆に変な思い込みに引きずられた逆効果の方が大きな場合もあり、時間がかかりました。
変な自信をつけられてしまいそこから抜け出せず沼底に迷い込んでしまい、長い間抜け出す方法が見つからないで苦しんでいました。
信じ込まないことも必要です。
(何が正解なのかわかりにくいものですから)
最後に
とにかく、地道な練習の積み重ねが必要です。的確な指摘に気づいたら、それを宝物にして、次の機会に試してみる。その繰り返しです。
そして、一緒にロープレしてくれる お相手に感謝です。
私はこのやり方で合格できましたので、自分の”癖”を理解した上で、矯正することが必要です。的確な助言と対策の大切さを痛感したものです。
この経験を活かして、ロープレ練習会に臨んでいます。