立川笑二 - ひとりでまくら投げ。2投目
今般の新型コロナウイルスの影響における自粛期間中をエピソード作りの期間と捉えて、色んな事に手を出している。今の期間はのちのち「コロナ自粛の時にこんな事があって大変だったんだよ~」と喋れるはずだ。この機会を逃さない手はない。
今年の1月、我が立川談笑一門に1人の男が入門してきた。その男は師匠から「笑えもん」という名前を授けられた。彼は元々医療関係の仕事をしていたが、脱サラして落語家に転身したという経歴を持っている。
最も人手が必要な業界から、最も仕事が無い業界に入ってきてしまったのだ。この状況だけで既に面白い。さらに彼は、初高座を、師匠のお宅で、無観客のオンライン配信というカタチで経験している。
落語家にとって初高座は、後々、まくらのトピックスになり得る。「私が初めて高座で落語をやった時に~」というエピソードは、見出しとして有効で、お客様の興味を引きやすいからだ。
私はその日の夜に彼を呼び出し、初高座を終えた感想を訊いてみた。すると案の定、「緊張した」「思い通りにできなかった」という様なありきたりなものではなく
「となりの部屋にいた師匠のお子さんにウケました」
という特殊な感想だった。
落語家として、とてつもないスタートダッシュを決めていると思う。彼は生涯このエピソードを喋る事が出来るはずだ。めちゃくちゃ羨ましい。
私もそんなエピソードを沢山作りたい!
そんな理由から、私はこの期間、今までやってこなかったことに色々と手を出している。
今回はそのうちの1つ、新作落語の創作について。
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