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合馬竹林公園はバスでも行ける! ウエッダー博士も熱弁「月と竹と大根」

宇宙の話をするわけではなく、これからは時々、遠そうだけれど意外と歩いて行ける(=公共交通機関と徒歩で行ける)場所を紹介していこうと思う。私の趣味の世界でもあるが。

バスでも行ける場所、意外とある

車がないと難しいかなとか、自転車でかっ飛ばすしかないかな、という場所ももしかしたら電車や路線バスで行けるかもしれない。近年は路線バス網がどんどんと縮小しているが、意外と行ける場所は多い。西鉄バス北九州だと「得パス」や「一日フリー乗車券(一日乗車券)」、それに「ホリデーアクトパス」なども使えるのでお得だ。

ちなみに下の画像は北九州&山口エリアで使えるお得な乗車券類。左側が乗り放題系のもので右に行くにつれてプリペイド式や回数券になっていく。(載せているのはSUNQパス全九州版、西鉄バス北九州都市圏一日フリー乗車券、ホリデーアクトパス、北九州市交通局ひまわりバスカード一日乗車券タイプ、防長バス山口市内のる得きっぷ、太陽交通回数乗車券、monoSUGOCA、山口県共通バスカード)

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歩ける範囲=15分圏内

私の中では、徒歩15分が「歩こう」と思う範囲。それを過ぎると体感として難しいと感じる。それは体力ではなく(※)、公共交通機関からのアクセスが15分を過ぎるエリアは、往来が本当に車中心で、歩道が整備されていなかったり、あっても荒れていたりするから。

※ギラヴァンツ北九州を取材する時に畑バス停から新門司球技場を30分前後歩くので、特段アスファルトの上を歩くのは苦ではない。

というわけで、今回は手始めに合馬竹林公園を紹介しよう。タケノコの名産地として知られる合馬(おうま、北九州市小倉南区)にある自然公園だ。

合馬への路線バス今昔

かつては公園の目の前を西鉄バスが走っていたが、今は平日のみ運行されるコミュニティー交通(北九州市おでかけ交通)が走るだけとなった。下の写真は網代橋バス停付近で、西鉄バス時代の標柱は残っておらず、バス道路という印象は薄くなった。

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西鉄バスが運行していた合馬線(36番系統)は2003年に廃止された。乗客減が理由だ。1995年に「ふるさとライナー・合馬号」として松本零士さんがキャラクターデザインを手がけたラッピングバスを導入するなど、行政と協力して振興策も図っていたが、運行区間を短縮したのち、道原や平尾台系統とともに2003年に全廃。合馬は遠くなった。

しかし、「合馬竹林公園」は合馬地区の中では中谷に近い東寄りにあり、実は徒歩でもアクセスが可能だ。北九州市のウェブサイトでも「両谷出張所前下車。徒歩約20分」と表記がある。

「いやいやいや、うえださん。あなた、上で15分までが限度って書いたじゃん。徒歩20分よ? もう否定しちゃうの?」

確かにそうだ。けれど、公式アナウンスは両谷出張所前としているものの、最も近いのはそこではなく菅生台団地(すがおだいだんち)のバス停。ここからだと歩いて15分くらい。私の歩きだと13分くらいで着いてしまう。近い

雰囲気は竹のミニテーマパーク

そんな合馬竹林公園は百種類以上の竹やササを使った日本庭園が魅力。さながら竹のミニテーマパークだ。黄金夜叉竹という少年心をくすぐるような熱い名前の竹もある。

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平屋建ての展示館では竹を使った製品の紹介や工作教室などが開かれていて、竹やササの農産物や工業製品としての魅力を伝えている。時に厄介者扱いされがちな彼らだが、人がきちんと管理していれば、食べておいしく、使って便利。ただ、深刻な社会問題にならないために、放置されないような管理のあり方が求められているのも事実だ。ここは竹の生態を知る学びの空間でもある。

※新型コロナウイルス感染拡大防止のためイベントの開催状況は要確認を。また館内のトイレは使えない。

【トンデモ】合馬竹林公園は月との交信基地なのか

ところで、展示館は特徴的な外観をしており、まるで宇宙人との交信に…

「かぐや姫は月の使者だと言われています。合馬竹林公園は彼女にゆかりがある竹に包まれた場所ですが、なぜ施設は南に開けた斜面に作られたのでしょうか。それは地上から月を視認しやすく、月からも分かりやすいために違いありません」

ほら言わんこっちゃない。暇だからと古代宇宙飛行士説の本を書こうと本気で考えているらしいシン・ウエッダー博士のお出ましだ…。反対側の斜面は九州自動車道が走ってるから施設に不向きなだけだろうに。日当たりも南向き斜面のほうがいいし。

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「さらに建物は八角形のパーツを七つ、組み合わせています。八角形はかぐや姫が好きな形だったのかもしれません。また、七という数字は太陽系第7惑星の天王星を暗示しています。つまり、かぐや姫は月の使者ではなく、本来は天王星に関係があr ..

なお、北九州市のウェブサイトでは「すくすく伸びるタケノコをイメージした三角屋根のシルエット」と建物を説明しており、宇宙との関係は記されていない。当たり前だが。

博士の相変わらずなトンデモ理論はさておき、合馬竹林公園はそれほど来園者も多くなく、のんびりできる場所だ。周辺はサイクリングロードも整備されている。一人でも、家族連れでも楽しめる。

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コンビニは両谷出張所そばのミニストップが最寄り。少し遠いので、ピクニック気分で出掛けるなら、おうちでおにぎりを作っていったほうがいいかもしれない。

合馬竹林公園:入園無料。西鉄バス北九州「菅生台団地」から徒歩約15分。小倉駅バスセンターから「菅生台団地」までは45系統中谷行きで約40分。運賃360円。得パス、一日フリー乗車券、ホリデーアクトパスなど各種乗車券が利用できる。より多くのバスが停まる「中谷」からは徒歩約25分。

「・・・で、金星人の報告書には合馬竹林公園の前を流れる合馬川が重要だと書かれています。紫川の支流であるため、天王星人は紫川を母なる星、合馬川をいくつもの衛星に見立てたというわけです」

まだ話していたのか…。

「しかし、冥王星人からすれば、勝手に紫川を天王星人のものにされては困る。したがって私はですね、天王星人が月の住人たるかぐや姫を操って、秘密裏に、冥王星人に気づかれる前に地球に接近したのではないかと」

またしても記号の羅列でしかない「金星人報告書2020」を取り出しての熱弁である。めんどくさい。紫川も、合馬川も、どっちも地球のものだ。遠い宇宙の話などどうでもいい。

そんなことより、合馬竹林公園からの帰り道、合馬川を大根が流れていた。これは何だろう。

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「これは天王星人に向けたかぐや姫からのメッセージに他なりません。このダイコンメッセージを解読できれば、冥王星人との衝突は回避できるはずです」

ダイコンメッセージって何だよ。真顔で言うのはやめてほしい。しかし、大根が流れていたのは「鏡橋」という橋の真下。鏡といえば、月の鏡。かぐや姫がメッセージを残すならふさわしい場所かもしれない。いやいや、ダイコンメッセージなどと意味不明なことをのたまう博士の詭弁に惑わされてなるものか! くそぉ。でも、全くもって意味不明な大根だった。

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(了)

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