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11月社長朝礼後半 ー視野を広く持つー


1,大企業と中小企業

1-1.世界を見る視野を比べると

 うちってこんな、世界がどうなる?とか、アメリカ大統領選挙や、自民党総裁戦がどうなるなんて話ばかりしてて皆はどう思ってるか分からないけど、中小企業でこんな話をしてるところもなかなかないと思いますよ。
しかも月曜日の朝一に営業も全て止めてなんて、まずやらないことをしつこくやっているのは何故か?もちょっと考えて欲しいですね。

ワーククロス参加者でも、「自分たちの会社が今後どうしていくのか?未来に向かってどうなっていきたいか?」ということを、日中に、ましてや業務時間中に話したことなんてなかったけど、それが面白かったという意見が多かったですよね。クレーム対応や目の前の課題への対処ということは日々やってるけども、10年後の自分たちの会社をどうする、なんていうことを考えたこともない、しかも日中になんて、想定にもなかったということで、確かに普通の会社では、そうだろうなと思いました。

でも(前半の話でもある様に)、意識の向け方で人は変わるし、意識が変わると能力を発揮して成果も上げていくので、大企業と中小企業の差、そこに勤めている人の差ではないのです。
そして、それは誰にでもできる話で、いきなり東大に受かってください!と言ったらそんなこと無理だって話だけど、気持ちの持ち方、ものの見方、自分に関係があるという視点を持つことは誰でもできるし、まず意識を変えていくことが重要なんです。


2,自国を知る

2-1.自国への感度

いつもここの場でも「大人な組織」みたいなことをよく言うけど、、
「大人な組織」と「子供な組織」。そこら辺の差って感じませんか?
外見だけしっかり見せてても「え?そんな基本的なことも知らないのか」ということが多いと大人な組織とは言えないですね。

昨日登壇した東京のイベントでも論議してたんですが、日本の文化とか伝統技術とか素晴らしいのに廃れていってて何とかしないといけない!という問題はずっと繰り返しているけど、これって海外に若い時から出てる人が必ず感じることなんですね。日本が良くないと思って、海外出て行ったら日本の良さに気づいて、伝統や文化のことを何とかしないと!とこの問題に向かう人はめちゃ多い。

何故そうなるかって言うと、海外出て行った時に自国を語れないことが人間性を疑われるぐらいの反応を受けるんですよ。ハーバードやスタンフォードみたいな大学行ってる賢い人たちは、おしなべて文化とかアートとかにも造詣が深かったり、自国のこととかがしっかり語れるんです。それに対して日本は東大とか出てても、「お茶ってどうなの?」とかって聞かれてもわからない。文化や宗教や歴史を聞かれても、全然知らないから、海外の人たちからすると「この人大丈夫?」っていう反応されるんです。「人としてどうなの?」と。

海外のエリート層に、「日本ってすごいよね」とか、「お茶がどうの」「禅がどうの」とか、関心持って聞かれるから、そこで初めて日本のすごさに気づいて、「これ何とかしないと」となるんですよね。これはもうワンパターンと言っていいぐらい繰り返している課題です。

あと、自国の文化とか宗教、歴史とかを語れないってことと同じように、自国の政治もわからへんっていうのも海外ではありえない。海外で政治や宗教の話を中途半端にするのはすごく危険なんですけど、友達関係になって熱く語り合ったりする時に、そこで語れないとやっぱり「こいつ大丈夫?」という感じになるんですよね。

なので大企業と中小企業の差においても、こんな意識の差はあると思うので、そこを縮めていけると、逆に中小企業の方が変わっていけると思うんです。

2-2.自分で決断するためのバックグラウンド

 ニュース見てますか?と聞くと、ネットで見てます!って言ったりするけど、Yahooニュースでトップラインに上がってくることを見てるだけでは、ニュース見てるって言えないんですよ。
そこには多分トリプルレッドって、どういうことなんて出てこないからね。トランプ圧勝とか、そんなぐらいしか出てこない。なぜ圧勝するかの背景は読み込んでいかないと出てこない。

ウテナワークラボで来てもらってる方も、家庭の中に入って仕事から離れてやってたら、トランプがどうのこうの言っても、日々子供の成長に関係ないじゃないですか。でも、当たり前で関係なくはない。子供の成長を考えるならそういうこともわかっとかんと、と気づいて、ちょっと視野が広がる。そうするとまた、それぞれの教育においても凄く良い影響をもたらすことを考えると、意識を変えるってどれだけ大きな影響があるかって思います。

用意された設問に答えるような勉強っていうのは野球で言ったらキャッチボールみたいなもんで、基礎力を作るトレーニングには必要だと思うけど、それを大学受験までやらせる弊害がめちゃめちゃ大きい。
公式を暗記する教育では、自分で考えて決断を下していけるようにならない。これからの子供らは自分で考えて決断できないとどうしようもないわけですよね。
暗記して設問に答えるようなことは、chatGPTはじめAIで簡単に素晴らしい答えが出せる。

外国との教育の差って「自分で考えさせる」ということに圧倒的に差がありますね。小学校・幼稚園レベルから、徹底的に考えさせる。答えなんか二の次で、自分で考えて、ちゃんとその意見を出せるということ、意見を戦い合わせられるっていうことを身につけていくのが教育なんですよね。

僕らの仕事で言うと、例えばこのiPadを扱うとしたら、iPadの性能ばかり説明するということがよくあるけど、iPadの話だけじゃなくて、オフィス全体を見渡す視野でこのiPadをどうやって活かしていったらいいか?ということを考えて提案できないと駄目だし、そうなるとオフィスのことだけしか見てなくて日本がどう進んでいくかということがわかってなかったら、どんなオフィスにしていったらいいかなんて決断を下せないわけです。
 オフィスの中だけならすぐやり替えられるけど、ビルを作るなら何十年も残るわけでしょ?ってことは何十年先を想像しないと機能的なオフィスなんて作れない。
大袈裟に聞こえるかもですが、当たり前で繋がった話なので、世の中の流れとかが知ってないと、そこに差が出てくるんですね。

僕も何十年も先のことについて、正解なんか出せないけど、でもその精度を高めたいわけですよね。
一番馬鹿らしいのは人の言う通りやってひどい目にあうことじゃないですか?
自分で選んだらしょうがないと思えるけどね。
それでいくと、その情報を持たないと駄目だし、意識を持たないと自分で決めていかないですよね。

僕は今はテレビとかも見ないから芸能人もさっぱりわからないけど、それって知らなくても困らないし死なない。でもアメリカや世界の情勢って自分の生活や人生にに思いっきり関わることなのに、そちらに関心持たないのは不思議というか、大丈夫か?とすら思うんです。

なのでウエダ本社としては、中小企業の意識を変えていって、良い会社を広げていきたいと思っていて、ワーククロスでの意識変化の例みたいに、変えていける手ごたえがあるし、そういう方面では先行していると思うんですよ。

先週、オカムラさんの代理店会で鹿児島の久永さんのとこへ行ったけど、久永社長が「ウエダ本社のホームページを徹底的に見て真似してます」と言われてました。
それはお世辞含めて言ってくれてると思うけど、今回その久永さんの今後の展開もお聞きして、負けてるよなと思ったんですよ。 

久永さんとこだけじゃなくて、ビジネスに長けているところがウエダ本社の見えてる部分を取り入れて、成績も上げていくってことが起こってくるのは、世の中的にはいいことだと思いますし、嬉しいことではあります。
でも世の中がそう進んでいって、多くの人がそこに参入してくると、SDGsや人的資本経営とか言ってても、ちょっと違うよなっていうところも混じってきたりするので、その中で我々としてはもっと先にいかなあかんわけですよ。
真似してくれるところが出てきて世の中がその流れで進んで行った時に、ウエダ本社がその方向で抜かれていったら、もうそこの動きは止まってしまうんで。
どんどんどんどん先に示していくことが我々の役割というかですね、やりたいところだし、必要なことだと思いますね。 

2-3.日本の役割・中小企業の役割

改めて、ちょっと最後に。
ここからどうなるかわからない時代になっていくのは前から言われてる話だけど、一気にそれが進むのは間違いなくて、しかもそれは残念ながら、かなりやばい方向に進んでいくことが想像されます。
トランプさんとか、イーロンマスクさんとか、僕らみたいな凡人の頭では考えられない、その先の先を考えていることを望みますけどね。トランプさんも、もう金はいらんやろうし、じゃあ、最終的には何か世界平和のためにとか、プライドをかけるってことになってくれるのが唯一の期待です。
いずれにしても世界が一気に進んでいく中で自分の家庭もあるし、生活もあるわけで、そういうことに繋げて考えてもらいたいと思います。 

https://mainichi.jp/articles/20241026/k00/00m/030/101000c より引用

そんな中で、日本として示せるところはどんなとこだろうかって考えると、僕は「つなぎ」しかないと思うんですよ。うまくつないでいくっていうのが、日本人の性格とか特性で、唯一できる役割だと思うんですね。トランプがこう行くわ、中国はこう行くわとか、中東が、ハマスはこうやとかですね。その中でうまくつなぐ役割が日本が世界に対してできることじゃないのかなと思います。

今の我々の方向みたいなことが、やっぱり価値を示せると思うし、何度も言うように、だから中小企業なんですね。
大企業は言ってもアメリカと戦っていかなあかんかったりするわけですよ。
なので、やっぱりスキルとか、競争するという方向で行かざるを得ないところもあるんですよね。
でも当然我々そんなことできないし、日本の強味はつなぎなんですよ。
その文脈では中小企業がそういう役割果たせるじゃないかとか、あるいは、地方がこういう役割持つじゃないかとか、地方の方が豊かじゃないかとか、示していくのが我々のやれるところだと思いますし、つないでいく“共創”の価値を示していきたいと思ってます。

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