6月社長朝礼 前半 ー働くことの素晴らしさを取り戻すー
1、ゼブラ企業
1-1. はじめに
先週はコロナに罹ってオフィスにいなかったけど、合わせて言うと、今週もオーストラリアへ週末まで行って、月曜日会社来て火曜日からまた北海道からそのまま東京っていう、ほぼいない状況です(笑)
でも最近は、会社にいない状態が当たり前で皆でやってくれてるので、コロナになっても全く影響もなく休ませてもらえる状況で、ありがたいなと思います。
1-2. ゼブラ企業とウエダ本社
金曜日には復帰していて、東京の下北沢で行われたゼブラフッドに行っていました。
下北沢って初めて行ったのですが、ごちゃごちゃと開発されてるエリアで、今回、大人数が入る箱がないということも理由の一つではあったと思いますが、会場を何箇所にも分けて行うという、挑戦的な形で展開していました。
セミナーやマルシェなども各所で行われていて、こんなのどうすんの?って思ってたけど、行ってみると結果的に町と凄くマッチして面白いものになってました。
一つ残念だったのは大雨で、あんまり回遊が出来なかったので、晴れてたらもっといい感じだったんじゃないかなと思います。
で、この間ウエダ本社は中小企業庁のローカル・ゼブラのモニター事業に採択されたけど、その関連性だけ伝えておくと、そもそもゼブラ企業というものはアメリカ発信で、それは気にいらない!という話は以前したかと思いますが、ゼブラ&カンパニーは、いわゆるこういう良い会社、ゼブラ企業という経済性と社会性を両立する会社に、投資や新たな支援システムを開発していこうとしている会社で、立ち上げ時から、その共同代表のそれぞれから僕もヒアリング受けたりして関わってきていました。
その後、ゼブラ企業というのは、岸田首相も今後の日本において重要だとコメントされたり、注目もされて、今回の中企庁の施策となったのですが、僕はその中企庁の担当課長さんと、実は厚真町で会ってました。
それは、ウエダ本社も出資しているGOOD GOODをわざわざ視察に来られたのですが、その時は帰る間際だったので挨拶だけして、その後改めて中企庁に行き、ゼブラに至るまでの、我々もベンチマーク(研究)してきた良い会社の系譜みたいなものを話させて頂いて、新しい資本主義に向けては、東京の大企業ではなく、こういう中小企業が重要で、しかも地方にもその様な企業があり、それらを中心に考えていくことが日本の生命線だという、いつもの自論を話させて頂きました。
そんな経緯なので、補助金を狙ったわけではなく、折角、そこまで関わりながら、ウエダ本社として出さずに、全く関係ない様な所が取るのも癪に障るよな?ということから出すことにして、結果採択される事になったのですが、今回 20 の団体が選ばれてますけど、その内 12 ぐらいはもともと知ってるところで、今回行ったゼブラフッドでも、知らなかった2つの団体も紹介してもらいましたが、こんな、ゼブラ&カンパニーや、厚真町と、GOOD GOODらとウエダ本社との繋がりは、知っておいてほしいと思います。
1-3. クリティカルビジネス
先月も言ってましたが、本当にクリティカルビジネスパラダイムというのはすごくありがたいというか、自分の中でいろいろ全部クリアになったのと説明がつきやすくなったんで、改めて、皆にも考えて欲しいのですが、
本で一番初めにフェアフォンというスマホのメーカーのことが書かれているんですね。
そのフェアフォンというは、携帯電話をモジュールパーツ化して、修理をできる様にしてずっと使うというビジネスモデルなんですね。
iPhone とかも、成り立ちはクリティカルビジネスだったのかも分かりませんが、ずーっとバージョンアップしていて、全然型落ちでも高性能なのに、もうドンドン高額なものになっていって、なんかおかしくないか?と思うわけですね。
そういうことに対して、フェアフォンというのは、ずーっと使えるということをビジネスモデルにしてるわけです。
なので、本の最初に出てくるのが、"修理して使う権利を取り戻す"っていうフェアフォンの旗印。
世の中、便利社会、スマート社会になっていて、修理できるなんていうことがもう無くなっていってるわけじゃないですか?
修理して使うより、買った方が安いという形で、本来もっと使えるのに、もう捨てさせられるとかっていう状況。
これは消費社会、買わせる方向にずっとなっていってるわけです。
フェアフォンは、そういうところのアンチテーゼですね。
1-4. ウエダ本社の旗印
新たなものをどんどん買いたい人はまあいいとしても、それしか選択肢がないというのはおかしい。
"修理して使う権利を取り戻す"というのを見て、僕はウエダ本社もこれや!これだったら説明付きやすいと思って、"働くことの素晴らしさを取り戻す"というのをその本の横に書いたんです。
それが笑い話なのは、森島くんがワーククロスの企画提案を持ってきた時に、"働くことの素晴らしさを取り戻す"という言葉を企画のトップに書いてて、
「なんでこんなん知ってるん!」ってびっくりしていたら、
「いや、社長前から言ったはりましたよ」って。
僕は自分で言ってることを忘れてることも多いですが、でもずっと同じ事を考えてるので、自分でも、ずっと同じ事を言ってるよなって思うのですが、クリティカルビジネスの本を読んだ時に、この"取り戻す"ということを見て、降りて来たあ〜と思ったんだけど、前からこの事はずっと思ってたんですね。
で、みんなの方にもね、"〇〇を取り戻す"と、いう事で考えてみてもらうと何か繋がるのではないかと思うんです。
クリティカルビジネスというのは、当たり前になっていることについて「それってそもそもそういう事なの?おかしいよね?」と疑問をもって、また文句言うてるだけじゃなくて活動・行動に表すわけですよ。
だから、ここがソーシャルビジネスとの大きな違い。
ソーシャルビジネスは見えてる課題。
例えば、いわゆるゴミ問題で、それこそもう焼却スペースがない、あるいはもう埋立地がどんどんなくなっていく。
それを何とかしないとダメだって、例えばアップサイクルにしようとかいう形でやっていくのがソーシャルビジネス。
対して、クリティカルビジネスというのは、そもそもなぜこんな使えるものを捨てなあかんの?というところから始まってね。
まだ課題として皆思ってないこと。
もったいない!メーカーが儲かることに乗せられてんちゃう?
おかしいやん?ということで、腹立たしい、何とかせなあかんっていうのが、クリティカルビジネスなんです。
1-5.本来の"働く"とは
僕はその"働くことの素晴らしさを取り戻す"ということを思うのは、働くことがなんか悪いかのようになっていることが腹立たしくて。
単純に短く働く方が良いとか、ちょっとでも長く働いたらすぐブラックとかと言うこと自体がおかしいやろと。
若い間はたくさん働いたほうがええねんって堂々と言ってると、それヤバイですよとも言われるけど、そんな事気にしないというか、本質で考えたら当たり前の話やと思うんやけどね。
野球選手でもサッカー選手でも、スポーツなどプロで考えてみると、若い間に逆にどの人よりいっぱい経験した方が良いに決まってるわけでしょ?
それって、自分のためでしょ?
だからそんなん経験した方が良いに決まってるわけです。
当たり前で、会社が帰りにくくて長くダラダラとやってるみたいなのはもちろんダメですよ。
だけど、それと混同したらあかん。
普通に会社勤めしてるサラリーマンだけプロとかいう感覚じゃなくて、会社に居たら給料もらえるみたいな感覚やから短い方がええとかってなって、それっておかしいでしょ?
大谷選手だって仕事なんです。
彼みたいになるのは、あり得ないに近いかもしれないけど、仕事を通して自分を磨いていけるんですよ?
だから、仕事でしんどいことはダメなんて言ってる状況が、本当に腹立たしくて、それを何とかしたいっていうことがウエダ本社でやりたいことなので、ソーシャルビジネスみたいなこと言われると、なんかちょっと気持ち悪いって感じだったのが、とてもクリアになったんです。
2、utenaworksの存在意義
2-1. utenaワークラボ
今日の朝礼もutenaの人もオンラインで聴いてもらってますが、先週の気づきで書いてもらってたけど、今、ワークラボというサービスを始めて、会社勤めのキャリアがなかったり、あるいはブランクがあったりする人達が来てくれています。
当然そういう仕事をされた経験がないから、こちら側で業務としては教えることは教えるんだけども、その取り組み方や姿勢、ちょっとした気遣いをしてくれる姿勢が素晴らしいということをスタッフの何人かが気づきで書いてくれてました。
もうちょっとこういうことができるんじゃないでしょうか?とか、こんなことやりましょうかとかというような提案を自ら挙げられてたそうです。
utenaのペルソナでいくと、別にスキルバリバリで私こんなことできますとか、デザインバリバリですみたいな人はなんぼでも行くとこあるし、ネットでもマッチングできますよね。
そうじゃなくて、私なんかやったことないですとか、キャリアが何年も前なんで、もう錆びついてできないですとかと言われている人たち。
これはウエダ本社でも同じだけど、スキルバリバリでも他者配慮とかができてない人は評価しませんといつも言ってる様に、何も出来ませんという人でも、他者配慮とかができる人とかやってもらえる人っていうのが、まさにutenaのペルソナ像なんです。
2-2. 働くことの素晴らしさを取り戻す
今の世の中の仕組みでは、子育てが落ち着いて 40 代ぐらいになって働こうと思ってもキャリアがなくて履歴書に書けないと、どこも雇ってくれたりしないですよね。
でも、僕らのアンチテーゼというか、世の中の仕事ってスキルがないとできない仕事の方が少ないですよね。
ほとんど資格なんていらないでしょ?
僕ら社長だって資格なんていらないし、社長なんて誰でもなれますよね、登記したらなれるんですよ、一番誰でもなれる職種かもしれない。
仕事において、スキルとか資格なんかいらないことの方がほとんどで、それよりむしろ他者配慮ができるとか、機転が効くとかという様な人の方が圧倒的にありがたいんです。
少なくとも集団的にやっていく様なことでいくと絶対そっちの人の方が良いわけですよ。
で、一方で働き方が、働くことが悪いことかのように言われて、世の中的に仕事ってやらん方がいい、短い方がいいぐらいの感覚だけど、世の中の仕組みで働けてない人たちのことから考えてみたら、働くことが悪いものではないなんて歴然と分かるでしょう?
でも世の中そうなってないわけですよ。
ということはその問題に対してやっていたら、どんだけの人が喜ばれるか、役に立つかっていう話なんです。
中小企業の方が動きやすいし、やれるというのはそこにあります。
大企業では難しいけど、中小企業は別に一部の人が評価してくれたらよくて、喜んでくれること、役立つことということをやっていたら絶対採算なんて合うんですよ。
だから中小企業の方が面白いし、やっていけるということなんですよね。
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