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10月社長朝礼後半 ーWhoops 飯田さんー


1. 自分の世界を変えるという経験

岡村社長
今日も9月の木村石鹸さんに引き続き、外部の方に朝礼に参加してもらってます。
せっかくなので、飯田さんにもお話していただければと思いますので、改めて自己紹介からお願いいたします。

飯田さん
おはようございます。
僕は直前までミテモっていう会社に勤めていて、ウエダ本社さんとは京信さんとのWork Act Questという働き方に関して考える中小企業向けのプロジェクトを一緒にやってたり、他にもレゴシリアスプレイって言ってレゴブロックを使ったワークショップなどでオフィスリニューアル向けプロジェクトに関わって、ちょくちょくウエダ本社さんにお邪魔してます。
2021年に横浜から移住して奈良市に住んでいて京都に近く、よく用がなくても5階に居座って仕事してるので、仕事上で関わっていなくても5階のカフェですれ違った事は何かしらあるんじゃないかと思います。

レゴ®シリアスプレイ®

そして、ミテモを10月10日に辞めて、ちょっと前に薩摩会議でも岡村さんとお会いさせていただいたり、自分の新しい会社の活動をちょこちょこ始めているみたいなところが今の状況です。

新しい会社はWhoopsという名前で、一人でやってる会社なんですが、一丁前に株式会社にしました。
なので、一人の会社なので、今日僕がここに来た感想は「おお、会社だ!」でした。
すごいチームで動いている感じとかが今更ながら新鮮で、僕も前はミテモというチームだったんですけど、リモート勤務でリアルに集まることは少ないチームだったんで、この質感って結構懐かしい感じがしていて、ドキドキしてます。

今僕が何をしてるかというと、実はミテモに入る前からやってたことなんですけど、以前証券取引所で働いていた際に、高校生や中学生に起業の体験、ビジネスをつくる体験を提供する、今の言葉で言うと、アントレプレナーシップみたいなことを学ぶプログラムをやったのが、僕の今のキャリアのファーストコンタクトで、よくわからんけどこれはすごい!というふうに思いました。

そこから教育のキャリアへぐっと変えたんですが、ミテモって社会人向けの研修とかも多かったりするので、大人はやっぱりなかなか変わらない、なかなか変化できないです。
じゃあ変化するためにはどうするかと、僕がやってたのはワークショップなど、その場限りかもしれないけど普段とは違うムードで違うテーマについてそして違う人格を呼び起こしながら、例えば起業家になりきってワークするってことです。
普段とは全然違う人格だけど、その人格をプレイする中で、こういう可能性ってあるよねって気づいて次の一歩を踏み出していくというようなプログラム。
だから僕、今日の岡村さんの話を聞きながら、やっていることのすごい抽象度高く、変化や変革を仕掛けてデザインするみたいなことが、すごいやりたいことだなと思いました。

元々大人向けでやっていたそういった領域のところを、高校生とか若い人が変わる機会をつくっていきたいなっていうのが僕の志としてあって、それがミテモっていうすごく居心地の良い組織を離れて、一旦一人になってみた理由です。

岡村社長
さしあたり、中学生や高校生にどんなプログラムを行うんですか。

飯田さん
実はすでにやっていることがあって、それはミテモの仕事でやってるんですけど、名古屋市とか岡山市さんが市の予算でスタートアップ推進計画があって、石破内閣に変わって今後どうなっていくかわからないとは個人的に思っているんですが、この領域には予算が流れてきています。

4年前に名古屋市が高校生向けにスタートアップ推進の予算をつけるという非常に気前のいいことをおこなってくれて、高校生につけても冷静に考えればすぐにはスタートアップ生まれないんですけど、その予算の中で高校生が本格的に起業を体験するんです。
具体的に言うとお金もきちんと付けたりとかして、各チーム2万円ですけど出資して、これを元手にしてやってごらんっていうと、目の色変えて本当に没頭して、ビラ配ったりとかワーっとやるんですよ。
で、ときには激しく失敗すると。
それがすごく彼らにとって人生を変えている。

名古屋だったら2021年からやっているので今4期生で、今まで120人ぐらいお会いしている子たちが本当に人生変わったとか、友達以上の仲間になって大学生になっていって、この子たちまたこれから何か起こしそうだなと思わせてくれる、これが僕にとってのプロトタイプだと見つけてるものです。

こういう場がつくれると実感して、その子たちが本当に羽ばたいっていうのを目の当たりにしてるんで、これを今度はスケールさせていきたいんですが、今日の話じゃないですけど、この取組みの意義は必ずしもスタートアップに限られるものでもないなと。
なぜかというと、スタートアップの期待だとやっぱりすぐに起業してくれないととか、すぐユニコーンを目指してくれないとという感じのことを思われてしまいがちで、子のような場をサスティナブルにつくっていくのはなかなか難しいんですよね。
そこでもうすこし目を広げると、もっと地域に向かっていくとか、もっと学校に近づいていくと、中小企業がつくられていくとか、ゼブラ的なものがつくられていくみたいな世界線もあるかもしれない。
もっと本音を言えば、そもそも起業を目指さなくてもいいとも思っています。
こういったお金を使って何かをするっていうのは、会社員になるでも公務員になるでもどんなキャリアを積んでも、実はすごい普遍的な体験なので、今は未来の起業家をつくるみたいなすごく狭い文脈でしか流通していないけど、それをどうやってうまく活用していくかが僕のチャレンジかなと思ってます。

岡村社長
なるほど。
前半と共通するなと思うのは、やっぱり自分の中のリーダーシップを呼び起こすということですね。
それが大人になるとなかなか変化が難しいけど、できるだけ中高生の間、その頃から変わることを体験すると。
ちゃんと自分が自分のリーダーシップをちゃんと持つようになっていたら、それを持った上でどっか勤めるのであれば、起業しなくてもそれで良いんだってことですよね。

飯田さん
それで良いんです。
多分リーダーシップとかアントレプレナーシップとかって、基本的にDNAレベルでは万人に備わっているだろうっていう見立てを僕はしていて、証拠もないしエビデンスゼロなんですが、あるんじゃないかっていう一旦仮説を置いてます。

で、それがなんで目覚めないかっていうと、単純にそういう場に行かないから。
それは、人と人との関わりの中で見つけていくものだったりするんで、関わりをつくってあげないといけなくて、なおかつ学校や教育の場ってちょっと言葉遣い汚いんですけど、呪いがあるんですよ。
いい子にしなさい、先生の言う事を黙って聞きなさい、手はお膝にって呪いがあります。
そんな環境では何も生まれる訳がない。

でも、学校はあるはあるし、僕はそれは尊重しないといけないと思っているので、学校っていう仕組みは盤石にあるから、その外側に”あわい”の空間を作りたいっていうのが僕の構想です。

学校変えたれ!っていうのは結構無茶で、僕は無力すぎる。
でも学校のちょっと外側に縁側的なそういった場所があって、このくらいだったら学校の時間に行って来てもいいよみたいなものを、まずは仮設住宅的にでもつくってあげるというのが、僕が短い人生の中でできる最大限のことかなみたいに思ってます。

岡村社長
すごく大事ですね。
この前聞いた話では、小学生の不登校が39万人くらいいると。
それが2年前ぐらいのデータでは20数万人ぐらいなので、めっちゃ増えていっている。
だから今、教育業界がそろって狙いに行ってるって。
塾とか予備校が少子化でどんどん細くなってるけど、不登校の子が増えて今ブルーオーシャンだから、そこをみんな狙いに行っているって聞きました。

飯田さん
そうですね。
コロナ禍に、学校行かなくてもいいよねって気づいちゃった人が多くいると思います。

岡村社長
例えばさっきの学校を変えるのがなかなか難しいっていうことにつながるけど、学校の必要性もあるっちゃあるわけじゃないですか。
そうすると小学生から学校を経験しないっていうことは、また問題を生むと思うんですね。
ただそういうことも踏まえて高校生あたりになると、それこそもう自分で選べばないいじゃないかと思うので、そのための道をつくっていくというのは大事ですね。

飯田さん
もうちょっと俯瞰でいくと、今は100年生きるかもしれない長生きする時代じゃないですか。
一方で、社会の変化はどんどん早くなっていて、短い人生の中ですごい社会が激変していくのは僕らにとっても他人事じゃないし、もっと若い世代にとっては本当に死活問題になってくなって思ったときに、自分の世界を変えていくっていう経験をちゃんとして欲しいんです。

学校っていう世界を知っていて、学校じゃない世界の歩み方も知っていて、それを行き来できるっていうのが実はめちゃくちゃ大事です。
公務員になってもいいし、学校の先生にもなっていいし、もちろん起業家になってもいいし、そこを動いていく、移ろっていく。
そして、移ろっていくには”あわい”を知らないといけない、縁側を知らないといけない。

映画で言うと、千と千尋的世界。
千尋ちゃんは異界に行って戻ってきたじゃないですか。
戻ってきて元の日常に帰っていくようでいて、明らかに質感変わってるっていうのがあの物語ですけど、あんな感じですね。

岡村社長
そうですね、やっぱり自分が選べるっていうこと。
学校教育の手を膝の上にとか、全部決められたかたちで言うことを聞いていった人が優等生だってずっとやってきたじゃないですか。
それで結局何も自分で決められなかったということが、日本の落ちていっているところの主たる要因ですよね。
どのように教育で組み立てるのかは別として、要は目指すべきところは自分で選べるということにつながるんじゃないかな。

飯田さん
そうですね、自分で選んで&私たちで。
チームで活動するってところの面白みってあると思ってるんです。
やっぱり自分が教育の仕事とかワークショップつくる仕事をしてるからかもしれませんが、一人で考えるとか一人で強くなるじゃなくて、やっぱり共犯関係にする。
ちょっとできる子とかいるんですよ、ちょっと動ける子とか。
そういう子たちで相互に影響を与え合うと、実は一緒に上がってくんですよ。
強くあれっていうよりは、弱くて良い。
弱い人同士が一緒になってわちゃわちゃやっていくと、実は集団で賢くなっているっていう。
そんな経験があった上で、強い自分って生まれてくるんだなと。

2.触媒のような存在

岡村社長
チームって話がありましたが、ミテモさんのように我々一緒にやらせてもらっている外部の会社さんは同じような想いでつながっていて、その中でそれぞれ向き合っている領域が違うんですよね。

ミテモさんも、独立されたWhoopsさんも根は同じだと思っていて、その中でウエダ本社の領域っていうのはやっぱり働き方なんですよ。
特に中小企業というところの働き方、あるいは会社、チームビルディング、いい会社にしていくというところ。
そこで今までうちのこといろいろ関わってもらっている飯田さんからみて、ウエダ本社はこれからどういうことをやっていったらいいと思いますか。

飯田さん
あー難しい質問!そんな質問が出るんですね。
ちょっと考える時間欲しいな、でも今のご質問に直接お答えする力は私には足りないと思いつつ、僕も日本全国津々浦々ってことではないんですけど、他の地域にウエダ本社って無いよなってめっちゃ思ってます。
ウエダ本社は京都にしかないみたいな。
もしウエダ本社が47都道府県の津々浦々にあったらっていう世界線は、考えるに値するなと、今の問いを聞いて思ったことです。
僕も完璧に理解できてる訳じゃないないですけど、ウエダ本社はいわば触媒的に動いていっているイメージです。

商社的な動きをされているから、いろんな会社さんとつながって、いろんな会社さんに実際に価値を提供しつつ、多分メディアでもあるわけですね。
こういう働き方って素敵だねみたいなことを、もちろん側もしっかりつくられているのは大前提で、その上にいろんな考え方とか他の会社ではこんな素敵なことやってるんだとか、世の中ではこういう変化が起きているんだなとか、多分言ってなくても、みなさんが営業に行って、みなさんが体で運んでいってる質感が届いているのがウエダ本社がやっている生態系だと思ったときに、多分これがなかなか全国津々浦々やるには体が足りない。

物理の体が足りない、体がメディアなので、原田さんの体や王さんの体とかがそこに行くことで、変化を無意識に伝えていっているので、もっとたくさんの地域に根づいてあの活動ができたら最高だよねみたいなのが、僕が今ふわっと思っていたことですね。
ウエダ本社は、もっとたくさんの地域に欲しい存在です。

岡村社長
その様に言ってもらえてめっちゃ嬉しいです!
ありがとうございます。
そのあたりぜひお手伝いしていただけることあればと思います。
僕が今地域に入っていって思うのは、まさにうちみたいな存在が無いよねと思うんです。

これが手前みそなんだけど、うちみたいな存在が47都道府県あれば、日本が良くなるなと思いますし、そのポテンシャルがないのかっていうと、全くそうではなくて、どこの地域行っても良い中小企業あるんですよ。
ただ、やっぱりさっきの子供の教育と同じくマインドセットがそういう視野を持ってない。

今の高校生が一生懸命学校の言うことを聞いて、優等生を演じないとダメだとやってきたようなかたちで、地方にある中小企業は、自分たちが何故かすごくへりくだってて、そんな視野を持ってるとこがないんですよ。
でも、自然とまちに対して良いことしているし、社員さんを大事にしてたりとかあるんですよね。
そんな会社が本当に日本を考えて視野をちょっと広げてやっていけたらと。
本当に言ってもらった通りなんですけど、ウエダ本社みたいな企業が無いから広げて増やしていくのが一つと、無いから我々が地方に行く。
地域の方々に、自分たちの力が実は大きいところに関わらせていけるって気づいてもらうのが面白いんです。

飯田さん
京都流議定書もそうだし、そこからインスパイアされた若い人たちが鹿児島でいろんな人がつながって薩摩会議ができて、動きはウエダ本社さんとは違うけど、割と僕の中では似たように感じました。
ウエダ本社さんがいるから、京都が輝いて感じます。
みなさん素晴らしいです。

岡村社長
ありがとうございます。
そんなことで飯田さんに急遽参加していただきました。
打ち合わせもなく始めて、飯田さんがやってることを聞いていったら、なるほどなって感じで参考になる部分も多いし、とてもおもしろかったです。

皆の得意先の方でぜひとも朝礼に参加したいと言う方おられたら、朝礼に参加していただければと思います。
飯田さん、改めてありがとうございました。

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