相澤冬樹記者( @fuyu3710 )に公開質問状

あまりに、あまりに酷い「独断と偏見」

大阪日日新聞論説委員の相澤冬樹記者の言動に抗議するとともに、公開で質問をします。回答期限はありません。

相澤冬樹記者へ

映像作家でフリージャーナリストの伊藤詩織さん(31)が元 TBSワシントン支局長で現在は作家でもある山口敬之さんから性的被害を受けたとして賠償を求める訴訟が起こされました。(以下、伊藤詩織さんを詩織さん、山口敬之さんを山口氏と表記します)

一審では詩織さんが一部勝訴、今は双方が控訴している状況にあります。山口氏は昨年6月に警察へ告訴状を提出、7月に受理されていた事件については山口氏本人が「伊藤詩織さんが(今年)9月28日に書類送検された」事は間違いないとFacebookで公表した事は貴方もご存知の通りです。

告訴内容は「虚偽告訴罪」と「名誉毀損罪」です。

しかし、山口氏はFacebookからアカウント停止の処置を受けたのでnoteに「伊藤詩織氏、書類送検」の記事をブログ形式で再掲しました。

これにより、SNSに多くの賛否が沸き起こったのですが、相沢冬樹氏のこの事件への言動が相当に酷いと思いました。およそ、不偏不党、公正中立を求められる元NHK大阪府警キャップとは思えない独断と偏見。(以下、相澤冬樹記者を相澤記者と表記します)

貴方が上記リンクのヤフー記事につけたコメント(略してヤフコメ)を一部抜粋します。これが相当酷い。

本件は伊藤詩織さんが民事裁判一審で勝訴していることを考えれば一定の真実性があったと考えられるので、虚偽告訴にあたるかどうか疑問が残る。

一審で勝訴してる事に関しては事実ですが、日本は三審制、今まさに控訴審が始まり、新しい証拠が出され、双方争っています。

なお、別訴で漫画家の小林よしのり氏が小学館とともに、山口氏から訴えられた裁判(以下、よしりん裁判と表記します)では、控訴審は争点整理手続きに時間がかけられており、「不法行為の争点整理を請求原因事実レベルからやり直す」という訴訟指揮を裁判体から受けていると、控訴審兼任の山口氏訴訟代理人弁護士が裁判官に報告していました。

つまり、一審に誤審の可能性が出てきました。自判になるのです。

貴方のコメント、「虚偽告訴になるかどうか、疑問が残る」に私は眉を顰めました。貴方は無意識下で「山口氏は書式を揃えて告訴しただけで、中身はいい加減なんだ」とヤフコメを見ているネットユーザーに示唆しています。

貴方こそ、山口氏に取材したのでしょうか?山口氏の告訴状の中身を吟味されたのでしょうか?無論ネット記事の評論にそこまでやる必要はないでしょうが、この事件の全体像を把握していないでコメントする事は片方の事件の当事者の名誉も危うくするものだということを自覚されていますか?

この記事の筆者はきちんと警察に取材したのだろうか?そうではなく書類送致の外形的事実だけで書いたのだとすれば記事としておそまつだ。それをこの見出しで掲載したYahoo!ニュースの判断にも大いに疑問を感じる。この記事自体が名誉毀損に問われかねない。

貴方のコメントは一方的に詩織さんが虚偽告訴される事はしていない、名誉毀損もしていない、との片方側擁護論に寄り過ぎている。そして書類送検された記事の掲載は「この記事自体が名誉毀損に問われかねない。」としていますが、逆説的にいうと「山口氏が詩織さんを告訴した事は不当なのだ」という印象を世論に示し、山口氏への名誉も毀損していることに貴方は気がついておられますか?

犯罪の容疑があるかどうかは警察が決める

まさか、東大法学部出身の記者にこんな説を解く日が来るとは_書類送検の記事が「犯罪の容疑があるように読めてしまう」

告訴人から告訴(告発)を受けて被告訴人に犯罪容疑があるかどうか、警察が捜査します。被告訴人は容疑をかけられたから容疑者、犯罪の疑いをかけられたから被疑者といい、扱いは同質です。

すなわち、詩織さんは例え任意でも事情聴取されたのですから容疑者としてもいいでしょう。何がいけないのでしょうか?推定無罪の法則があるのであれば、判決が出るまでは今のところ、彼女の質は何も変わないではありませんか。

何故、政治家や芸能人が書類送検で報道されてきたのか


それが社会的に重要な事実だからでしょう。詩織さんがNYタイムスで「世界に影響を与える100人」に選ばれた著名人であるなら、その著名になるきっかけが実は虚偽告訴に寄るものかもしれない_という疑義をもたらす「詩織さんの書類送検」は社会にとって「報道すべき重大な事実」と見なす事ができると思われますがいかがでしょうか。

また犯罪の容疑があるかどうかは、告訴・告発を受けてから警察が決めます。記者ではない。裁判にかけるかどうかは検察が決める。今の時点で詩織さんに虚偽告訴罪の容疑がどの程度のものかなんて誰にもわからない。なのに貴方は「容疑があるように〜」という「詩織さん無罪・潔白の法則」を前提に論陣を張っている。

山口氏の告訴権を否定してはならない

事件をどのように論評しようと、日本には憲法で定められた言論の自由があるから別にいいのですが、一方で山口氏の告訴権を無視していることになるのは自覚されていますか?事件の片方には人がいる。貴方が詩織さんの容疑を否定する事は山口氏の告訴権を蹂躙していることになるのです。

憲法第32条「何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない」まさしく、山口氏が詩織さんは虚偽告訴をしていると訴えた事は、裁判を受けて白黒はっきりさせたいとする正当な行為です。それをないがしろにする貴方の言動は日本国憲法に違反しています。

例え、人を殺した人にも人権がある。裁判を受ける権利がある。どんな人間も最高裁判決が出るまでは民事・刑事裁判の経過で人を断罪してはならないのは貴方ならよくご存知のはずです。(そもそも、記事タイトルには"疑いで"とソフトフォーカスさせるように詩織さんに配慮がされている)


同意の疑いは事後の行動にある

詩織さんの著書、「BlackBox」と裁判資料を読むと、ノンフィクションではない事がわかりました。一審では山口氏側から事件後に詩織さんが送った就職の世話を求める親交メールが出されました。事件後の防犯カメラ映像も「望まぬ性行為」の後だとはとても思えない様子が写っています。

同意の疑いは事前の親交メールや記念写真にあるのではなく、事件後の行動にあるのです。詩織さんが警察に本格的に相談したのは事件発生から一週間後です。

警察は詩織さんが山口氏との行為に意識・記憶がないのは飲み過ぎによるブラックアウトだと双方に説明していますが、「Blackbox」にはそんな描写はない。

意識がなくなったのは、山口氏から薬を盛られたからなのだ、という示唆を「BlackBox」ではしていますが、刑事告訴状ではそれは主張せず。そして、行為の最中に膝を怪我をさせられたと、治療費の賠償を求めていますが、刑事告訴では強姦致傷ではなく準強姦で訴えているなど、おかしな所だらけです。そこの所を多くのネットユーザーが指摘し、裁判内容が詮議されています。

詩織さんが主張する「望まぬ性行為」はレイプです。しかし、本当に「望まぬ性行為」だったのか、という視点を持つことも大事です。

もちろん、原審が指示される可能性もありますが、貴方のコメントには(南記者のもそうですが)報道する側の都合で事件の当事者を値踏みし、事件を取捨選択してきたメディアの奢りを感じ、好き嫌いで記者が刑事事件の関係者を論ずることに恐怖さえ覚えます。

「望まぬ性行為」「ドラッグを盛られた」が、実はただのブラックアウトだった可能性があります。今の時点で二人の人権は同等に扱わなくてはいけません。

あなた方メディアの書類送検された詩織さんへの擁護論の源流には、山口氏への人権侵害と、事件の真相解明をするための情報収集行為に対する圧力を感じます。

己らが取材し、決め打ちした事件なのだから、素人が口を挟むな、詩織さんは容疑者ではないんだ、と言う姿勢を貫くなら、あなた方が批判してきた権力側の言論弾圧と同じ構図ではないですか。

もしも、山口氏の告訴内容が正しければ、日本の報道史に残る大規模な虚偽告訴事件になるので、詩織さんの書類送検は報道に値する重要な事実だと思われますがいかがですか。

これは世界的レベルで報道された事件の真相がわかる端緒かもしれないのです。

相澤記者への質問

山口氏は自身のブログで「伊藤詩織氏は虚偽の被害を捏造して訴訟をした」「デートレイプドラッグを盛られたなどの思い込みを世界中に流布させた」という趣旨で刑事告訴し、警察に受理され、送検されたことを明かした。

それが「弁護士ドットコム」という法律関係のニュースサイト部門が記事にした。ヤフーに転載された。その一連の事実を名誉毀損、詩織さんの人権侵害だというのであれば、山口氏の訴えが虚偽であるのだと言う事を多くの人に印象つけることになるのを認めますか?

貴方の人権擁護論は片方を切り捨てる冷たい取捨選択がある。貴方は独善の論旨で公論のように装っている。その指摘についてどう受け止めますか?


いつか必ず答えていただきたい。














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