![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/87259746/rectangle_large_type_2_52f4507a113364359d442dfcda328802.jpeg?width=1200)
トマトと茄子
9月、台風が2度やってきた。
私の畑にあるトマトと茄子たちは、夏の終わりになっても、実をつけること生長することの役に活き、ぐんぐん大きくなっていた。それが、支柱やネットと共に共倒れしていた。
次の野菜を植えたい、支柱やネットからトマトと茄子を解放したい、そう考えた。
まずは支柱を10本抜いた。そのままにしておく方法もあった。でも、このトマトたちをどうにかしたい、片づけたいと考えた。
無意識に鋏を持ち、切り刻んでいく。
「またね。ありがとう。土に戻ってね。畑の栄養になってね。」「ありがとう。」とつぶやきながら。。。
いつのまにか無言で夢中になっている自分に気が付く。
私、破壊者だ。
ハートが閉じていく。
自分の正しさで行動した結果、罪悪感を持つ。
切り刻まれた茎を見て、なんだか泣けてきた。
暑い夏、畑の草刈りをしてボーっとしてくる。すると、トマトやナスは小さな木陰を作って私を癒し守ってくれた。
暑い夏、暑さで喉が渇く。そこにあるトマトを食べると、元気になった。
夕方暗くなるまで一人で向き合い、最後、ネットを引っ張てもトマトの茎や葉は抜けないけど、トマトの茎を引っ張るとスーッと抜けて、ネットからトマトと茄子は離れた。
最後までけなげだった。
ありがとう。
つきまる